あらすじ
2人の少女を惨殺した殺人鬼の命に10億の値がついた。いつ、どこで、誰が襲ってくるか予測のつかない中、福岡から東京までの移送を命じられた5人の警察官。命を懸けて「人間の屑」の楯となることにどんな意味があるのか? 警察官としての任務、人としての正義。その狭間で男たちは別々の道を歩き出す。 (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
着想がすごい。
ハードボイルド、バイオレンス物は苦手なのだが、これは、
魅せられてしまった。
始めから、どうしようもないように基本設定を落とし込んでいて、ただ読者は、その展開に呑み込まれていくばかり。
木内一裕さんは、マンガ、『ビー・バップ・ハイスクール』の作者で、この『藁の盾』が小説家に転身してのデビュー作だという。
10年前には映画化もされていた、とのこと。大沢たかおさんも藤原達也さんも、イメージはピッタリだな、観ていませんが。
いや、恐れ入りました。
ツッチー、ありがとう。
Posted by ブクログ
ずっと前に映画では見てた。大沢たかおがカッコ良いな〜と。藤原竜也のクズ振りも凄いな〜と。
映像化されたものも楽しいのだけど、やっぱり迫力や臨場感は活字の方がいいように思う。
やり方はどうであれ、身内を殺された親族は蜷川の気持ちと変わらないはず。
清丸は変態サイコパスだからクズなのか?交通事故を起こして運転手の運転ミスを誰もが疑わないのに運転していた自分ではなく車が悪いのだと主張するのも立派な…。
Posted by ブクログ
前代未聞の展開!警視庁SPの銘苅が少女2人を惨殺した犯人清丸を福岡から東京警視庁へと護送する。清丸を殺害したら10億円のプレゼント!を全国広告で周知。10億円欲しさに警察を含め清丸を狙ってくる。新幹線、車、タクシーではジェットコースター感満載で一気読みしました。同行する警察関係者も清丸を狙う中、信じられるのが自分しかいない状況。木内さん2冊目ですが、このスピード感はたまらない。久しぶりに手に汗を握りました。絶体絶命の中で助けてくれたタクシー運転手の千賀子の最期には、なんとも・・遺憾の意を表します。
Posted by ブクログ
幼い子が暴行、強姦され殺害された事件。
犯人を殺した人間には懸賞金として10億円がかけられる。
移送の任務を任されたSPがあらゆる敵から犯人を警護するが、命を守っているSPが殉職してしまう…
私がSPだったら懸賞金関係なく殺しているかもしれません。
犠牲を払ってまで犯人清丸の命を守る価値があるのか…
Posted by ブクログ
誰が敵なのか、誰が味方なのか分からない。
病院関係者はもちろん、同じ警察官ですら
大勢の人間がお金目当てに、清丸を殺害しようと目論む。
人はお金の為なら、殺害出来るのだろうか。
Posted by ブクログ
またしても初めての作者さん。
と思ったら、ビーバップハイスクールの漫画描いてた人でびっくり。
漫画家で小説家って才ありすぎじゃね?
斬新すぎる設定な上に、グイグイ展開していくので、しっかりハマってほぼ一気読み。
これは面白い、というと不謹慎かな。
ただ、登場人物や展開があっさりしてるのが少し残念。
もう少し個性や過去の話とか織り交ぜてキャラ映えしてたほうが感情移入できたかも。
そうなるとストーリー構成が乱れて、スピード感が無くなってしまう気もするな。
なかなか難しい。
現実では起こり得ないと言い切れない怖さもあり、ある意味でホラー作品とも言える。
人間の闇とか組織の闇とかあいつのクズ感とか、いろいろ禍々しいので、人間不信になりたい人にはお勧めですw
有意義な読書タイムをありがとうございました
この読後感を噛み締めつつ
藤原竜也あたりが犯人役で映画化しそうな感じだな、って思ったら、藤原竜也が犯人役で映画化されててびびった。
人選した人、同じ感性の持ち主だわ。
これは観なくては…。
Posted by ブクログ
映画を見ずに原作を読みました。
怒涛のスピーディーな展開と何が正しいのか分からなくなる心理変化、ハードボイルドなアクションなど、とても面白かったです。
清丸のクソ感は見事。
最後は主人公が殺してしまうかなと思いきや、平和なエンディング。
サライヤという謎の人物が誰なのか分からないまま終わったので星四つ。
これから映画を見てみようと思います
Posted by ブクログ
あーこれきうちかずひろだったのか。映画は観たことあった。テーマがめちゃくちゃ挑発的でそれだけで読まされる感じ。仲間がケータイGPSで裏切ってましたー、はチープ過ぎるだろ。主人公もウジウジしてて気に入らない。でも読ませ切るパワーはある。まあさすがビーバップのきうちかずひろではある。他も読んでみる。
Posted by ブクログ
不穏な始まり方から加速していって、最後の方は猛スピードで駆け抜けていった。
そのスピード感が出せるのはこの作者ならではなのかなと思った。
