あらすじ
問題の解決策やアイデア発想など。
よりよく「考える」ためのAIの活用技を教える本。
本書は、発想術の専門家である著者がこれまでに生み出してきた「発想の技法」を、AIで再現できるようにしたものです。本書で紹介する技法と、それぞれの「指示文」を活用すれば、AIから自らの知識や思考の枠を超えた素晴らしいヒントを得ることができ、思考の質が圧倒的に飛躍します。
既存の「AI本」は、どれも仕事の「自動化」や「効率化」のための活用法です。Excelのマクロを組んだり、社内資料を作成したり。そういった単純作業を効率化することで生まれた時間を使って、人間は「考えること」に時間を使おう、というのがこれまでの論調です。
しかし本書は、創造的な「考える」ことにこそ、AIの力は活用できると主張します。アイデアとは「異なる要素どうしの組み合わせ」であるため、AIをうまく活用し、膨大な「情報」を適切に引き出し、組み合わせの「型」を応用することで、「素晴らしい答え」を得ることができます。
実際、すでに一部の人にとっては「AIを使って考える」ことはスタンダードになっています。あっという間に、「AIを使って考える」ことは、今で言う「ネットを使って調べる」のと同じくらい、当たり前の行為になるでしょう。
「考える」ことにAIを活用する本はまだありません。本書がその第一作となり、決定版になることを目指します。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
一目見たら99%の人が「分厚!」と思う本。
56のアイデア出しAIプロンプトがまとまった辞書的な本です。
一言でアイデアを出すと言っても、
「生き物の多様性をヒントに発想を広げる」
「100年後から想像する」
「各種専門家の視点から分析する」
など、いろんな角度での掘り下げ方があり面白い。
生き物の多様性では、「タコの環境認識能力→周囲環境を音声ガイドしてくれる耳栓」のように、普段思いつかない飛躍した発想がヒントになりそう。
特に、最終章のケーススタディが参考になる。気になったところを、どんどん別の視点から掘り下げる使い方は、アイデア出しの参考になる。
特典のAIプロンプト集が公開されているので、うまく活用してアイデア出しのレベルを上げたい。
Posted by ブクログ
これは素晴らしい! バイブルになるかも!?
(700ページ弱のこの本を毎日電車に持ち歩くのは大変だったけど…)
多数の練りに練られたプロンプト。
読み物としても面白いが使ってみて威力発揮。
どの技法を遣うか非常に悩みますが、それもAIが選択してくれることまで考えられている。
でも、AIが選んでくれたものはイマイチかなー。
どの技法を選択するかが重要。
使いながらマスターして行きましょう。
使ってなんぼ!
10年使える本を出してくれてありがとう!
悩める子羊が沢山安眠できることでしょう。
Posted by ブクログ
私が特に惹かれたのは、「頭の良さ」だけでは通じない時代が来ていると確信できたこと。
そして「アイデアを出すスピードと質」を同時に引き上げるための具体的な技法が詰まっていて、すぐ試したくなる内容だった点です。
また、特典として付いてくる「全56個のプロンプト一覧と使いやすいプロンプトツール」の存在が、本書をただ“読むだけ”から“使える知識”に昇華させてくれます。
自分の「普段やりたいアイデア出し」にそのまま応用できそうなプロンプトがいくつもあり、手を動かす意欲が湧きました。
たとえば、「異質な要素を意図的に混ぜる」「制約なしで考える」などの技は、曖昧なアイデアに光を当てるためのヒントになります。
一方で、「AIとの協働」が前提なので、「AIの精度」や「与える指示(プロンプト)の質」がアイデアの質を左右することも痛感しました。
最初はツール頼みになりそうで怖い。
しかし本書を読み進めると、AIは自分の思考の枠を超えるためのきっかけであって、最終的には自分の経験・直感で磨いていくものだという姿勢が強く伝わってきて、安心しました。
Posted by ブクログ
AI活用本というよりは、従前からある企画本・アイデア本と捉えたほうがこの本への期待値がぶれずに済むと思う。
