あらすじ
捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハーゲン警察のはみ出し刑事カール・マークは新設部署の統率を命じられた。とはいっても、オフィスは窓もない地下室、部下はシリア系の変人アサドの一人だけだったが。未解決の重大事件を専門に扱う「特捜部Q」は、こうして誕生した。まずは自殺と片付けられていた女性議員失踪事件の再調査に着手したが、次々と驚きの新事実が明らかに!
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Posted by ブクログ
デンマークの作家、ユッシ・エーズラ・オールスンの特捜部Qシリーズ第一弾。そろそろシリーズもひと段落しそうなため十数年ぶりに再読。
銃撃事件により同僚を亡くしたカール。折よく組織再編の流れで、未詳事件だけを取り扱う特命部署、特捜部Qの立ち上げを任される。奇妙なシリア人助手アサドと共に、まずは5年前の女性政治家失踪事件を調べるのだが。。。
監禁シーンが非常に息苦しく辛いが、事件を追うカールとアサドのキャラも立っており、再読でも全く問題なく面白い。
シリーズ全体の謎もありつつ、課長をはじめ魅力的なサブキャラたちも多い。完結までには追いつけるよう、ゆっくりと読み進めたい。
Posted by ブクログ
読友さんお薦めのデンマーク警察のQシリーズ。滅茶苦茶面白かった。鼻つまみ者の警部補・カールが国会議員の思い付きで未解決事件を追う特捜部に異動。アシスタントはシリア人のアサドは切れ者でとてもいいヤツだがどこか雰囲気が異様。今回、民主党副党首・ミレーデが拉致され、5年間監禁される(その女アレックスに似ている)。トイレはバケツ。ミレーデの過去から人生を狂わされた犯人達。彼らの復讐は凄まじい。部屋の圧力5年かけて加え、一気に減圧する狂気の計画だったが、ミレーデの弟が解決に貢献した。コペンハーゲン、懐かしい!⑤↑
Posted by ブクログ
映画が面白かったので原作読んでみようと思いました(*´ω`*)
購入したのは映画を見た頃。もう、7年も経ってんだ・・・
お蔭様で、良い感じに忘れてます。
読んでるうちに、大筋は思い出したけどね!(←言い訳)
かなり陰惨な事件です。
なぜ、誘拐・監禁されたのか?
理由もわからないまま、5年もの間、あんな環境で、良く耐えたな・・・
確かに過去のあの事故は、ひどい事故ではあったけれども、そこまでするか・・・
被害者、救い出せて良かったよ・・・
5年前の事件を再捜査するのって、大変ですよね・・・
とにかく、バクは、報告書に大事な事書かなさすぎ。
新しい、名前だけ立派な部署に追いやって、運営費だけ巻き上げようとしてたけど、きっちり仕事しちゃいました。うん。すまないね、課長。カール、仕事出来るんで。
しかし、アサドは良いね。
皆さんおっしゃると思いますけれども、良いね。
謎が多いけれどもね。
今後、シリーズ展開していく中で、その謎は、少しづつ解明していくんですかね。楽しみです。
あと、カールとハーディをこんなめに合わせた(アンカーに至っては亡くなってしまって)犯人は、今後、なにかしら絡んでくるんですかね?
色々と楽しみです。
Posted by ブクログ
【2025年101冊目】
事件に巻き込まれ、怪我を負った警察官のマークが復帰後に配属されたのは「特捜部Q」と呼ばれる未解決事件を専門に扱う新部署だった。明らかに予算獲得のためだけに設置されたお飾り部署に配属されたのはカールの他にはアサドという中東人のみ。二人は自殺したと思われる女性議員の事件に取り組み始めるが——特捜部Qシリーズ第一弾!
アマプラで映画をながら見して面白かったので、キャストが変わる前までシリーズを全部みてからの原作でした。おかげでマークもアサドもイメージの中でしっかり動いてくれて楽しく読めました。映画の話を先にすると、しっかり原作を大事にして作ったんだなということがわかりました。映画を見たのは数ヶ月前でしたが、「そうだったそうだった」と思い出しながら読みました。
本シリーズは事件そのものも面白いのですが、やっぱり主役二人の人間臭さが魅力的だったりします。特にシリーズ一作目の今作は相棒のアサドのことは全て明かされないので謎めいた男としての今後の活躍にも期待できてしまいます。
現在と過去が交互くらいに語られ、果たして交わることがあるのか、と初見だったら思うような被害者にとってかなりシビアな事件なわけですが、ラストがとっても良かった。あと、生きる力が強すぎる、人間ってすごい。
外国小説ならではの独特のテンポがありますが、それもひっくるめて楽しむのがいいんじゃないかなと思います。次作以降も時間をおいてじっくり楽しんでいきたいところです。
Posted by ブクログ
2002年と2007年と場面が変わるうち、これはきっと現在進行形の事件に違いないと戦慄させられ、祈るような気持ちで読み進めていった。事件がこんなふうに繋がるなんて想像もできなくてスリリングな体験ができた。
ミレーデの監禁シーンはこちらまで苦しくなってくる。終盤はハラハラさせられて胸が痛いくらいだった。
優秀だが怠惰なところのあるカールと、優秀だが変わり者のアサド。コンビの相性が良いのか悪いのかよくわからず、面白かった。アサドはあくまでもアシスタントであって警察官ではないというところがポイントで、結果的に型破りな捜査になるのが予想を上回っていてよかった。意外と屈強なところも頼もしい。
このコンビが熟練になったらどうなるのか、シリーズを追ってみたい。
Posted by ブクログ
素晴らしかった!
北欧デンマークを舞台とした警察小説。
犯罪者から銃撃を受け、同僚の一人は死亡、もう一人は寝たきり状態。
ただ一人軽傷ですんだカール警部補は、復職したてで新設された未解決重大事件を捜査する「特捜部Q」に配属されます。
最初に手掛けるのは、女性議員失踪事件。
ブグログレビューで高評価を受けていたことから購入。
読む前はドラマの「コールドケース」みたいな感じの短編集なのかな、と思っていました。
が、600ページ近くある長編。
本格的な警察小説でした。
中盤過ぎくらいで犯人や動機がなんとなく予想でき、その段階では、☆3評価だったのですが、後半のスピードで手に汗握らされ、美しいラストにウルウルさせられて、5に近い☆4です。
主人公カール警部補の助手を務めるのはシリアから亡命?してきたアサド。
なぜか身分は警察官ではないのに警部補のアシストを任命されます。
これがまた飄々と有能。
特に後半は推理にアクションにと大活躍。いい。
しかし海外ミステリーって、この手のパターン、監禁された女性被害者を救えっ! みたいなの多いですねー。
間に合うか‼間に合えー! ってドキドキハラハラさせようって手です。
おもしろいんですけどね。
長いわりにほぼ一気に読めたなー。
難を言えば、名前がわかりずらい。
英米ならまだしもデンマークですからねー。
パッと出た名前の性別の区別すらできないわ。
次作もよもうかなー。