【感想・ネタバレ】女王国の城 上のレビュー

あらすじ

舞台は、めざましい成長を遂げる宗教団体〈人類協会〉の聖地、神倉。大学に姿を見せない部長を案じて、推理小説研究会の後輩アリスは江神二郎の下宿を訪れる。室内には神倉へ向かったと思しき痕跡。とかく噂の神倉へ、何故? 様子を見に行こうと考えたアリスにマリアが、そして就職活動中の望月、織田も同調、4人はレンタカーを駆って木曾路をひた走る。紆余曲折を経て〈城〉と呼ばれる総本部で江神の安否は確認できたものの、思いがけず殺人事件に直面。外界との接触を阻まれ囚われの身となった一行は決死の脱出と真相究明を試みるが、その間にも事件は続発し……。第8回本格ミステリ大賞に輝いた、江神シリーズ第4作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

学生アリスと江神二郎が活躍するシリーズ第4弾。
前作ではマリアが不可解な行動の末に山奥の村に逃げ込むようにして引きこもったが、本作ではなんと探偵役の江神二郎が新興宗教の街に一人赴き、それを追ってアリス、マリア、モチ、信長の4人もその街・神倉へとやってくる。
その新興宗教・人類協会は傍目には人畜無害な人たちの集まりのようではあるが、ひとたびその街の中で殺人事件が起こると、外部からやってきたアリスたちを含め、関係者を軟禁してしまう。しかも、警察には届けず、自分たちで解決しようという。
江神二郎とアリスたちは再会できたが、なぜ一人でいきなりこの街に来たのかは納得のいく説明がえられない。さらに、11年前の殺人事件も未解決となっていて、今後ストーリーにどのように絡んでくるのか。人類協会は本当に人畜無害なのか。謎は謎のまま上巻は終わり、それらの謎がどのように収束するのか、上巻を読み終えた段階ではほとんど何もわからない。
下巻の目次をみると、やはり「読者への挑戦」があるようだが、これまでのところ完全に作者にしてやられている。下巻の挑戦までにその謎を解き明かすことが出来るのか、自分に対しても興味を持って下巻に取りかかりたい。

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2013年11月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

学生アリスシリーズ第4弾。
宗教組織・人類協会がお膝元の土地神倉へ失踪した江神二郎を探しにやってきた有栖一行。11年前の未解決事件、殺害された協会員、きなくさい協会上層部、なかなか姿を現わさない教祖・野坂公子... etc.魅力的すぎる謎が前半にこれでもかとばらまかれており、これを後半でどう回収していくのかが楽しみになりました。不気味な雰囲気と織田や望月のやりとりの軽妙さが良い塩梅でとても読みやすかったです。また、有栖視点と麻里亜視点の2つから構成され、それぞれの考え方が絶妙でとても面白かったです。後半の怒濤の展開が楽しみです。

この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
江神二郎:宮野真守
有栖川有栖:岡本信彦
望月周平:八代拓
織田光二郞:古川慎
有馬麻里亜:釘宮理恵
由良比呂子:竹内順子
吹雪奈央:松本梨香
臼井勲:津田健次郎
丸尾拳:ボルケーノ太田
稲越草介:高橋広樹
青山好之:梅田修一郎
本庄伽耶:楠木ともり
弘岡繁弥:大塚剛央
パトリック芳賀:羽多野渉
佐々木昌晴:浪川大輔
天川昭彦:間宮康弘
天川富恵:井上喜久子
金石源三:千葉繁
石黒操:堀川りょう
荒木宙児:斉藤壮馬
椿隼一:井上和彦

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2025年01月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第4弾
今度は江神がいなくなった。なのに、どこに行ったかはわかりやすく、友人への依頼は明かされず、あっさりと再会はできた。そして起こる殺人、軟禁されるメンバー 当たり前に来ない警察、犯人はわかるのか、そう決めようとしているのか…2日後には何があるのか…江神は何のためにここに来たのか、江神は卒業したらどうなるのか、今どうしているのか、とかこれってどういう世界観なのかとか、いろいろ気になる上巻。

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2022年10月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

学生アリスと江神二郎のシリーズ、第4弾。
厚い上下巻の、まず上巻。はっきり言ってまだ何も分かっていない。
有栖、英都大学一回生の年には『月光ゲーム』
二回生の年には、『孤島パズル』と、『双頭の悪魔』
そして今回は、三回生になっている。
四回生の望月と織田は就職活動中、在学八年目の江神も今年度限りで大学を去らなくてはいけない。
最後の事件になるのだろうか。

連休明けに、江神が旅に出たきり戻らない。
ある新興宗教の総本山に入り込んだことが確認され、なんとか有栖たち四人も江神と合流できた。
なんと、江神は卒論に新興宗教を取り上げようと言うのだ。
そういえば、文学部哲学科だった。
宗教は哲学に含まれるから、おかしな事ではないけれど・・・
江神が「卒論」か〜
う〜ん。
卒論も嘘ではないと思うけれど、他にも何か思うところがあるのでは?
お母さんのこととか?

そしてお約束の殺人事件であるが、今回は誰が殺されるか全く分からなかった。
しかし、下巻ではもしかしたら、あの人が殺されているんじゃないかと思う。
とにかく面白くてぐいぐい読める。

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2022年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

学生アリスシリーズ4冊目。
1冊目よりも2冊目、2冊目よりも3冊目、そして3冊目よりも4冊目が面白い!…のではないかと期待している。
まだ上巻を読み終えたところだけれど、魅力的な謎が提示されて、下巻への引きも完璧。
下巻を読むのが楽しみ。

江神さんが神倉を訪れた理由は?
11年前の密室殺人事件の真相は?
宇宙人ペリパリは登場するのか?
人類協会は何を隠しているのか?

まぁ、宇宙人ペリパリは登場しないだろうと思うけれども、登場したらしたで面白いかもなぁ…とも思う。
シリーズ2冊目の『孤島パズル』のモアイも良かったけど、UFOと謎の宇宙人というのもなかなかの小道具。
おどろおどろしさがなくて良い。
というよりかなり面白い。

信仰の話を聞くとそれが新しい話であるほど、「どこまで本気で言っているんだろう?」と考えてしまいがちだ。
いきなり「宇宙人ペリパリが再訪するのを待っている」なんて言われたら、笑っていいのか悪いのか真剣に悩んでしまうだろう。
そして最終的には笑ってしまうだろう。まずいなぁ…。
それを想像するとアリス達が置かれている状況の困難さが分かる。
それでも火山よりはマシかな?
無事に生還してほしい。
もちろん江神さんと一緒に。

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2013年07月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

時代設定が秀逸。いかにもバブリの象徴のような施設の「城」が、崩壊する(んだろうね、きっと)のと、バブルの時代の終わりが重ね合わせのイメージになってる。
ひとつひとつの全然関係なさそうに見える事象(例えば、落としたピアスの行方とか、冒頭のドライブスルーのやり取りとか)がパズルのピースみたいで、果たしてどれがどこに繋がるのか、考えるのが楽しい。

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2015年09月19日

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