【感想・ネタバレ】愛の重さのレビュー

あらすじ

幼くして両親をなくしたローラとシャーリーの姉妹。ローラは妹を深く愛し、あらゆる害悪から守ろうとした。しかしかえってそのことが、妹の一生を台無しにしていたことを知り、愕然とする……。人間の与える愛の犯し得る過ちと、その途方もない強さを描きだしたクリスティーの 愛の小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

愛を一手に独占する赤ん坊の妹に対して、死んじゃわないかと思った姉。
それでも、火事のときに、夢中で助け出そうとした人間性。

人間の性格はなかなか直せないが、
愛されることによって変わるかもしれないという望みは残った。

愛するときの重さと、愛されるときの重さの、性格が違うことが分った。
どちらか一方では、手抜かりなのだということを感じた。

ps.
解説において、ハンセン病に対する時代的な認識の限界について断りがある。

原作を書き換えると、時代的な認識の限界が分からなくなるので必ずしも書き換えは必要はないが、最低限、解説では言及がある。

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2011年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主に三人の人物を中心として物語は進展していく。
①ローラ
両親の愛を一身に受ける兄。その兄が死ぬと、悲しみの中にありながらローラは密かに両親の愛が自分に向くのではと期待する。しかし今度は、生まれたばかりの妹シャーリーが愛を独占することに。ローラはシャーリーの死を願うようになるが、ある時火事からシャーリーを守ったことをきっかけに、ローラはそれまでとは打って変わってシャーリーを心から愛するようになる。それは独占欲とも執着ともとれるものだった。成長したシャーリーと恋仲になったヘンリーのことをよく思わないローラは、二人の結婚に反対する。
②シャーリー
ローラを説得してヘンリーと結婚するものの、定職につかず浮気までするヘンリーとの結婚生活に疲れ果てる。そのような中でたまたま出会った探検家のリチャードに惹かれるも、ヘンリーがポリオにかかり介護が必要になってしまう。病気を機に偏屈になってしまったヘンリーを介護しながら、シャーリーはますます疲弊していく。
③ルウェリン
恋人を捨てて伝道者となり訪れた熱帯の島で、物思いに耽るシャーリーと出会う。シャーリーはヘンリーに先立たれた後リチャードと結婚して島で暮らしていた。その島でシャーリーが不慮の事故で死ぬと、ルウェリンは傷心のリチャードに代わって訃報を姉であるローラに伝えに行く。
愛されることを諦め愛することを選んだローラ。シャーリーを愛するが故にローラが犯した過ち。ルウェリンが告げる残酷な事実を受け止めて、ローラは最後に愛される道を選ぶ。
暗く虚しい人生の中で、偏屈な老人ボールドックが唯一の心の友としてローラを支えている。
クリスティーとは別名義の「愛の小説シリーズ」の一冊だが、ミステリー要素もある(かなり予想はしやすい)

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2024年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一部なかなかサスペンスじみてドキッとしたり。
近所のボールドック氏が好きだわ~。
ある意味癒し系。
破滅型の妹はもうどうしようもないね。
こういうふうにしか生きられない人も、世の中にはいるのよね。

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2017年01月04日

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