【感想・ネタバレ】ようこそ地球さんのレビュー

あらすじ

文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している――人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート42編を収録。現代メカニズムの清涼剤とも言うべき大人のための寓話集です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

デラックスな拳銃

弱点
宇宙通信
桃源郷
証人
患者
たのしみ
天使考
不満
神々の作法
すばらしい天体
セキストラ
宇宙からの客
待機
西部に生きる男
空への門
思索販売業
霧の星で
水音
早春の土
友好使節

・ずれ
愛の鍵
小さな十字架
・見失った表情
悪をのろおう
ごうまんな客
探検隊
最高の作戦
通信販売
テレビ・ショー
開拓者たち
復讐
最後の事業
しぶといやつ
処刑
食事前の授業
信用ある製品
廃虚
殉教

0
2024年12月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 最も印象に残ったのは、「処刑」である。
 罪を犯し、処刑用の星に飛ばされた男は、生活に必要不可欠な水をもたらし、またいつ爆発するか分からない「玉」を持ち、星を巡る旅に出る。死の恐怖と戦いながら玉のボタンを押すが、ある瞬間から、ボタンを押すことに躊躇がなくなる。そのときの男の気づきが、この短編の本質である気がした。
 死は、日常にありながら非日常のように扱われ、人は死について考えず、また考えようとしない。しかしながら、死の可能性は生きる私たちの周囲に無数に存在し、今生きる私たちはその死へ繋がるルートを幸運にも逃れてきたに過ぎない。そして、この先も、死の可能性は私たちにつきまとい続ける。
 これは、死の恐怖と戦いながらボタンを押す男と、何ら変わらないのかもしれない。

0
2023年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新潮文庫のプレミアムカバーである
目の醒める爽快な青空の表紙に惹かれて。。。

星新一先生の短編集といえば、
学生時代に幾度となく読んでいたので
改めて久しぶりに読んだなぁ〜
短編なのに面白い設定が多くてオチも良く、
もっと長編でも読んでみたいなぁと
思ってしまう作品の数々だった…!!

どれが1番面白いかと言われると
難しいところではあるが、
色々な宇宙人が出てくるのは
単純に面白かったなぁと思う!
地球や宇宙の設定がそれぞれあって、
どれも豊富なアイデアにワクワクする♬









0
2025年10月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

処刑と殉教が読みたくて手に取った一冊。

処刑…人は生まれた時から死に向かって歩き出している。それは自分の選択によってだ。と言う僕らが背負った(のに気づかないフリをしている)業を極めてシンプルな形で表現してくれている。

殉教…文明とは、たかだか死の恐怖によって成り立っている。死が安全だと気付いたら人はどうなるか、と言う思考実験をシンプルな形で表現。

セキストラ…性欲が全くなくなった社会はどうなるのか、思考実験に満ちた作品。

西部に生きる男…ひっくり返しが何回も続いて面白い。

ずれ、信用ある製品辺りも良かったです。

0
2025年02月26日

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