あらすじ
今から20年前──。大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳。愛すべき押しの弱さと隠された芯の強さで、様々な出会いと笑いを引き寄せる。友の結婚に出産、学園祭のサンバ行進、お嬢様との恋愛、カメラとの出会い……。世之介の学生時代の1年間と彼と関わった人々の今を描き、誰の心の中にも、人生にも、温かな光を灯す青春小説の金字塔。第7回本屋大賞第3位に選ばれた、柴田錬三郎賞受賞作。2013年2月公開の映画原作。
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Posted by ブクログ
横道世之介
1章 4月 桜
世之介が大学入学で上京
武道館で入学式や桜見ながらサークル勧誘だとか、大学入りたての雰囲気が思い出される。
いきなりアパートで話しかけてくる隣人女性怖い。
オレも清里でサンバ踊りたい。
世之介の性格が冷静のようで、18歳で酒飲んで酔って告白しにいくという奇行をしていて面白くて好き
今後の男女の友達や、隣人女性との関わりに期待。
2章 5月 ゴールデンウィーク
サンバサークルの友達2人がエッチしてるし、未来では結婚して子供もいた。
6月 梅雨
バイトとカフェでの美しい女性との出会い。
加藤と教習所へ。
7月 海水浴
お金持ちの洋子ちゃん可愛い、世之介結構見窄らしい細い男を想像してたが、意外と男前なのか?
8月 帰省
またまた洋子ちゃん可愛い、貝アレルギーってあるの?ボートピープル初めて聞いた。今の時代にもあるのか?
洋子ちゃんの赤ちゃんを守ろうという強い姿勢に新たな一面が見えた
9月 新学期
赤ちゃん無事でよかった、電報まだあるのか?
ばあちゃんが危篤
10月19歳
思わず涙ほろり
孫の中で一番いいって、みんなに言ってた婆ちゃん好き
ばあちゃんを亡くなった時、世之介の母は母で母ではなく、ただの娘であった。
何人か女性出てくるが、吉高由里子だれだ?
11月 学祭
世之介おもろすぎる
後ろで合コン誘う話をしている知らない男に、「悪いなぁ、俺、今週末デートなんだよね」「お前、誰?」「今週末、千春さんとデートの約束をしている横道世之介です。」という返し
映研に、一番好きな映画は?ときく世之介
俺が聞かれたらなんと言うだろう。王道すぎるのも恥ずかしいし、アニメ映画を言ってもなんかダサい気もするし。。なぁ、君の名はとか、鬼滅の刃無限列車編とか言ったらダサくないか?この答えを探す日々をするのも悪くないなぁ。
おい、世之介お前、、死んだんじゃねーよな?
12月 クリスマス
ついに祥子と世之介、告白、付き合う。
東京にも「行ってきます」と言う相手ができたんだなぁ
1月 正月
世之介、ケンカから飛行機のチケットキャンセル待ちでゲット、東京着いてからもその彼女に病院まで送ってもらう。とんとんといい方に向かっていく。
久しぶりに登場、隣人女性、初めより隙がなくなったと。
2月 バレンタインデー
「生」と「死」を真横に置いてみた。
未来の祥子、国連難民キャンプで働いている。ボートピープルの現実を目にしたのもあり?
友達がその娘の人生にとって「大切なもの」を与えてやろうと必死になっている。もちろんとても素晴らしいこと。しかし大切に育てるということは「大切なもの」を与えてやるのではなく、その「大切なもの」を失った時にどうやってそれを乗り越えるのか、その強さを教えてやることなのではないか。
世之介の母からの小包。
与謝野祥子以外、開封厳禁
かなり古くなった封筒を開けると、中には数枚の写真が入っていた。
新生児室に並んだ赤ちゃんたちをガラス越しに覗き込んでいる若い男性とおばさんの写真。成田空港だろうか、遠くでキスする白人のカップルを不思議そうに見ている男の子の写真。同じく成田空港だろうか、若い男が年配の男性に航空チケットを渡している写真。なぜか犬のお尻の写真。おそらくどこかの公園をブリキの皿を持って歩いていくおばあさんの後ろ姿。一本だけ幹から伸びた枝に小さな花びらをつけた桜の写真。そして最後が新宿駅東口広場の交番であくびをしている若い官の写真だった。
知っている人など一人も写っていなかった。どうしてこんなものを世之介が自分に残してくれたのかも分からなかった。ただ、それらの写真を一枚一枚じっくりと見るにつれ、報道関係のカメラマンとして成功していたという世之介が、日本中の、いや、世界中の、絶望ではなく希望を撮り続けていた素晴らしいカメラマンだったのだということだけは、はっきりと胸が締め付けられるくらいに伝わってきた。
世之介はどんな人だった?
