あらすじ
デザイン会社に勤める悠木仁絵は35歳独身。いまの生活に不満はないが、結婚しないまま1人で歳をとっていくのか悩みはじめていた。そんな彼女に思いを寄せる、幼馴染の駒場雄大。雄大と宙ぶらりんな関係のまま恋愛に踏み込めない仁絵には、ある理由があった…。2人の関係はかわるのか? 人生の岐路にたつ大人たちのラブストーリー。「オール讀物」掲載と同時にTBS「開局60周年記念番組」としてラジオドラマ化した、異例のコラボレーション企画原作。
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Posted by ブクログ
「なんていうか、そういうどうでもいいようなことで人生成り立っているよな、っていうか、いや、そういう事があるから人生面白いんだよなっていうか。」
普段、ラジオを聞くことはめったにないけれど、そのとりとめのない内容に、ふと記憶が刺激されて昔のことを思い出したり、案外幸せに生きてることに気付かさせられたり、というのは確かにある。
「見つめあう夫婦っていないのかな」「見つめあってたら生活できないんじゃないの」
「うまく行かなくなった時に振り返るのがおかしいんだよ。ときめいた頃を思い出すんじゃなくて、この先どうやったらうまくいくかって、二人で考えるんだよ。」
誰かと人生を歩むということは、決してキラキラと眩いものではなくて、ラジオ番組のように地味だけれどどこまでも地に足がついた日常を進んでいくものだということ、でもその中で生まれた喜怒哀楽が、ふと振り返った時に無数の小さな光として来し方を照らしていてくれるもの、そんなことを再確認させてくれる作品。
Posted by ブクログ
読後感がじんわり幸せになる本でした。
100人に反対されてもやめられないのが本当の恋というワードはうーん、と思いました。
不倫をする友達を応援したりするのも共感出来ないかも。
でも友人の幸せのために行動したり、ときめきは無いけど安心する幼馴染となんだかんだで結婚したり。本のタイトル通りそれもまた小さな光。
Posted by ブクログ
youtube「登場人物がみんな、程よくクズ」と紹介されていて、興味を持って読んでみた。「クズ」と言われる人たちの人生は経験できないから(経験したくないし(笑))。面白かったけど・・・単調だった。
心に残ったのが「百人が反対してもやめられない恋よりも、どうでもいい毎日を繰り返していくこと、他人であるだれかとちいさな諍いを繰り返しながら続けていくことのほうが、よほど大きな、よほど強い何かなのではないか」という文章。刺激って、たまにあるから楽しい。ずっとは飽きるし疲れる。今旦那と生活して、たまにごちそうとか遠出とかすると、楽しいけど、日常が恋しくなる。そういうことなんだ、それが幸せなんだと思った。