あらすじ
文明開化の明治新世相のなかで、次々と起きる謎の奇怪な事件。それにのぞむは、赤坂氷川町の隠宅で自適の日々を送る、幕末の英傑、勝海舟。彼の名(迷?)推理にほだされつつ、事件解決に活躍する紳士探偵、結城新十郎。そして勝手に首を突っ込んでくる、個性様々な仲間たち。独特のユーモアと毒舌のなかに文明批評のわざをピリリときかせながら、卓抜な推理的構成で捕物帖の面白さを堪能させる、安吾の傑作エンタテインメント。
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Posted by ブクログ
アニメから入った。歴史に詳しくないので言葉の節々やニュアンスはよくわからないけど、それでも面白い。どうしてかわからないけど引きつけられる文章だった。
Posted by ブクログ
角川ではなく、富士見書房なんだけどこちらで登録。
話の空気は横溝っぽいのに、探偵は小五郎のよう、と読んでいたけど、やはり金田一に似てるダメな感じ。
犯人を自殺させちゃったり、逃がしちゃったり。
「ぼくがもっと早く気がついていれば!」(映画の金田一だけど)と言うかと思った。
勝海舟はなんで出てくるんだろう?(それを言ったら虎ノ介も花廼屋も)と思っていたけど、読者代表なのかな。勝先生が犯人を口にすると「あ、やっぱりそれじゃないんだ」と思う。
そして、犯人は外しても勝先生の一言はピリリっとくる。
「完璧なるものといえども敢えて恐るるには当たらないということは、兵法、経済等のことに於いても真相だよ」
「運命というものは、在るような、また、ないような、あまり当てにはならないものだ。」
「律儀や忠義をやるにしても、実役にたつことをやるがいいや。こういう役にも立たぬ律儀が万事につけて無役な悲劇をい生むものだ。私もそれをやります、と虎の顔にも書いてあるぜ。血相変えてシクジリをやらかして、忠君愛国と称し、仁義孝行と号して、地獄へ落ちると書いてある。」
勝海舟が出て来ない最後は締まらないなあ。
Posted by ブクログ
明治維新後と戦後の日本を対比している、的なことを解説されてた気がするけどそんなん考えなくても普通に面白かった^^
堕落論の人だから正直そんな期待してなかったんだけど新十郎かっこいいです流石紳士探偵・・・
アニメもあるけどあれはどんな解釈で作られたのか気になる
たぶん海舟が麟六で虎があの女検事で・・・って事なんだろうけど因果のあの能力とか弁天王とか・・・アニメとは別物って事で考えたほうがいいのかな???
Posted by ブクログ
『舞踏会殺人事件』
政商である加納五兵衛が開いた仮装舞踏会。参加者の中には日本の産業復興を望まないZ国と通じる人間・神田正彦もいる。舞踏会の最中に突然倒れた五兵衛。五兵衛の体に刺さったナイフ。遺体を調べた医師が下した診断は毒殺。神田が変装した虚無僧に隠された秘密。名探偵・結城新十郎と剣術使い・泉山虎之介、虎之介の尊敬する勝海舟の推理比べ。