【感想・ネタバレ】終点のあの子のレビュー

あらすじ

オール讀物新人賞を受賞し、繊細な描写が各紙誌で絶賛された、注目の著者のデビュー作。「揺れ動く思春期の心理を見事に描いた秀作、というより力作だ」(篠田節子選考委員)と賞された受賞作「フォーゲットミー、ノットブルー」は、中高一貫女子校を舞台にした青春小説。級友に対する憧憬がいつしか憎しみに変わる様子を、柔らかく繊細な文章で描く。ほか、連作3篇を含む全4篇を収録。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ


狭い囲いの中で思春期の女の子にとっては特に今いる場所が全てで、未知の人への嫉妬や憧れからくる興味と嫌悪感がリアルに描かれていて切なかったです。

夏休みが明けて名残惜しさが残りつつも元の居場所に結局戻っていった恭子と早智子の章が現実的ですごく印象的。

四章の最後にあの子が、ただ知りたかっただけなのだと自覚する所が好き。

この方の他の作品も読みたいと思いました。

0
2026年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

女子校に所属する高校生の、友人関係のカースト制による圧迫感、憧れや嫉妬及び自身のプライドに葛藤する様子を描いた物語。短編集で、それぞれ主人公が異なり、読者も少なくとも1人は共感する子はいるだろう。無論、私は全員に共感した。

この本を読んで感じたことは、全編共通して「透明感」だった。皆透き通っている魅力があった。
もちろん1つ目の物語は、親友をいじめるまでの主人公の過程の物語で、結果として親友は不登校になり、主人公は悪事が周知にばれて追放されひとりぼっちになるという、悲しい結末となった。しかし、親友に対し友情はありつつも苛立ちも両立し、また主人公の憧れの人を奪われるという嫉妬などの感情の果てしなさ、これが予測不能なものであるにもかかわらず、結果として「行為に及んでしまう」未熟さというのが、なんとなく青春を感じた。こんな言い方は良くないかもしれないけれど、「若いってこういうことなんだよな」っていうものを感じた。

最後の話で、上記親友の朱里が視点の物語が始まる。まっすぐであるがゆえに周囲に鈍感な彼女は、自分に鈍感なふりをして、朱里の親友杉に正面から弱点を指摘されて怒った。電車で親友と喧嘩をしたとき、高校時代を思い出す。「希代子も私のことを思って言ったのかも」、朱里は二度の誤ちを繰り返さぬまいと、親友と和解した。

自分も昔喧嘩して関係の悪化した友達がいる。元気にしているだろうかと、完読後想像したりもした。

0
2026年08月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いろんな人の評価にもあった通り、表現が繊細で解像度の高い女子高生の心情を描いていて素晴らしいと思いました。登場人物の心情の描写が直接的すぎる感じも多少はありましたが、それにしても非常にリアルな女子高生を見たという感じです。それぞれの話の終わり方が好きで、特に「ふたりでいるのに黙って読書」での、保田さんと恭子が分かり合えずにそれぞれの世界に戻りつつも、やはり一夏の思い出を忘れられないという、いい意味で微妙な終わり方が好きでした。

最終章は朱理の大学生のエピソードでしたが、自分が持つ才能に酔い、無意識に人を見下し、自分が追い越されそうになると傲慢になってしまい、周りから人が消えていくという若さがリアルで刺さりました。杉ちゃんも遠のきそうになるけどやっぱり一緒にいるっていう終わり方も良かったです。

当然朱理っていうキャラクターはあまり好きにはなれないのですが、とはいえ「人間味のない天才肌の子」の解像度が高くて、現実の人間を見ているような感覚に陥りました。こういう、人と違うタイプの人っているなあって思ってしまいます。

最初の章で段々と女子をまとめた朱理を陥れていく希代子と便乗するクラスメイトの感じとかも女子高生ならではの過ちを表現していてよかったです。

ついでに言うと、サブカル女子がiPodで相対性理論を聴いているっていうのが解像度高すぎて面白かったです。

好きな表現は、最終章で朱理がおしゃれすぎる瑠璃子の家に行った時、瑠璃子が絵を諦めた自分と朱理が似ていると言い失望した朱理の「さっきまで心からくつろいでいたこの部屋が、急にモデルルームみたいによそよそしく思えてくる。」という表現です。イメージつきやすすぎてその場の空気感を肌で感じたようでした。

0
2026年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あまりにも生々しい人物像、人間関係。
感情がリアルすぎて、もはやゾッとしてしまうレベルだった。
私のお気に入りは早智子と恭子の章。様々な形の友情が描かれている今作の中でも、特に二人の関係には強く納得させられた。「二人でいるのに無言で読書」というタイトルも良い。
大人にも十分刺さると思うが、是非学生の内に読んでおきたい四作。
これがデビュー作とは…

0
2026年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

4つの短編。読んでてずっと痛かった。
どれもなんか、わちゃ~っていう感じになってしまう。
複雑すぎるわ、この子たち。怪物みたいなんばっかり。

映画化される(された)と聞いて読んでみようと思って、ようやく読めた。
でも、映画見るかなあ、しんどそうやなあ、どうしようかなあってなってる。

0
2026年05月23日

「小説」ランキング