【感想・ネタバレ】家族熱のレビュー

あらすじ

傲慢な舅と夫、生さぬ仲の二人の息子に仕えて十三年、家族の心に先妻が入りこんでいることを知った後妻は……。向田ドラマの傑作

幼い男の子二人、そのうえ厳しい舅姑までいる黒沼家の後妻に入った朋子は、十三年にわたって主婦になりきろうと努力してきた。しかし、夫の謙造と次男が前妻恒子と密かに会っていると知り、衝動的に家を飛び出してしまう。家族の愛憎とエゴを通して、様々な家のあり方を描き続けた著者による一つの家庭の崩壊と再生の物語。

文庫版 2000年7月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読。崩壊の予感が漂う家族が何とか危ういバランスを保っていたのについに崩壊してしまう。そして新しい形で再生する。崩壊へのおどろおどろしさと再生へのすがすがしさ。それを無理なくつなげる見事さ。昭和という時代の家族だから成立する物語なのか、時代を超えてもあり得るストーリーなのか。向田さんが長生きしていたらどんなホームドラマを書いたのだろうと、仕方のないことをついつい考えてしまう。

0
2020年05月30日

「小説」ランキング