あらすじ
背筋が寒くなるどんでん返しの快感
ミステリ・ランキング常連の注目作家による、新境地連作ミステリ。地獄は始まる。あなたの隣の小さな悪意から……。
目次
【あらすじ】
ストーカー化した元パートナー、マタハラと痴漢冤罪、技能実習制度と人種差別、SNSでの誹謗中傷・脅し……。
リタイアした元刑事の平穏な日常に降りかかる事件の数々。
身近な人間の悪意が白日の下に晒された時、捜査権限を失った男・平良正太郎は、事件の向こうに何を見るのか?
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Posted by ブクログ
直木賞候補にあがっていたので。
面白かった。
さすが直木賞の候補作というべきか。
刑事を定年退職して一年半の平良正太郎の周囲で起きる事件や、
過去に関わった事件の話。
といっても話の中心は、事件そのものやその解決、犯人逮捕というよりは、
事件をめぐる人間たちの「悪意」。
保育士でもある母親が預かった子供を見失ったからと、
子供の夫がDV夫と知りながら携帯電話のGPSをONにしたり、
夫が勝手に契約してきた新居が気に入らないからと
妻が同じマンションの自殺した女性の遺書を隠したり、
電車の入り口をふさいでいたからと、
母親の抱っこ紐のバックルを外した男が、
容疑をかけられないために痴漢の容疑者になったり。
ただ、悪意の結果が最悪の結果には結び付いた展開にはなっていないからか、
その「悪意」はあまり怖くない。
悪意の発露が短絡的だからか、
自己中心的な、または、自己防衛的な動機のせいか。
悪意があまりに自然に描かれているせいか。
主人公が積極的に捜査ができる現役でないからか、
感情移入する長編でないからか。
一番怖かったのは、正太郎がひとりで不動産屋に行った場面。
いくら奥さんがおっとりしてるとはいえ、
それは家庭内争議になるのではいかとヒヤリとした。
ぜひシリーズ化してほしい。
Posted by ブクログ
読みやすかった。主人公の正太郎も、淡々としていて、好印象。
やっぱり、この作者さん好きだなと思った。ローン特約、技能実習生、強制わいせつ罪と迷惑防止条例違反の違いについては勉強になった。
⬛︎かくれんぼ
自分のミスを隠したいと思うことは誰にでもあると思う。だからといって、人に迷惑をかけちゃだめだよ!
結局、ミスは自分1人で何とかしようとすると、余計ややこしくなる。早めに周囲に相談しないと。タケルママは警察なりほかのママ友なりに協力してもらえばよかったんだ。
⬛︎アイルランドキッチン
ローン特約というものがあるんだ。アイルランドキッチン、おしゃれで素敵だと思うけど、言われてみたら確かに。キッチンってすぐ汚れちゃう。しかも、油とかまわりに跳ねちゃうよね?アイルランドキッチンは、簡単な料理しか作らない人向けなのかな?
ミク、かわいそう。勝吾が注文通りに納品していれば。勝吾が一命を取り留めていれば。勝吾の奥さんが別な人だったら。岡本の両親がミクのことを受け入れていれば。
ミクにとって不運が重なり過ぎ。
■祭り
技能実習生として入国している外国人を相手に仕事することがある。外国人の方が複数でいらっしゃると、顔の見分けがつかないし、似たような名前ばかりで、名前の発音も分からない。なるべく、名前を呼ばずに済むように工夫していたが、これって失礼なことなのかもしれない。反省。技能実習生の方々は、母国を離れて頑張っているのだから、もう少し寄り添った対応をしないといけないと感じた。
クレーム対策でわざとパワハラ風に接することって実際にあるのかな?
■最善
抱っこ紐のバックルをわざと外す人がいるって耳にしたことがあるけど、本当にいるのかな?実際に捕まった人いるのかな?
■嘘と隣人
結局、轢き逃げ事件の犯人は誰〜〜!?「この人、死んでほしい」とコメントしたのは誰〜〜!?
スッキリしなかったけど、「犯人が捕まるより、子どもが責任を感じないことが大事」という被害者の思いは素敵だと思った。
正しさよりも大事なものってあると思う。
正太郎は、吉羅の探偵事務所で働くんだろうね。続編あるのかな?続編出たら絶対読みた〜い!
Posted by ブクログ
定年退職した元刑事の元に集まってくる何気ない相談。『かくれんぼ』『アイランドキッチン』『祭り』『最善』『嘘と隣人』の5話。芦沢さんの作品は久しぶりに読みましたが、この方はそうそう、こういう感じだったと思い出しました。保身に走った結果、別の大きな事件へ発展する、後悔してももう遅い。ゾワッとする感じが好きなので芦沢さんの作品は他にもまだまだ読みたいです!大事なところにルビが打ってあって、肝心なところを流してしまうことがある私にとても親切でした。
Posted by ブクログ
刑事を定年退職した男が隠居生活の中で起こる小さな事件を通して過去の事件捜査を思いどしながら謎解きをしていく短編5話
前半のはなしは推理段階で終わり、真相がはっきりしないことにモヤモヤを感じすっきりしない。
後半はトリックというか嘘をついていることを見破る展開だが、話がややこしい。
もっとすっきり感を感じたかった。