あらすじ
いつものように出版社へ漫画の持ち込みに来たシズオ。だが今回、シズオの態度はいつもと違っていた。さらに漫画のタイトルも、いつものボツ作とは一味違う雰囲気。何故ならこの漫画には、今までの作品には込められていなかった、シズオの“肉声”が込められていたからだ(本人比)!シズオの頭の中で、幼き日から現在までの人生がプレイバックする…。齢41歳。大黒シズオ、ついに傑作漫画を完成させる!…のかと思いきや、父親とケンカして家を飛び出し、何故か市野沢と同棲生活を開始する第2集!!大丈夫!?
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とっても残念な中年・大黒シズオ。
40歳で会社を辞め、マンガ家を目指す姿がホントにダメで。応援する気にもならなくて。でもなんだか、気になって。
そして、シズオを取り巻く人たちもクセがあって。みんながみんな、めんどくさくって。でも気になって。
読んでるうちに「自分に正直に生きていいんだ。」って、気づいたらシズオに感化されて、勇気づけられて、そんな自分がちょっと怖くなる一冊。
私のお気に入りはシズオの娘・鈴子。しっかりもので、ダメな父を受け入れつつも、ちょっと冷たくて。愛らしい。
アクの強い人たちに囲まれて、安定感抜群な鈴子がメインで描かれた完結5巻目のラストが、この作品の集大成。じんわり、ほろっと泣けてくる。心の中で「鈴子」って、小さな声で呟いた。
まずはシズオの生き様を妙な気持ちになりつつ、1回読んで。鈴子のために2回目を読め!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
不安を抱えながら笑って生きてるシズオ。暗いけど気持ちは暖かい市野沢くん。単なる脱力ギャグではない奥深いものがありますねー。市野沢くんと妹さんのエピソード、実写で観たい。つまり山田孝之さんで!妹役は……うーん……杏?
Posted by ブクログ
シズオの父、志郎が、シズオの年若い友人、市野沢君に語る「大丈夫な人みた事ないけどね」という言葉が胸に突き刺さる。世の中、常識という基準を元に、外れた人を説教する人も多いけど、人が人を「大丈夫」て言えるほど、人は偉くないんだよな。
Posted by ブクログ
私は特別だ
なんて思わない
ただ周りの人間がつまらなすぎただけ
本当は悲しくて仕方なかった
誰かに気付いてもらいたかった
でも泣いたら負けなんだと思ってた
色々葛藤とか流されてたりとかザクザク刺さります