その意味でタイトルがミスマッチではあるかなと。
・企画本として、アイデアを出す・磨く・具体化・それらのヒントを得るための思考方法について紹介されている。
・従来はそのノウハウを手を動かしペンを動かし時間をかけてやる必要があったが、生成AIを活用することで効率的に行うことができる
・そのためのサンプルプロンプトが紹介されている
という構成。
最初の思考方法とその網羅性に価値を感じられれば買って損はしない。
ただ、そこはほぼ既知であり自身で十分使いこなせている方にとってはただのプロンプトサンプル集でしかないのでこの値段の価値はない。
個人的には、仕事で行き詰ったときにパラパラめくってアイデアを生むためのヒントを得られており、十分に価値を感じている。
Posted by ブクログ
【この本を読んでのアクション】
①AIを通して色々なフレームワークを使ってアイデアについて考えられるので、考えたいことがあるならこの本を参照する。
②クリエイティブは質より量だと感じたので、AIで量を稼げばいいアイデアが浮かぶはず。
Posted by ブクログ
勉強になりました!AI利用の視座を高める一冊でした。
■ ポイント
- 人間ベースの論点ではなく、AIによって論点の視座や可能性を広げる。上流の選択肢を広げる
- 連想→想像→創造の流れ
- 連想:近接、類似、対象、原因と結果
- 全然違う領域のマッシュアップ=イノベーションを起こすフレームワーク
- 人間にできること
- オフライン情報取得
- 不道徳の選択
- 情熱を持った推進
■ アクション
・可能性は無限
・連想する
・会う、感じる
・破天荒を忘れずに
・好きなことをやる
Posted by ブクログ
厚さ4cmはある本書「AIを使って考える時代」とは人間の様々な思考(知的能力)からの発想を入力し、新たなヒントを得るプロセスを指す。人に感動を与えるはその経験や創造力を最大限に引き出したものであり、その努力や探究心ある情熱が大切、とある。これは発想・創造の源を解き、得る辞書的存在(手引書)である。これからのAI活用術とは人が如何に考えをまとめ入力出来るかであり、その繰り返しから新たな発想を生み出していく時代へと変わる。
巷ではAI化で「脳を使わない時代に」とも言われるが、思考力の格差は今後一気に広がると思う。その格差をつける為に自分なりの発想プロセスを本書から得ることは大切だ。気になったことは工夫のパターンを思考する事、例として(バラバラにしてみる、合体させてみるなど)また「アイデアをスケッチする(タイトル1行+解説3行)」所謂、何らかの形にする事は発想の整理する能力にもなることだ。
Posted by ブクログ
読みやすい!700ページ超えてたから2日かかった。
難しいプロンプトはないね。なんとか技法とかってのもない。だから、「まぁそうか」と思うことが8割だけど、でも参考になる。良書だと思う。
Posted by ブクログ
商品開発、事業開発、販売促進を中心に、仕事におけるAI活用を最大限まで引き上げるための辞書。内容はプロンプト事例集の様相だが、どのようなケースでどのようなプロンプトを使って対話すればよいかが示されておりイメージしやすい。600ページあるがポイントを掴んでリファレンス的に活用するのがよさそう。プロンプト集が付録しており実践的。
大きく活用シーンは、アイデアを広げる・深める、企画する、リーンキャンバスにまとめる、プレスリリースを出す、課題検証、課題分析や解決方法など多岐にわたる。
AIとの向き合い方として、プロンプトを投げて想定レベルにない回答が得られた際にも、継続して対話をして使えるようにすることや、人間側が取捨選択することが大事。
この書籍の内容は読むだけではなく、実際に利用して自分なりの型として持っておくことで、AI活用のベースとして効果的と考えられる。
Posted by ブクログ
ちょっと微妙かな。何かヒントがないかな、という程度で黙ってやってみる分にはいいけど。真に自分の仕事で使うとすれば、プロンプトも結局は自分の頭でひねり出すしかないように感じる。
Posted by ブクログ
AIで考えるためのナレッジ集
