あらすじ
羞恥心がない、すぐキレる等近頃あぶない人が増えている。しかし、われわれの脳は、本来かなりあぶないものである。脳は働き者で精密だが、その分実に繊細で、構造も機能も、微妙なバランスの上に成り立っている。ひとつ間違えば、取り返しのつかないことも起こる。その一方で、適切に育み、うまく扱えば、人生を成功と幸福に導いてくれるものとなる。身近な話題をもとに脳科学の知見を敷衍、「あぶない脳」から浮かび上がる、武器としての脳科学。
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Posted by ブクログ
脳の構造は、思ったよりもデリケートなんだなと思った。使い方一つでよくなれば、も危なくもなる。最近、ニューヨークのエンパイアステートビル付近で、上司に恨みを持ったアメリカ人が射殺したり、日本でも、駅構内でナイフを使い突然、切りつけたりと脳が暴走している人がいる。単に熱さが原因とは思えない。
今回の本は、あの「ホンマでっかTV!」に出演している澤口先生が書いている。あぶない脳の持ち主(?)だけに、あぶない脳が良く分かるということか。澤口先生の場合、よい方向に使ったおかげで、今があると言える。
脳は、思い込む癖があると述べられている。脳は、つじつまあわせが得意だとある。情報のコピペが得意な点は、マスコミと同じだ。情報の恣意的な切り貼りで、事件を大きくしたり、「失言」と証する発言を都合の良い解釈で取り上げたりする。
澤口先生は、ゆとり教育は、危険と述べている。詰め込みなくして創造力が身につかないからとある。まだ脳の柔らかい頃の子供が、知識を詰め込むのは大人になってからよりも容易なので、ゆとり教育は子供の将来に暗い影を落とす。
「分かっていること」と、「行なうこと」は別物という一節を読んで、そうかと思った。危ない人は、両方が分離していて、抑制が効かないから、悪いことをしてしまう。脳とハサミの使い方には注意というところか。
この本には書かれていないが、ジャンクフードや人工着色料で厚化粧したケバイ炭酸ジュースをがぶ飲みして、栄養を考えた食事をしないのも原因になると思う。切れやすいミニモンスターやビッグモンスターが出現しているのも、食事のとり方とストレスの対処の仕方が上手に行なえないからと考えることもできる。