【感想・ネタバレ】雪の練習生(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

膝を痛め、サーカスの花形から事務職に転身し、やがて自伝を書き始めた「わたし」。どうしても誰かに見せたくなり、文芸誌編集長のオットセイに読ませるが……。サーカスで女曲芸師と伝説の芸を成し遂げた娘の「トスカ」、その息子で動物園の人気者となった「クヌート」へと受け継がれる、生の哀しみときらめき。ホッキョクグマ三代の物語をユーモラスに描く、野間文芸賞受賞作。(解説・佐々木敦)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

親子3代のホッキョクグマがそれぞれ語り手となる3部構成。(人間が語り手となる部分もあり。)

最初はホッキョクグマが語り手であるとわからず、違和感があったが、それをわかって読むと面白い。

ホッキョクグマと人間の視点を行き来しながら、読む本ははじめてだったので楽しかった。

パーティーに出席したり、会議に出席するクマの描写に思わずクスッと笑ってしまうところもあった。

人間のように語るホッキョクグマの視点に、人間が思う「クマらしさ」を感じて心が和んだ。

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2021年01月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは誰の物語なのだろうか。主人公はヒトなのかホッキョクグマなのか。「わたし」の正体に惑わされ、そういう世界観なのかと飲み込むまで戸惑いと気持ち悪さがあった。サーカスでは花形でそこには輝かしい人生が待ち受けているかと言えば、そうそう簡単には行かないのが世の常で、時代や情勢に翻弄されるのは男も女もホッキョクグマも同じかもしれないと思える説得力があった。

0
2023年06月18日

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