あらすじ
新緑の山あいの温泉で、島村は駒子という美しい娘に出会う。駒子の肌は陶器のように白く、唇はなめらかで、三味線が上手だった。その年の暮れ、彼女に再び会うために、島村は汽車へと乗り込む。すると同じ車両にいた葉子という娘が気になり……。葉子と駒子の間には、あるつながりが隠されていたのだ。徹底した情景描写で日本的な「美」を結晶化させた世界的名作。ノーベル文学賞対象作品。(解説・竹西寛子、伊藤整、堀江敏幸)
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Posted by ブクログ
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
で有名な川端康成の「雪国」を読んでみました!
最後突然火事になって突然物語が終わるんです。
本当に唐突なおしまい。
新潮文庫の素晴らしい配慮なのか、
解説やあとがきがすごーーーく長くて、
「まだページたくさんあるし、火事になって一悶着起きるんだろうな」と思って気を抜いて読んでいたら唐突に終わったのでハッとしました。
読み終わった直後は正直意味がわからなかった!
でもあとから解説を調べて、
再び読み直してみるとゾクゾク。
徐々に背景がわかってくる作品なので、
最初らへんは「よくわからないけど物語が進んでいく」感じだから、読み落としがかなりあって、
読み直して初めて意味がわかったり、腑に落ちたりする作品だと思いました!
私はこの年代の作品が好きだと改めて思った。
列車に乗って旅に出るのは大冒険、
トンネルを抜けたら雪国、となると、もはや異世界の桃源郷に行ったみたいなもんなんですよ。
今だと気軽に新潟県に行けちゃうじゃない?
だから昔の小説を読んで、定期的に感覚のリセットをしたくなる!
豪雪地帯の異世界を旅した男の夢の世界が、
あっけなく火災で終わりを迎える。
そんな儚い思い出話なのかな〜と私は思いました。
〆
「日記を見れば、直ぐ分かるわ。」
「日記?日記をつけてるの?」
「ええ、旧い日記を見るのは楽しみですわ。何でも隠さずその通りに書いてあるから、ひとりで読んでいても恥ずかしいわ。」
「いつから。」
「東京でお酌に出るすこしまえから。その頃はお金が自由にならないでしょう。自分で買えないの。二銭か三銭の雑記帳にね、定規をあてて、細かい罫を引いて、それが鉛筆を細く削ったとみえて、線が綺麗に揃ってるんですの。そうして帳面の上の端から下の端まで、細かい字がぎっちり書いてあるの。自分で買えるようになったら、駄目。物を粗末に使うから。手習だって、元は古新聞に書いてたけど、この頃は巻紙へじかでしょう。」
雪国p38
Posted by ブクログ
読解力がないのか、ようこがどうして駒子からキチガイと言われていて、また、まさに火事である所にいたのか分からずじまいで読み終わった。(オーディオブックにて聴いた)
Posted by ブクログ
注解を確認しながらやっと読み終えた。
川端康成独特の言い回しなどが多く、正直ストーリーはあまり理解できなかった。
ラストの展開など、いろいろな解釈ができるのはこの頃の作品ならではなのかなと思う。