あらすじ
渡会(わたらい)の夢調査によると、青羽(あおば)の夢の中の島“バルバラ”は、100年後の地球で、火星と戦争が起きた後の世界であるらしいことがわかってきた。彼は、“バルバラ”の謎を解く鍵が火星にあると考え、キリヤと菜々実(ななみ)たちとともに遠軽へと向かう。その地で、ヨハネによく似た老人に遭遇するがーー。
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Posted by ブクログ
読んでいて気付いたが、どの登場人物にも背景があり、主人公近辺の人物は他の人物に比べて情報量や付加価値は無論多めなのだが、主人公だけを追っていても物語全体の一部しか掴めない、と言う意味でも、これはSFでありながらも上質なミステリなんだな、と。1冊の情報量が多くて、1冊読むだけで脳みそが心地よい疲労に包まれるんだよ…
Posted by ブクログ
2005年1月20日初版第1刷発行
2006年1月25日第2刷発行
7年間眠り続け、2052年に2150年の未来の夢を見る青羽、夢に入り込むプロの夢先案内人の渡会、結晶化した心臓を食べることにより記憶を引き継ぐ家系のエズラ。一族が持つ老化の病を治そうとエズラは若返りの薬を作る…
久しぶりに読んでも興味深い内容だ。
Posted by ブクログ
時生がかわいい。親子になりたい…普通親子ってなろうと言うよりはならざるを得ないと思うけど、ああそうか自分の意思は動かってことかな…時生はキリヤのこのキリヤの親になりたかったんだよな。
Posted by ブクログ
どうも、エズラに端を発しているみたいですが、まだまだ、全体像は、見えてこない。
本当に、次の4巻目で完結するのだろうか?
SFは、かなりきっちりまとめてくるとは思うのですが、けっこう、投げ出して終わっちゃうかも。
火星が、どうからんでくるのかが、1番、わからん……。
Posted by ブクログ
〔!〕……わたしたちは きっとなにかで……火星の記憶が目覚めたのよ…(p.16)
〔内容〕青羽がキリヤを誘う/キリヤ、時夫、菜々美、マシロ(実はマヒル)は遠軽で眠る青羽に会いに行く。カーラー、謎の老人、真マシロも向かっているようだ。後にパリスとライカも/カーラーの要望で謎の老人の夢に入ることにした時夫/謎の老人の前で神楽を踊る時夫/エズラ博士=世羅ヨハネ=謎の老人?
〔感想〕火星、バルバラ(島/薬)、青羽、遺伝子の継承、エズラ博士、世羅ヨハネ、キリヤ、時夫…いまだ謎はほどけない。
■バルバラについての簡単な単語集
【青羽/あおば】バルバラで暮らしている。よそもの? だからか、浮くのがヘタ。マーちゃんが育ててる。《あたしは バルバラのものだ》第一巻p.25。外部の世界で七年間眠り続けている女性、十条青羽と同じ名前だが?
【アカネとアヤメとアサギ】三姉妹。一見老女だが見た目ほど老いてないらしい。グリーン・ホームで育ったベビー・ダックス引き取るつもりらしい。
【アキシノ】キリヤの同級生のようだ。
【秋葉原コスモス】三十年子役をしているベテラン。
【明美】キリヤの母。伊勢にいる。度会とは離婚しているようだ。
【エズラ・ストラディ】十条奈々実の最初の夫。茶菜はその娘。薬学者だったが後に惑星生物学に研究対象をシフトした。近い未来、人類は火星人と出会うという説を披露した。
【カーラー・シルスバーグ】マリエンバートについている女性。アレルギー専門治療師らしいが? 若返り薬の研究者のようでもある。
【カササギのパン屋】赤毛のドイツ人が店主。前は煎餅屋だった。
【火星】かつて海があった。《いったでしょう 火星の生命体は ひとつで同時に全体だったの》第三巻p.11。そして海がなくなるとき地球に渡り地球の生物に捕食され遺伝子コードを移した。現在、合衆国、中国、インドの基地がある。
【雷ジジ】千里の祖父。青羽を嫌っている。千里の母である娘を失ったせいかヘンクツ。
【キリヤ】北方キリヤ。明美と度会の息子。「お茶の水山ノ上」の生徒で東京にいる。甲殻類アレルギー。神楽を舞っていた。かつて大黒を殺そうとした。火星の夢を見ている。
【光介】花園光介。ライカの従兄。江戸時代同好会に入っていて「ごさる」言葉を使う。
【ジジ】→雷ジジ
【十条青羽/じゅうじょう・あおば】九歳から七年間眠り続けている。母親と父親の心臓を食べたというウワサもある。アレルギー体質だった。
【十条静音/じゅうじょう・しずね】十条奈々実の七歳年上の叔母。エズラ・ストラディの不倫相手。
【十条茶菜/じゅうじょう・ちゃな】→茶菜
【十条菜々実/じゅうじょう・ななみ】→菜々美
【植物人間】? 光合成してる。
【世羅ヨハネ】明美が前世では恋人だったと信じている、教会のオルガン弾きで明美より二十歳年上。
【千里】夢占いする。《夢はね 遠い未来か遠い過去からのメッセージなんだ》第一巻p.10。どんどん髪が伸びる。
【大黒先生】パーキンソン病の世界的権威。前世療法とやらをやっている。明美を治療したとか。キリヤに殺されかけた。強いキリヤよりも強かった。ともあれ、今はキリヤは大黒の言うことは聞く。度会に対し《きみはいずれキリヤくんに殺されるよ》と予言した。
【ダイヤ】タカとパインを育てている。女優?
