【感想・ネタバレ】針女のレビュー

あらすじ

戦争中、弘一への想いを秘めたまま出征を見送った清子。
だが戦後復員した彼は、まるで人が違うほど一変していた――。
戦争の傷跡への苦悩と、戦後の混乱の中で生まれた人間の欲望……。人間ドラマとして見事に描いた傑作長編。
「有吉の筆が果敢に踏み込んだのは、
戦争の、いや、人間というものの恐ろしさなのだ――木内 昇」(「解説」より)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

清子の目を通して描かれる戦争がとても恐ろしかった。こんな時代があったなんて…。

新しい生き方を模索し、働きたいと考える清子が大変清々しく、そして力強く感じた。

0
2025年11月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いろいろ容赦なさすぎて、読んでいて辛い小説だった。
主人公清子が針を踏んでしまい足が不自由になる。時代性はあるが、足が不自由な人を貶める言葉が再三出てきて、身体の不自由なかたが読んだらどんな思いをするかと思うとつらい。
出征した幼馴染弘一を心の中で慕っていた清子、あるとき彼も自分を愛していたことを知る。その時の清子の思いも少女マンガ的な心境からは程遠い。終戦、弘一は無事戻ってくるが、それからの展開も少女マンガ的には行かない。
最後、清子が職業婦人として手に職を持って自立していく姿が暗示されて終わる。清子を陥れた針に最後には助けられるということか。
読んでいるときは容赦なさがつらかったが、現代人の目から見ると、それで良かったのだと思える。訳ありの夫や姑などに煩わされることなく針一本で立っていく清子に著者は希望を託したのだ。

0
2025年10月22日

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