プロンプト集があるので、実践しやすい
考えるステップ
1. 考えるべきお題を見つける
2. アイデアを生み出す
3. 企画として整える
● 4部:考えるヒントがほしいとき(=お題設定)
● 1部:すぐにアイデアがほしいとき(=発想)
● 2部:アイデアを磨きたいとき(=洗練)
● 3部:アイデアを実現したいとき(=実行)
付録にプロンプトあり
どれ使えばいいかわからない時はそれ自体をAIに聞いてみる
Posted by ブクログ
概観・基本コンセプト
・「AIを使って考える」=AIに丸投げするのではなく、人+AIで共同的に発想を行うスタイル。著者はこれを「ハイ・ブレスト(H-AI ブレスト)」と呼ぶ。
・本書には、思考や発想支援の既存技法をAI向けに再設計した56の技法が収められており、それぞれに対応するプロンプト(AIへの指示文)が付されている。
・Web上には、56個すべてのプロンプトをまとめた「読者向けプロンプトツール」が公開されており、実際にコピー・貼り付けして使えるようになっている。
・主な技法とプロンプト例(テーマ別ハイライト)
以下では、各章から代表的な技法をピックアップし、対応するプロンプト例を交えて紹介する。
1部:すぐにアイデアがほしいとき
・技法5「各種専門家の案」
> プロンプト例:「多数の専門家(クリエイティブ専門家、技術専門家、ビジネス専門家、学術研究者、社会科学者、ユーザー、ディスラプター、ユーモアのセンスを持つ人々、冒険家として〈対象〉について具体的な案を考えてください。」
・技法1「多様な特徴」
異なる視点や切り口を列挙させてアイデア構造を広げる。たとえば「このテーマについて、10個の異なる切り口(技術的・文化的・社会的・環境的など)を出して」
・技法9「ランダムな単語」
発想のトリガーとして、無関係そうな語を混ぜて問いかけを変える。プロンプト例:「以下のランダムな単語(A, B, C)を使って、このテーマと関連付けるアイデアを3案出してください。」
2部:アイデアを磨きたいとき
・技法13「工夫のパターン」
妥当案と挑戦案を混在させて出力させるプロンプト。例:「標準案と斬新案をそれぞれ5案ずつ出してください」
・技法14「理想の状態」
目指すべき最適・理想像を想定してそこから逆算する。「理想状態はこうなっていると仮定して、そこに至る道筋を3段階で示してください」
・技法17「9つの型」
発想を複数の型(切り口)から出す。例:「このテーマを、A型・B型・C型という9つの視点でそれぞれ2案ずつ出して」
3部:アイデアを実現したいとき・伝える段階
・技法 XX(伝え方)
アイデアを相手に伝える「物語性」「比喩」「ストーリー構造」を意識させる指示。「このアイデアを、顧客に刺さるストーリー形式で3段落で説明してください」
・技法 YY(実行策)
具体的なアクションプランを複数出させる。「このアイデアを実現するために、短期/中期/長期で実行可能なステップを5つ示してください」
4部:考えるヒントを得たいとき
・課題・悩み・人・未来からヒントを得る技法群
たとえば「未来」を扱う技法では、「10年後の未来の前提を5つ挙げ、それを前提として現在のテーマをどう変化させうるか案を出す」というプロンプト形式が例示されている。
プロンプト設計上の留意点・運用ヒント
・ただ「いい案を出して」と聞くのではなく、切り口・制約・役割(専門家役)などを明示してプロンプトを強化する。
・漠然とした問いが来たら、「分割(サブ課題化)」して問いを明確化するプロンプトをまず使う。
・回答の多様性を担保するため、「前提を変えたバリエーション」「異なる観点からの案」などを同時に出させる形式を活用
・プロンプトに「出力形式(箇条書き・表形式・ストーリー形式など)」を指定して、AIの回答を制御する
・本書で紹介されるすべてのプロンプトは読者特典として利用可能(Wordファイル形式で編集できる形)
Posted by ブクログ
「56のプロンプト集」である。
ひとつひとつのプロンプトに対して詳細な説明がされていて全体の分量は多く読み応えはあるものの、状況に応じた質問文としてのプロンプトの事例紹介にとどまっており、時代遅れ感が否めない。