あらすじ
占領下の東南アジアの小国ナムールで、大佐から究極の命令を下された軍曹。抗日ゲリラ、ルミン・シルタと交戦中、重傷を負い人体改造された帰還兵。複雑な家庭事情を抱え想像を絶する悲劇に見舞われる爬虫人好きの無垢な少年。陸軍省の機密書類を盗み出そうとして捕らわれた2人の抗日分子。そして安住の地を求めて山奥に辿り着いた脱走兵……。戦時下で起こる不可思議な事件。目眩く謎と恐怖が迫る、奇跡のミステリ・ホラー!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ファン待望の新しい粘膜本。
見つけた時は狂喜しました。
中でも『肉弾』。
俊夫少年の言う「兄様、頼むから早く爆発してくれ・・・・・・」という願望が、
他のどんなグロテスクな描写よりこの人の狂喜めいた世界観を物語っていると思います。
この「早く爆発してれ」は「リア充爆発しろ」的な意味じゃなくて本当の物理的な爆発の意味。
ゆえに狂気!
この話の後日談が読みたいな。
Posted by ブクログ
短編集で、鉄血、肉弾、柘榴、極光、凱旋を収録。
時代は太平洋戦争の初期の頃のお話。
「鉄血」では、ナムールでの狂った大佐が登場し、軍曹の丸森清は大佐を殺害し、脱走する。
ここでも南方のナムール国が出てくる。
「凱旋」は、丸森清が日本に戻って来るが、脱走兵としての負い目が在る為、身を隠しての帰還である。そこへ、ある男に依り、捕らわれの身となる。
どの短編も戦時中の出来事で、少し狂った人々が登場する。
登場人物は残忍で、粘膜シリーズ得意の拷問、残酷描写のオンパレードだ。
どの短編も、これまでの粘膜シリーズの時代背景や場所、人物を継承していて、「ああ、あの人物か」と笑ってしまう。
短編ゆえか、無理にお話を終わらせている感が有り、ちょっと物足りない。
Posted by ブクログ
2話目の『肉弾』は長編で読みたい作品だった。
命令を下した後、想像以上の力を持つ機斥兵に翻弄される主人公を見てみたかった。
「頼むから早く爆発してくれ......」で終わるラストが素晴らしかった。
Posted by ブクログ
いやはや相変わらずのグロでエロの粘膜シリーズ。
短編集だから読みやすかった。
この人の本って全体を通して何とも言えない世界観が統一されているなあ。
「石榴」が面白かった。
あとタイトルのも。