あらすじ
勤務先の予備校が倒産して求職中だった志水貴大は、加治陽一という少年の家庭教師を任される。それまで両親に反発し、荒れた生活を送っていた陽一だったが、自分をまともに扱ってくれる志水にだけは心を開くようになる。志水もまた、両親を自殺で失って以来閉ざしたままだった自分の心が、陽一によって癒されるのを感じていた……。
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シリーズ完結〜。
「天使」シリーズ、といってもスピンオフですが本作の軸にあたる事件の最後の主要人物である被害者遺族の志水と加害者と目される加治の息子・陽一、、復讐心こそなかったにしろ加治・父に殺意さえ憶え当人に罪がないことを理解しつつも陽一の真っ直ぐな気持ちを受け入れてやれない志水と父の悪事に血の繋がりだけで自分も恨まれても仕方ないと思う一方で受け入れてもらえないと分かっていながらっも志水に惹かれて止まない陽一。「これはさすがに最後まで一緒になれないか?」と予想しつつ読んでいたので再会後に再び姿を消そうとする志水に「遠くに行っても忘れないで思い出して、いつか会って欲しい」と罪のない陽一の健気な哀願にじんわりキちゃいました。衝撃、とまではいかないけどラストには救われて温かくなりました、良かった〜!3作通して一つの事件に囚われ翻弄される人たちを違う切り口から巧く描けてるし凄く面白かったー、艶っぽいシーンが少ないのが個人的に残念だったけど(笑)読後はしっかり満足感を味わえました。
Posted by ブクログ
良かったううう。前作で予想ついてたはずなのに陽一の歪みきれない素直さと志水の感情を殺した複雑な葛藤がとてもイイ!!
ショック過ぎて激することも出来なかったからあれなんだろうな。だけどお互いが救われる相手であって…。展開素晴らしい。
シリーズで三組登場したけど、それぞれの立場でキャラが分岐点になる出来事を乗り切っていく様が読み応えあった。
「天使の啼く夜」「天使の爪痕」「天使の片羽」ストーリーは繋がってるから順番に読むのがいいと思う。
とーちゃん、悪役全うしてたなww兄ちゃんどこいったーー!ちょっと兄ちゃんのその後が出てこないかなと期待したけどなかったww潔いキャラだから仕方ないかww
Posted by ブクログ
あらすじ:勤務先の予備校が倒産して求職中だった志水貴大は、加治陽一という少年の家庭教師を任される。それまで両親に反発し、荒れた生活を送っていた陽一だったが、自分をまともに扱ってくれる志水にだけは心を開くようになる。志水もまた、両親を自殺で失って以来閉ざしたままだった自分の心が、陽一によって癒されるのを感じていた…。
Posted by ブクログ
天使シリーズの第3弾で完結編。
『天使の啼く夜』で田宮のお世話係をしていた志水のお話。
この3部作の中でこれを一番最初に読んでしまったので、
『天使の片羽』だけでも内容は分かるし話もよかったけれど、
伊佐×田宮、桐嶋×瀬ノ尾の関係については、それを知っていた上で読んだ方がよりよかったと思う。
ただし、これを先に読んでしまうと、『天使の爪痕』の結末が分かってしまうし、
話の途中では桐嶋×田宮かと思っていたのに違ったので、ちょっとがっかり感(笑)
そして、陽一の気持ちはよく書かれていると思ったけれど、
志水の葛藤はいまいち伝わってこなかった。
余談になるけれど、
『天使の片羽』を読んだ後に前2作を読んで、
桐嶋×瀬ノ尾は納得&瀬ノ尾の気持ちが通じてよかったって思ったけれど、
田宮にはやっぱり東吾…と思ってしまう(^_^;