あらすじ
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ポーター、コトラー、ミンツバーグ、マッキンゼー……etc.経営戦略論の変遷を一気読み!20世紀初頭から現在まで、100年の間に登場した戦略コンセプトを紹介する経営戦略書です。
ビジネス書アワード2冠の受賞作を全面アップデートした完全版。
【目次】
第1章:近代マネジメントの3つの源流
第2章:近代マネジメントの創世
第3章:ポジショニング派の大発展
第4章:ケイパビリティ派の群雄割拠
第5章:ポジショニングとケイパビリティの統合と整合
第6章:21世紀の経営環境と経営諸論
第7章:最後の答え「アダプティブ戦略」
補章:全体俯瞰のためのB3Cフレームワーク
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Posted by ブクログ
経営コンサルタントである著者が、世界の経営戦略の歴史をまとめたもの。登場する経営戦略家は140名、書籍は84冊、会社は120社と書かれているように、著名な人や考え方を網羅した形でまとめられている。私が今までに読んだ本も多いが、それぞれの関連性や位置付けがはっきりし、とても参考になった。現在、出版されている本も紹介されているところが良く、役立った。
「ポジショニング派は「外部環境がダイジ。儲かる市場で儲かる立場を占めれば勝てる」と断じ、ケイパビリティ派は「内部環境がダイジ。自社の強みがあるところで戦えば勝てる」と論じました。そして互いに「相手の戦略論では企業はダメになる」という研究成果を出しています」p4
「テイラーらを祖とする、定量的分析や定型的計画プロセスを信奉していた大企業群が、1973年のオイルショック前後の大不況に沈みます。GEを筆頭とした、大テイラー主義だった企業群は、その見直しを進めました。分権化し、本社での分析屋や戦略担当はいなくなりました」p5
「歴史自体がくり返すことはありません」p10
「わかりやすさを追求すれば、簡略化による不正確さにつながります。楽しさなどは学術書にはあるまじき提供価値でしょう」p13
「(ホーソン実験)工場全体2万人以上に面接しただけで(内容にかかわらず)生産性が向上したのです。従業員は話すうちに、自分の不満が根拠のあるものなのかどうかを自ら理解し、現場マネジャーは聞くうちに、部下たちの状況を把握し対処することで自らを高めていたのです」p51
「(マイケル・ポーター)組織レベルが上がるにつれて経営活動の比率は上がるべきだとし、社長は時間・能力の50%をあてるものとしました。同時に彼は、大企業になるほど営業活動の比率が上がってしまう、と看破しました。まったくもってその通りです」p63
「マイケル・ポーター『競争の戦略』(経営戦略:儲けられる在り方は3つしかない)敵より安く作れるか(コストリーダーシップ)、敵より付加価値が高いか(差別化)、敵より土俵を絞り込めるか(集中)、それだけです。この3つ以外ないんです」p117
「ポーターは「ポジショニング」を重視しました。経営戦略の目的は企業が収益を上げることにあり、そのためには「儲けられる市場」を選んで、かつ競合に対して「儲かる位置取り」をしていかないと、どんなに努力してもムダだと。この2つが、ポジショニングです」p175
「(ポーターの「ケイパビリティ」)企業の成功のためには、「よい(儲かる)ポジショニング」だけでは足りない。そのポジショニングを維持するための「よい(儲ける)企業能力(ケイパビリティ)」が必要だと気がついたのです」p180
「(パスカルの『戦略の視点』)ホンダに当初、明示的な戦略はなかった。ホンダの戦略は、失敗を積み重ねる中で創発的に生まれ出てきたものだ」p201
