あらすじ
子爵家に臨時の侍女として雇われているロニには、ある特別な役目があった。それは雨の日にのみ、お仕えする令嬢の手紙を婚約者候補のもとへ届けるというもの。憂鬱である雨の中で届く手紙は不思議と受け取る者の心をほどき、これまで幾人もの恋を静かに後押ししてきた。しかし恋の成就は、ロニの役目の終わりを意味する。今回もそれで終わるはずだった。だが、手紙の届け先である伯爵家の執事・ファウスとの会話が彼女の人生に小さな変化を生んだ。やがてそれはロニ自身の物語となって歩き出す。これは花の都を長靴で歩くロニの、小さな恋物語。
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とあるお嬢様と貴族の恋
の、裏方で進行する執事と侍女の恋が本編ww
雨の日だけにやってくる可愛い配達人に書影のイケメン執事がメロメロになっていく様まではなろうで読めます。
その後の婚約編が書き下ろしとの事で、二人のその後を知る為に買わねばと。
そしたらもう、執事が! 意中の彼女を手に入れて上機嫌な有能執事が! すました顔の書影を見る度ギャップにニヨニヨしてしまう。
執事と雨の見方が変わる一冊。オススメですw
雨の匂いがする。
しっとりした湿気と雨音と雨の匂いが感じられる習作です。
雨の日だけに届くラブレター、届ける侍女はレインコートと長靴着用で手紙を渡す前に儀式があります。どんどん恋心がつのっていく手紙の受け取り主、儀式が終わって手紙を受け取るのをジリジリ待ちます、それも恋のスパイス。これ凄く素敵な思い出になるんだろうな。
主達の恋に絡めて送り主の侍女と受取人の執事の恋も進行します。
叙情的で素敵な物語でした。
素晴らしい!!
初めて読む作家さんでしたが、素晴らしいお話でした。
今年1番と言ってもいいです!
仕事を愛し、起こる出来事を愛するロニと、仕事に誇りを持ち、予測できないことは厭うファウスとの違いが徐々に交わっていく様子が瑞々しくて、優しくて、こっちまでにこにこしてしまいました。
ロニに長靴をくれた人々、暖かいものを用意しながら色々教えてくれた人々、その気持ちがよくわかるお話でした。
人間っていいですねぇ。
次回作も楽しみにしています!