いろんなことに「Yes」って言ってるような人だった。
もちろんそのせいでいっぱい失敗するんだけど、それでも「No」じゃなくて、「Yes」って言ってるような人
世之介のポストに知らない人からチョコが、間違って入ったものらしく、本当にあげたかった人を探すことに。
3月 東京
同じマンションにその相手が見つかり、少し仲良く、その人はフォトグラファー。カメラを譲り受ける。そこから世之介もカメラマンになったのかな。
サンバサークルの友達に会いにいくと、出産しそう。隣の部屋のキムくんが色々手伝ってくれて、病院まで行ける。
世之介、懐に入るのが上手いのか。
最後に世之介の母から、祥子への手紙が。
線路に落ちた女性を助けにいった世之介。「ダメだ、助けられない」ではなくて、その瞬間、「大丈夫、助けられる」と思ったんだろうなって。そして、そう思えた世之介を、とても誇りに思うんです。
Posted by ブクログ
評判が良いので読んでみた。
長崎から東京の大学に上京し、大学生を謳歌する世之介。青くて若い生活楽しいー!と思って読み進めていたら急に現在軸になり…。
世之介、亡くなってしまっていたのね。それまで楽しく読んでいたのが一変、見え方が変わって世之介のその後の人生に想いを馳せてしまった。
青い時間が色褪せてしまうことも、過ぎた日々に想いを馳せることも、懐かしい誰かがもう側にいないことも、何も変わったことではなく誰もが日々の中で感じることである。あんな人いたな、こんなときもあったなと感じたことや触れたこと、人生の全ての起点はそこにあるのかもしれない。
とても現実的な小説だった。学生のときの翔子ちゃんがすごく好き!
Posted by ブクログ
柴田練三郎賞 第7回本屋大賞3位 こんな面白い本が3位だったら、1位と2位は何だろうかと思ったら、「天地明察」と、「神様のカルテ」だった。
とても面白くて、爽快な、楽しい本だった。
ところが、いつも解説から読むので、何気なく最後のページを開いたら、解説が無くて、最も大切な世之介のその後だった。残念だった。もしこれから読まれる方がありましたら、最後のページは開けないで後回しで。
本好きの方はもうとっくに読んでしまっているかも、その上新聞連載だったそうで、無駄な一言だったかもしれませんが。
東京の大学に入学するので、九州から上京した世之介。世事に疎く、のんびりしたお人よしな性格。一人息子で、素朴で暖かい両親と家庭の中で育った、そのまんまで都会の中で暮らし始める。
ひょんなことが重なり個性的な友人たちに出逢う。成り行きでサンバクラブに入り、パレードに参加するつもりがハプニングで不参加、それでも弱小クラブなので仲間にせっつかれ、学祭で練り歩いたりしてサンバも好きになる。
入学式で知り合った倉持。同郷の小沢。アルバイトで弟役を頼まれた片瀬千春、教習所仲間の加藤。
加藤は頓珍漢な子と言うか育ちを考えれば仕方が無い。なかなかいい奴。
加藤は大阪の出身、スーパー経営者の息子で、ここにはクーラーがあり世之介は夏中居候をする。そつの無い加藤に誘われて海水浴に行ったところ、これがダブルデートで、世之介の相手は黒いセンチュリーで運転手つきで来たお嬢様、与謝野祥子。
祥子は世之介が気にいって夏休みも長崎の田舎についてきて、母親とも打ち解けて評判がいい。
世の垢に染まってないというのがいい 無垢そのもの。
世之介は、先輩の石田に紹介されたホテルのルームサービスのアルバイトを始める。シフト制で夜勤も多い。学生生活もクラブもこなし免許も取り、祥子とも親しくなり、とうとうホテルに連れだって行く仲になる。
様々なエピソードが賑やかだった一年が過ぎる。
そして話は未来、20年後の友人たちの生活。
倉持は同級の唯と付き合い、そのうち唯が妊娠、退学して父親に目覚める。加藤はボーイフレンドと同棲中。
何が切っ掛けともわからないが、ちょっと喧嘩別れのような按配で祥子は世之介と別の道を歩いている。そしてフランス留学し国連職員になる。
20年後、世之介は報道写真家になっており、祥子は遠く国連に勤めている。そんなそれぞれの生活があり話は終わる。
青春時代の世之介を中心にした物語だが、周りを囲む人々が個性的で、エピソードも極上で楽しい。
故郷は暖かく、それでも人々はそれなりに悩み自分の人生を進んでいく。
世之介は、周りから抜けていると言われるが、そういう人柄が笑いまきおこし、周りを包んでいく。
読後感のいい、読みやすい話だった。最近「続」が出ている、そのうちに。
吉田修一さんは多彩だ。
Posted by ブクログ
有名な作品だけど初めて読んだ。長崎の田舎から上京した横道世之介の大学生活1年間の物語。言ってしまえば本当にそれだけの話なのだけど、登場人物それぞれのキャラクターが魅力的で、何よりも世之介の人柄が、呑気で、人懐こくて、憎めなくて最高。途中で世之介のその後が分かってしまってからは様々な周囲の人たちとのエピソードも切なさが伴ってしまうけど、何十年たっても、世之介の呑気な笑顔が、楽しかった青春時代の記憶として皆に残っているんだろうと思う。自分も周囲の人を大切にしようと思える作品。シリーズ全作読みたい。
Posted by ブクログ
味わったことのない読後感だった。心を揺さぶられた。電車で読んでいなかったら泣いていただろう。
ずっと平和で穏やかで幸せな日々だった。世之介は本当に憎めなくて、だらしがないけどいいやつで、なんだかんだ優しくて、翔子ちゃんとお似合いで、二人はどんな大人になるんだろう、結婚するのかな、と思いながら読んでいた。
それがまさか、この結末なのか....
人生ってこうなのかな。みんな平等に時を重ねていくって思い込んでいるから、簡単に別れたりできるのに。ある日突然いなくなってしまうのかなあ。すごく切ない。
何故なんだ。行かないでほしかった。でも世之介ならきっとそうするんだろうなぁ。世之介らしい最期なんだろうなぁ。
大事な人には会いたいと思った時に会っておくべきだ、と思った。
やはり吉田修一は、一冊一冊が素晴らしい。大好きな作家さんだ。