【感想・ネタバレ】伊豆の踊子(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

旧制高校生の「私」は、一人で伊豆を旅していた。途中、旅芸人の一行を見かけ、美しい踊子から目が離せなくなる。大きな瞳を輝かせ、花のように笑う踊子。彼女と親しくなりたい。だが、「私」は声をかけられない……。そんなとき、偶然にも芸人たちから話しかけられ、「私」と踊子との忘れられない旅が始まった――。若き日の屈託と瑞瑞しい恋を描いた表題作。ほかに「温泉宿」「抒情歌」「禽獣」を収録。(解説・竹西寛子、重松清)※三島由紀夫による解説は収録しておりません。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんとも「抒情歌」が好きすぎて、最後の1ページで涙が出てきた。なんの涙かよくわからないけど。

こんなに通じ合えて、生まれ変わってもまた会うんだろうなって思える人、いるんだろうかと思ってしまうほど、2人の愛が美しかった。

彼は、この世での別れは永遠の別れではないと思っていたから、彼女に死んだことを知られないようにしたのかな。

0
2024年11月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

雪国よりも本作の方が好きです。なぜなら雪国は島村が妻子がいる身で、年齢差のある駒子と逢瀬を重ねているという設定に違和感を覚えていたので、物語に入り込みにくかったからだ。また、駒子はそれなりの年齢で芸者の境遇なので、悲壮感があって辛い気持ちにもなりやすい。

一方で、本作は主人公がまず若い!そして、踊り子も若く、支えてくれる家族もいるため、まだ救いがある。そのため、作中で疑問や罪悪感が湧くことが少なく、入り込みやすいと思った。

ただ、前者の方が設定が過激な分、後者よりももののあわれな寂寥感に耽ることができた気がするので、バランスは難しい。全体的にみると、快く読めたのは伊豆の踊り子です。

最初に出てきた動けないじいちゃんがなんかリアリティあっていいなぁと思った。海外旅行すると、確実に見かける何をしているかわからない仙人みたいなじいちゃんばあちゃん。
あとは、踊り子がいるときに取る行動やそれに伴う心の動きもなかなかに細やかだ。以下の行動は、共感を呼びやすいものが多いんじゃないだろうか笑

・踊り子に会えるかなと思って予想してその場所に行ってみる
・餞別を渡したおばあちゃんに必要以上に感謝されて、泣きそうにまでなるが、踊り子のことが気になって途中からおばあちゃんの引き留めを負担に感じ始める
・踊り子が来るのを部屋で今か今かと待ち続ける
・踊り子が近くにいると、目の前の碁に集中できなくなる

今も昔もなのかは分からないけど、日本の近現代小説に出てくる女性像って大体二分されていて、あまり多様性がないなと感じる。

・処女性が強調され、謙虚で純真、若く(14〜17歳)、従順なタイプ
・男性経験を積んでいて、生命力が強く、健気だったりおてんばだったりして、距離感が近いタイプ

しかも特に前者のタイプが圧倒的に多く、内面まで深く描かれることはない。どちらかというと美貌や若さにフォーカスが当たる。その属性が高く評価されること自体は理解できるけど、物語としては正直面白くないと思う。

一方で、これまで読んできた中で「オモレー女」だなと思ったのは、『カラマーゾフの兄弟』のリーザとカテリーナ。(特にリーザ(笑))

読んだ人は絶対わかってくれると思います。)この二人は今思い出しても笑ってしまうぐらい本当にパンチが効いていて、最高に面白いんですよね。 

0
2026年03月27日

「小説」ランキング