【タカ】バルバラ人の少年。青羽の友人。
【茶菜/ちゃな】十条茶菜。十条青羽の母、奈々実の娘。
【ディジー】ヤギ。
【時夫】渡会時夫。三年ぶりに日本に帰ってきた男。キリヤの父。甲殻類アレルギー。他者の夢に入れる夢先案内人。スプラッタは苦手。
【ドクター】バルバラ人。
【菜々美】十条菜々美。青羽の祖母。
【脳内イメージングスキャナー】人の脳内を覗き見ることがてきるらしい。
【パイン】バルバラ人。青羽の友人。成長した姿で外の世界に登場しキリヤのことをタカと呼んだ。
【花園光介/はなぞの・こうすけ】→光介
【パリス】グリーンホームからキリヤのいる学校に転校してきた。バルバラにもいた彼か?
【バルバラ】どこかにある島。瀬戸内海にときおり出没する。住民がふわふわ浮ける。死体は浮けない。子どもが育ちにくい。キリヤは自分の右手をスキャンして作った架空の島だと言った。ジジによるとバルバラ人は不老不死の薬を作るため外のやつらに閉じ込められていて、死んだらその遺体を十条製薬の人体研究局が回収するらしい。バルバラのある世界では地球は火星人と戦争しているようだ。
【バルバラ・薬】エズラ博士が作った合成タンパク質。
【ヒナコ】養子を取るがまた死んでしまった。
【風仁/ふうじん】ライカの従兄。
【ベビー・ダックス】外の世界の話。体外受精で生まれた四人の子ども。パイン、タカ、アニー、ミッキー。
【マーちゃん】パンケーキを焼いてくれる。ダイヤの姉?
【マシロ】目白マシロ。目白の息子。女装クラブ「フェミニンクラブ」に入っている。
【まだらゾウ】→メリージェーン
【マヒル】目白マヒル。目白の娘。マシロの姉。
【マリエンバート】謎の女性。時夫と関係を持つ。じつは十条◯◯さんらしい。
【目白アンナ】目白の妻。
【目白】目白サイコクリニック院長。
【目白マシロ】→マシロ
【目白マヒル】→マヒル
【メリージェーン】まだらゾウ。バルバラの守り神らしい。人間嫌い。海岸に棲息。
【百田太郎/ももだ・たろう】なんかの研究員らしい。
【夢先案内人/ガイド】他者の夢に入って夢を分析するみたいな仕事らしい。主に犯罪捜査。レオノール・フィニーの『夢先案内猫』を思い出すネーミング。
【美川/よしかわ】パラサイコの研究をしているらしい。
【ライカ】花園蕾香。キリヤに執着。十二歳からずっと山ノ上にいて不登校中。お局と呼ばれている。
【老人】世羅ヨハネのような外見だがカーラーは別人だと言う。
【度会時夫/わたらい・ときお】→時夫
Posted by ブクログ
時夫があんまりにも子どもなので、もやもやもやもやしていましたが、今巻、もう流石にここまでやられると、まあ、もう、これはこれで、いいか……という気に。
エズラはヨハネは青博士は一体何者なのか。キリオは果たして。