「(ケイパビリティ派の勃興)「企業の大規模調査とストーリーを組み合わせたビジネス書」ジャンルとそれによる成功者です。彼らは「ヒット本」→「1時間5万ドルのビジネス講演年100回」→「次の本の調査に投資」→「ヒット本」という循環に成功しています。『ビジョナリー・カンパニー』シリーズのジム・コリンズ、『コア・コンピタンス経営』シリーズのゲイリー・ハメル、『リーダーシップ論』シリーズのジョン・コッターらが筆頭でしょうか」p219
「サウスウエスト航空の成功の作戦「10分ターン」(競合他社は50分ターン)」p225
「(味の素のハーバード大学の助言否定)「あのとき、ビジネスエリートたち(ハーバード大学学生)の言うことに従っていたら、新しい価値を生み出すベンチャー精神の芽も摘み取られてしまっていただろう」と伊藤雅俊(味の素社長(後の会長))は語っていました」p246
「(フォスター)イノベーションとは、今の覇者をどんどん時代遅れの恐竜にしていく恐ろしい現象でした」p254
「(スタンフォード大学が、シリコンバレーを支えた)優秀な学生たちに、最高の職場を与えようとしたのです。スタンフォード・リサーチパークの誕生でした。(ヒューレットとパッカードを引き合わせて、HPをつくらせ、ベル研究所からは、トランジスターの発明者のひとりであるショックレイを引き抜いて、ショックレイ半導体研究所をつくらせ、そこからフェアチャイルドが生まれました。それら(彼ら)は、それら自身がまた多くの起業家とイノベーションを生む孵化器となりました」p256
「(スティーブンソンのアントレプレナー論)今の資源に囚われず機会を追求する。こういったアントレプレナー論は、経営戦略論でいえば、ケイパビリティ派でも、ポジショニング派でもありません。目の前のチャンスをひたすら追う姿勢と力こそがすべてなのです」p261
「いったん豊かになった大衆が、昔に後戻りすることはありません」p338
「(リチャード・フロリダ『クリエイティブ・クラスの世紀』)企業の戦場はさらに広く、そしてもっと複雑になっていく」p341
「アップルとサムスンの知財戦争を見てもわかるように、その成否は事業の根幹を揺るがします。特許や意匠侵害があったと認定されれば、その国もしくは世界の市場を一瞬で失うことになりかねないからです」p386
「(グラットン『ワーク・シフト』)①できれば好きなことの中で複数の専門性を持つ。②他者とのネットワークをつくる。③所得と消費による満足から脱却する」p389
「(ロシア政府)2025年の国防費は、連邦予算の1/3、GDPの6.3%に達し、インフレ率は年8%を超えました。そのインフレを収束させるためにロシア中央銀行は、政策金利を21%(2024.10.28)に引き上げます」p421
「わかったのは「やってみなくちゃ、わからない」ということ。そして、どう上手く素早く「やってみるか」、そしてそこから素早く「学んで修正して方向転換するか」という力こそすべてだ」p491
Posted by ブクログ
なんか、著書の本は年々つまらなかなる気がするなぁ。。。文庫になる前の10年以上前のバージョンは、感動したんだけど。。。
後半に行くほど(つまり新たに足された部分)面白くない。
戦略論は、時代背景、すなわち、企業の悩み事があって、新たなコンセプトが生まれてくるのではないだろうか。
その時代の流れをきちんと説明した上で、コンセプトに焦点を当てるべきではないだろか。個人に焦点をあてると数が多すぎる。
サピエンス全史のように、時代区分を大きくとらえて、それぞれの時代の要請、生まれたコンセプト、その限界、が整理されると、すっきり腹落ちするのだろうなぁ。
これがないと、知識を披露しただけ、になるように思う(この本に足りないのは、戦略史を語るためのフレームワーク、か)
こんな感じの流れがあるといいのではないか。
勃興期
効率と品質の追求による利益向上
→ テイラー主義
競争の激化
グローバルの競争が激化
相手よりも上手くやること
→ ポジショニング、
ケイパビリティ
不測の時代
何が起こるかわからない。
技術もどんどん進化
→コンフィグレーション
イノベーション
試行錯誤