あらすじ
長年対面しつづけた宗教的課題を取り上げ、“現代の聖書”として世に問うべく構想を練りながらも絶筆となった現代小説「おごそかな渇き」。ほかに“下町もの”の傑作「かあちゃん」「将監さまの細みち」「鶴は帰りぬ」、“武家もの”の名品「紅梅月毛」「野分」「蕭々十三年」、“こっけいもの”の「雨あがる」、“メルヘン調の「あだこ」「もののけ」と、周五郎文学のさまざまな魅力を一冊に収めた。
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Posted by ブクログ
山本周五郎先生の作品。
私は多分、この先生の作品を読むのは初めて……にして、絶筆となった話が載っている短編集に当たるようなものを読むことになってしまうとは……。
物語の舞台はほとんどが、江戸時代前後。
様々な人情味溢れる物語がいっぱい綴られています。
この人は、義理人情を大切にしてるんだなあ……と思う感じの話。
なんとなく、勝手なイメージなんですが、骨太のしっかりした男の人が書く話を書いている話だなあ……と思いました。
だいたいそのイメージで読んで間違いないと思います。
最後の表題作でもある「おごそかな渇き」はそれなりにキリのいいところで終わっているので、あまり違和感はありませんでしたけど、言われてみれば途中な気がします……。
確かに、ちょっと不思議な話なので、最後まで読んでみたかったとも思いますけど、最後がどこに行き着くつもりだったのかは、ちょっと謎な話でしたよね。