あらすじ
始まりは、海外留学をかけた論文コンクール。幻の学生、『i』の登場だった。大学受験間近の高校3年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番――」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
最初の方は登場人物が誰でどの人か全然分からなかったけど、読み進めるにつれわかってきて安心。
双子がそれぞれ歩んできた悲惨な人生。
いつものメンバーの命まで奪ったθはどれほどiに支配されているんだろう。
弄ばれてるんだとしたらもっと最悪だな。
歌も奇妙で怖い。。
i…恐ろしい。誰なんだろう。早く下巻読もう!
Posted by ブクログ
久々に再読しました。辻村深月さんの作品の中で唯一と言っていいほど、どういう感想を持ったらいいのかが未だにわからなくなるお話です。
当たり前にこのお話はフィクションなんだけど、それでも浅葱の境遇はフィクションであって欲しいと作中の狐塚と同じ思いを願ってしまうほど感情がリアルで痛くて光がない。
まだ上巻ではそこまで重要な登場人物でもない真紀ちゃんや恭司や紫乃だけれど、それぞれのエピソードを通して狐塚や月子の人となりがよく分かるし、それがまたリアルな感情で余計にフィクションであることを忘れてしまい余計に気分が滅入ってしまう気がします。
前作「冷たい校舎の時は止まる」の菅原の件もそうだけど、本作も分かっていても月子は狐塚の彼女だと思えてしまうのもさすがだな、と思います。
大まかなストーリーは覚えているものの、結局浅葱はどうなったんだっけ……?と少し曖昧なので下巻もじっくり読み返したいと思います。