【感想・ネタバレ】とろける鉄工所（１）のレビュー

野村宗弘

超ほのぼの時々デッド・オア・アライブ!! 「うちの旦那は目玉が焼けます。溶接で。」鉄工所を舞台にした、ハートウォーミングコメディの新境地! 広島の小さな鉄工所。ワンマン社長のもとで毎日あくせく働く男たち。鉄を溶かしたりくっつけたり、ロボットの足場を作ったり、感電したり、火傷したり。そしてそれを支えたい娘と、寄り添う妻。世知辛いけどあったかい、溶接デイズへようこそ。

[にゃんこ · ★★★★★]

働く人々への『愛』

真面目にコツコツ、どんな過酷な環境でも頑張っていることを美德としてきたニッポン。
けして裕福になれるわけでもなく、えらくもなれるわけでもない。
ちょっと学歴があるから、家柄が良いから、お金があるからって、どうしちゃったの今のニッポン！
満月エンドロールからの遅れてきた野村さんのファンなのですが、野村さんの作品群にはセレブとは無縁の社会の片隅が本当に独特のタッチで描かれています。
よくある感動ものの作品ではないのだけれど（どちらかといえばギャグ路線？）、作者さんの故郷（広島）への愛、人々への愛情がたっぷり詰まっています。
どの作品もぜひ最後まで読んで欲しいです！（タッチが独特で最初は取っ付きにくいかもしれませんが）

でも何よりびっくりしたのが野村さんの奥さんも現役の漫画家さんで、連載を楽しみにしていたあの「ナナちゃん」の作者だったのに
ほんとに驚きました。
お二人とも独特のタッチなのですがめちゃ心にギュッときます！

昔お世話になった広島の方々は元気にされているかなぁ...。
きっとカープの優勝喜んでおられるんだろうなぁ...。