あらすじ
〈メアリの死は自然死ではない〉──タペンスが引越し先で見つけた古本にはそのように記されていた。メアリというのは本の持主だった少年の育児係らしい。当時彼女はスパイ容疑をうけ、まもなく食中毒で死亡した。少年はメアリ殺しの真相を知っていたのか? トミーとタペンス、円熟の活躍。
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Posted by ブクログ
アガサクリスティが、自分の分身を物語に登場させるのは、
マープルはじめ、とても分かりやすい。
「映画で見るのは好きじゃない。原作どおりでないから。」
と言わせているところが、一番。
ああ、アガサクリスティは、そう思っていたのだと理解しました。
本に関する記述の端々に、アガサクリスティの読書感想がちりばめられている。
アガサクリスティのファンにとっては、貴重なものがたり。
Posted by ブクログ
新居にて荷物の整理をしていたタペンスは、前の住人が残した本の中に「メアリは自然死ではない」というメッセージを発見する。
メアリはかつてこの家で育児係をしていたが、実はドイツのスパイであるとの噂があった。トミーとタペンスは、まずはメアリの正体を掴むために数人の諜報員たちから情報を集めていく。
その最中に、二人が庭師として雇っていた老人アイザックが殺害される。アイザックはメアリの事件について何かしらの事実を掴んでいたとみて、二人はさらに捜査を進めていく。
途中やや冗長だが、アイザックの孫ヘンリーやその友人のクラレンス、ベレズフォード家の愛犬ハンニバルなど、様々な魅力的な協力者が出てくるので楽しく読める。
いくつになっても溢れる好奇心を抑えることはできない素敵な二人の冒険活劇最終章。
Posted by ブクログ
ついに、トミーとタペンスのシリーズ読み終わった!
今回は私の好きなスパイもので面白かったし、年寄りだと感じさせないトミーとタペンスはその会話も絡みも読んでいて楽しかった。
またフランクフルトへの乗客と若干リンクしていて、その登場人物が出てきていたりと楽しめたし、気づいたときに感動して少し興奮してしまった。
でも、だんだんと繋がりがごちゃごちゃになってしまったので、もう一度、こんどはゆっくり読み返したい。
トミーとタペンスのシリーズが4作しかないなんて、すごく残念だと思う。
Posted by ブクログ
トミー&タペンス最終巻、実はこの作品だけは未読で大切にとっておいた本。「カーテン」と「スリーピング・マーダー」でクリスティは亡くなるが、この2冊はクリスティが若い頃書いて、寝かせておいた作品なので、この作品が遺作と思います。残念ながらミステリーとして、犯人捜しとしてはいまいちの作品と感じた。この作品はトミーとタペンスの夫婦の会話、アルバート(2人が雇っている従僕)との会話を楽しむべきもの。さらに2作品目の「NかMか」が結構出てくる。クリスティはタペンスを自分自身と被らせていたのかな?これでトミタペ終了!③