清丸の命を狙ってくる人々と、妻を失って命を狙う必要のない銘苅の対比が悲しくもあり、面白いところでもある。
この世界で日常を過ごす人になったら、私は清丸の命を狙うだろうか。
銘苅だったら、私は最後まで清丸を守るだろうか。
そんな妄想も捗る展開だった。
この作者の作品も読みたくなった。
映画や漫画もチェックしたい。
Posted by ブクログ
映画を観てから読みました。
映画は面白かったけど小説はどうだろうと思ったが面白かったです。
映画よりリアルに感じました。
アイデアも面白いと思ったしラストも良かったです。
Posted by ブクログ
これだけ面白い小説が書けるのだから、マンガがおもしろかったはずですね。。木内一裕さん本人がマンガ家だったのは知っていたのだけど、お兄さんは代紋TAKE2などの漫画原作者の木内一雅さん。。すごい兄弟
Posted by ブクログ
とりあえず、生死は微妙として、目的は達成できた最後。銘苅さんの苦悩、葛藤は読んでいてこちらも胸が痛くなった。理不尽に死んでいく人達。一番悪いのは清丸だけど、十億と言い出した蜷川にも相当な罪がある。身内に何かあった時の心情としては理解できてしまうけれど・・・。読んでいて楽しい内容ではないけれど、一気読みでした。
Posted by ブクログ
後書きを読んで驚いたのは昔見たことのある漫画の作者がこの本を書いたこと。
漫画は「見た」ことがある程度。いや、どちらかと言うと好きではなかったから購入
した雑誌でも読み飛ばしていた。
だから先にこの事実を知っていたら買わなかっただろう。
後書きを後に読んで良かった。
Posted by ブクログ
二人の少女を惨殺した殺人鬼の命に十億の値がついた。いつ、どこで、誰が襲ってくるか予測のつかない中、福岡から東京までの移送を命じられた五人の警察官。命を懸けて「人間の屑」の楯となることにどんな意味があるのか?警察官としての任務、人としての正義。その狭間で男たちは別々の道を歩き出す。
Posted by 読むコレ
人間らしい感情か、仕事の誇りか。揺れながら、それでも護ることに徹した主人公はカッコイいい。ラストが昔のアメリカ映画のように、読んだ人の想像に……的な感じは、個人的には消化不良かな。
続編がでたら、でも読むな、きっと。
Posted by 読むコレ
BE-BOP HIGHSCHOOLのあのキウチ氏である。
さすが、コミック出身なのか、一見、ありえねーよ、
馬鹿馬鹿しい...と一笑にされそうなストーリーですが
こういったタッチで、描かれると、全く馬鹿に出来ないし、
むしろ、緊張感もあり、引き込まれて読んでしまいます。
本を読んでる時間くらいは現実のチマチマした事から
束縛されたい派としては全然アリです。
ストーリー、キャラともに充分面白い。
でも、何かが足りない感じ? なんだろう?
Posted by ブクログ
なかなか緊張感があり、面白い。
ちょっとあり得ない展開であるが、読んでいてダレる事はない。
堂々の星3つ。
この作者の作品はスピード感があり読みやすい。
Posted by ブクログ
映画では知った作品。言わずもがな設定が素晴らしく、文章もそれに見合って引き込まれる内容。ただ、時折挿入される銃や警察組織の詳細過ぎる説明が緊迫感を薄れさせるように思う。あと、エピローグが残念。サライヤは必要だったのか。
Posted by ブクログ
幼い女の子を暴行、強姦をして殺害をした男に懸賞金10億円がかかった。
人間の屑とも言えること男を警護するSPが不憫で仕方ない。こんな男、護る価値があるのか。この男を殺すために犯罪に手を染めようとした人間は、この男より悪い人間なのか。
自分はこのゲームに参加しようとは思わないが、成功した人間がいればおそらくよくやったなーと思ってしまう。
思うこと自体いけないのだとは思うが、そう言った感情はでる。
作品としてはすごく読みやすくサラッと読めるが…後味悪く、モヤっとなっていまう。
Posted by ブクログ
『ビー・バップ・ハイスクール』で知られる漫画家「きうちかずひろ」が本名の「木内一裕」名義で発表し、小説家デビューを果たした警察小説『藁の楯』を読みました。
「人間の屑を守る。命を懸けて。」というキャッチコピーに惹かれて読んでみたくなったんですよね。
-----story-------------
「この男を殺して下さい。名前・清丸国秀。お礼として10億円お支払いします。」という衝撃的な広告が全国の主要な新聞に一斉に掲載された。
掲載主は政財界の大物「蜷川」で、自分の愛しい孫娘を殺した「清丸」の首に懸賞金をかけたのだ。
隠匿者にまで命を狙われた「清丸」は逃亡先の福岡で自首。
警視庁は「清丸」の身柄を48時間以内に東京に護送すべく「銘苅」・「白岩」など五人の精鋭を護衛に付ける。
いつ、どこで、誰が襲ってくるか予測のつかない中、福岡から東京までの移送を命じられた五人の警察官。
命を懸けて「人間の屑」の楯となることにどんな意味があるのか?
