あらすじ
小雨降る4月の晩、作家・舟倉按は知己の編集者から『文学的自叙傳』の執筆を依頼される。実家の焼失、父の失踪、震災。巡る記憶の果て、その「マイ・ブック」はloueを語りうるのか? たくらみと愛にあふれる、芥川賞受賞第1作!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
「ゲーテはすべてを言った」に続き、作者の知識量というか、勉強量には感服する。一つの小説として、起承転結が分かりやすくなされているなかで、独特なユーモアや構造主義などの文学的な要素が取り入れられて、一つの作品になっているということが、本当に凄まじいと思う。自分には到底できないことに思え、本当に頭が上がらない。
Posted by ブクログ
作家の舟暮按が、編輯(へんしゅう者)の台場有奈から文学的自叙傳(バイオグラフイア・リテラリア)を書くべきでは、と提案されることから物語が進んでいきました。
普段使わない漢字や読み方、英語が多く使われ、しかも古典から現代の文学まで網羅されていました。知識不足の私は、読むのがとても時間がかかってしまいました。しかも完全に理解できた自信はありません。
でも、舟暮按が、始めは渋っていた自叙伝をようやく完成させたものを抹殺し、新たなタイトルをつけたときに、私までなんだかほっとしました。両親の発言などから新たに生み出されたこの自叙伝が、これからどんなものになるのかとても気になりました。
最後の終わりかたは、今後の展望が期待される感じでした。最後の「パン」が何だかとてもいい終わりかただなと思いました。