あらすじ
世紀の怪人物の末裔を称し、絶世の美貌で男たちを魅了するカリオストロ伯爵夫人ことジョジーヌ。彼女は権謀術数を駆使する怪人ボーマニャンを相手に、普仏戦争のどさくさで失われた秘宝をめぐる争奪戦にしのぎを削っていた。その闘争の最前線に一人の若者が割り込む。その名はラウール・ダンドレジー。彼こそは、のちの怪盗紳士アルセーヌ・ルパンその人だった。妖艶なる強敵を相手にした若きルパン、縦横無尽の大活躍!
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Posted by ブクログ
ルパンものは,1作づつ,違うルパンが現れるように7変化。
カリオストロ伯爵夫人のような魅力的な女性が現れるのも,フランスものの特徴だろうか。
イギリスのホームズに対してフランスのルパンという文化の対比ができるかもしれない。
人の心の動きの機微に触れるのはルパンだと思う。
Posted by ブクログ
ルパンが20歳の頃の恋と犯罪の物語。
男爵令嬢でピュアなクラリスを手に入れた途端、峰不二子ちゃんのモデルのような魅惑的な大人の悪女「カリオストロ伯爵夫人」にのめり込む「ラウール・ダンドレジー」こと血気盛んな若きルパン。
本作のルパンは若いから「俺さま気質」が鼻につくレベルで、このルパンのキャラクターが好きになれないと冒険譚も彼の都合の良い自慢話にしか感じられないかも。
クラリスもカリオストロ伯爵夫人ことジョゼフィーヌ・バルサモも男性目線からの都合の良い女だものね。
しかし、ルパンの最初の奥さんがクラリスで、クラリスとの間の息子が生まれて早々にカリオストロ伯爵夫人に誘拐されていた設定だったことを知れたのは良かったです。
他の作品を楽しむ知識を得ることができました。
実際のところ、クラリスよりもカリオストロ伯爵夫人のほうがルパンとお似合いだったけれどね。
年上の絶世の美女、凄みのある才色兼備な女詐欺師が事実上の妻のほうがルパンの格は上がると思うけどなぁ…。