警察官としての任務、人としての正義。
その狭間で男たちは別々の道を歩き出す。
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死んでもいいような人間、人間の屑と呼ばれるような男を、命を懸けて守らなきゃいけない… という着想は面白かった、、、
でも、最近「東野圭吾」作品を読んでいたせいか、物語に深みが足りず、淡白で物足りない感じを受けましたね。
ストーリー展開は面白いだけに、叙述面での物足りなさがとても残念… 映像作品なら楽しめたかもな。
あと、広島のヤクザや広島県警の警察官が話す広島弁に違和感があったので、ちょっと入り込み難かった… 言葉って、大切ですね。
備忘用に登場人物を。
銘苅一基(めかり かずき)
警視庁警備部警護課機動警備隊のSP。
後輩の白岩らとともに清丸の護送任務に当たる。
清丸国秀(きよまる くにひで)
残虐な殺人犯。
7年前に西野めぐみ(当時6歳)を殺害し服役。
出所直後に蜷川知香(当時7歳)を惨殺して、彼女の祖父である蜷川隆興から懸賞金を懸けられる。
蜷川隆興(にながわ たかおき)
財界の大立て者。
政官界にも強い影響力を示す。
蜷川知香の祖父。
サライヤ
謎の男。
復讐に命を賭ける蜷川隆興に近づき、懸賞金や新聞広告、コールセンター、webサイト(キヨマル・サイト)などの手段を講じた。
≪清丸護送チーム≫
白岩篤史(しらいわ あつし)
銘苅の後輩。
所属も同じ警備課機動警備隊。
奥村武(おくむら たけし)
警視庁捜査一課警部補。
神箸正貴(かんばし まさたか)
同巡査部長。
関谷賢示(せきや けんじ)
福岡県警捜査一課巡査部長。
由里千賀子(ゆり ちかこ)
静岡県のタクシー運転手。
清丸の護送を手助けする。
Posted by ブクログ
面白かった
以前、映画で見た物語。
映像化されるだけあって、ドンパチのエンターテイメントストーリでした。
人間のクズは守る価値があるのか?
ストーリとしては、
二人の少女を惨殺した人間のクズ、清丸
そして、その男を殺したら10億支払うと懸賞金をかけた蜷川
そんな状態の中、清丸を福岡から東京まで移送を命じられたSPの銘苅
敵は、機動隊、警察官、一般市民
命を懸けて、このクズの楯となる意味はあるのか?
そして、清丸を東京まで護衛するメンバは5人。
しかし、その中に裏切者が..
誰が裏切者なのか?
無事に移送できるのか?
といった展開です。
映画もよかったけど、やはり原作もよかった。
映画を再度見たくなりました。
Posted by ブクログ
映画の内容はうろ覚えだが、面白かった印象。本を読むと、藤原竜也は想像できないので、きっと映画と本はもっと違う感じだったんだと思う。映画で印象に残ったシーンは本にはなかった。
本は本で面白い。スピード感のある話の展開に久々に時間を忘れ、一気に読み終えた。
Posted by ブクログ
漫画『BE-BOP-HIGHSCHOOL』の作者が書いた小説。映画化もされている。
「この男を殺して下さい。名前・清丸国秀。お礼として10億円お支払いします。」という衝撃的な広告が
全国の主要な新聞に一斉に掲載された。掲載主は政財界の大物・蜷川で、自分の愛しい孫娘を殺した清丸の首に懸賞金をかけたのだ。
隠匿者にまで命を狙われた清丸は逃亡先の福岡で自首。
警視庁は清丸の身柄を48時間以内に東京に護送すべく、銘苅・白岩など5人の精鋭を護衛に付け、
更に機動隊員350人で高速道路を東京に向け出発する。
しかし清丸への憎悪と懸賞金に目がくらんだ一般市民だけでなく、警察官・機動隊員までもが清丸をつけ狙う。
いつ、どこで、誰が襲ってくるか予測のつかない中、福岡から東京までの移送を命じられた5人の警察官。
彼らは命を懸けて「人間の屑」の楯となる意味があるのか?
非常にスピーディで面白いというのが第一印象。
普通に考えれば殺人教唆であっという間に蜷川が逮捕されるべきであるが、
そういった「あり得なさ」を一つ乗り越えた設定によって、面白い作品になっている気がする。
主人公の銘苅は妻を亡くしており、金など全く必要ない人物であるという部分も
話に深みを与えている気がする。
しかし、どうしても考えてしまう事がある。
機動隊員350人態勢の“大名行列”を囮に、それ以前に夜間の貨物列車あたりで運んでしまえば良かったのでは?と。
確かに清丸の位置情報は蜷川側に筒抜けなので完全に安全ではないものの、
一般人の巻き込み具合は昼の比ではないと思うのだが。。。
文体に若干のクセがあり、もしかすると読む人を選ぶかもしれないが
ラストの物哀しさなども含め、非常に楽しめる一冊かと。
が、「サライヤ」と呼ばれる謎の人物の設定が個人的には大嫌いである。
何でも出来る、全部想定通り。だって?そんなヤツいたら何でもアリになってしまう。
奥村を選べたのであれば、何故銘苅も選ばれたのか。一番邪魔しそうなのに。
Posted by ブクログ
だいぶ昔に映像化作品を先に見てからの本書。
私がまだ可愛い可愛い少女だった頃、正義の職業の人達に憧れた時にふと考えた事だ。
消防士さんは悪い人の家が燃えても火の中に入って助けるのだろうか。警察官は悪い人が襲われていても身を呈して助けるのだろうか。弁護士さんは悪い人の事も全力で護ってあげるのだろうか。
少女の好奇心はこの作品にてSPと性犯罪者に姿を変えアラサーの私の元に帰ってきた。
映像作品ではみんな大好き藤原竜也さんの影響もあり、最後のセリフのおぞましさに慄いた。
ただこちらの作品を読み、面白そうなものを面白くしたのがあの映画だったんだな、と感じた。
コンパクトとは言えないボリュームだが、想像された面白いのアイデア達を箇条書きで羅列した物を仮縫いで繋げてみた様な文。オチの弱さ含めどこか冷ややかな印象を受けた。
映画のあの最後の一言が無かった変わりに
「どうせ殺されるなら死刑になるくらいの事をしないと割に合わない」のセリフが恐ろしかった。
Posted by ブクログ
実写版の予告をみてから。
一度読み始めると、ジェットコースターのように最後まで運んでいく作品だと思いました。
あまりにも流れが早いため、一人一人を詳しく知らないまま、退場してしまう人もいました。
ヒューマンドラマテイストというよりは、短編映画を観るような感覚で読み。
ライトなエンタメと捉えたほうが、より面白く感じたのかもしれません。
Posted by ブクログ
2019/2/22
ようこんなん考え付いたな。徹底してるわ。
それにしても救いがなさすぎるよ。
タクシーのお姉ちゃんはいいやん。
ビンビンにフラグ立ってたけども。
あと白岩がかわいそうでかわいそうで。
気のいい若者をこんな状況に追い込んではいけないよ。
この人の本は全部「この後どうやって生きていくのよ」って呆然とさせられるね。
矢能さんだけは安心。
大事なものがあるからかな。
最初にこの本読んでたらこの人の本はもう読まなかったかもしれない。
Posted by ブクログ
映画は観ていない。
知識なしで読んで良かったぁ。
小説家としてのデニュー作だそうです。
人間の屑のような犯人を
無事に護送する任務を請うのはSP。
犯人を殺した人に10億円、という賞金がかけられる。
10億円に惑わされる人間が続出、
そんな屑のために、そのために何人もの人が死んでしまう。
なんとむなしいことか。
最後までスピード感があって
楽しめた。
でも、やっぱり人が死に過ぎだぁ。
機会があれば映画のほも観てみよう。
後味悪い
テンポ良く進むストーリー展開はアクション映画のようで、読んでいて楽しかったがあまりに現実的すぎて少々地味な感は否めない
最後にどんでん返し的なものもなく、誰も救われない結末はどうなのかと思ってしまう。
ただ次回作があるなら同じ主人公で例の男と対決して欲しいですね
藁の盾
映画を観て面白かったので書籍を読みました。映画では語り切れなかったであろう人物像等が深くわかるかなと思ったのですが、映画とは設定が異なる点が多かったため、違和感を感じました。それは決して作者のせいでも監督のせいでもなく、私の観る順番と先入観のせいです。本の良さと映画の良さが合わさった作品であれば私はもっと満足出来たでしょう 。映画を観たあとに本を見るかたは、別物と思って見ることをおすすめします。