【感想・ネタバレ】葡萄が目にしみるのレビュー

あらすじ

葡萄づくりの町。地方の進学高校。自転車の車輪を軋ませて、乃里子は青春の門をくぐる。生徒会の役員保坂に寄せる淡い思い。ラグビー部の超スター岩永との葛藤。冴えない容姿にコンプレックスを抱き、不器用な自分をもどかしく思いながら過ごした思春期――。目にしみる四季の移ろいを背景に、素朴で多感な少女の青春の軌跡を鮮やかに描き上げた感動の長編小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

思春期特有の過剰な自意識や、閉ざされた空間の人間関係がかなりリアル。
当方田舎の高校に通っていたため、主人公を取り巻く人間関係に覚えがありすぎて思わずクスリとしてしまった。
主人公が大人になってからの描写があっさりしていたため、彼女を含めた人間関係などのエピソードがあればいいなと思った。

0
2023年04月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

葡萄が目にしみるを読んで。

林真理子さんすき。女の子のキラキラ、葛藤、自意識の移り変わり?表現がとても上手で、すき。

乃里子が他人事とは思えず、むしろ素直で清らかで魅力的で仕方なかった。
男子はみんな乃里子が好きだったんだと思ってしまった。
スクールカーストの経験って、比較的下位にいた自分からすると、華やかな子たちへ抱いていた想いは今になっても鮮明な憧れで悔しさで。男の子たちにちやほやされることを妄想することだってあったし。
林真理子さんの綴り方のおかげで素敵なものに感じることができた。

大人になってからの乃里子。素敵だった。すっかり憧れてた東京をものにして、大人の女性になって。
そこで再会した岩永くん。
当時の気持ちが褪せることなんて絶対ない。恋愛、好きとか、男とか女とか、そんな感覚ってやっぱり素敵で。

読んだ直後は、泣きたいような、読み終わった達成感もあって放心してしまったけど、
一瞬心がぽっかりと。
徐々に、本当の自分、自過剰な自分、卑屈な自分、周りと比べて自信のない自分、その中でも好きなものには正直にいたい気持ち、大切にしたい気持ち、素直になりたいなって思えた。
自分を大切にしたいなんて、とっくに知ってる。
改めて思えた。
若い。でも若くない。やりたいことをしよう。

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2021年08月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昭和の景気のいい時代といい、葡萄畑が広がる風景といい、
自意識過剰な体格の良い本好きな少女といい、
林真理子の自伝的小説なのか。

葡萄作りの裏側(と言って良いのか…)も地元の人ならではの描写で、
他の小説ではなかなか読めない気がする。

小説の雑誌を買ったり、アンネの日記に憧れて鍵付きの日記帳を使ってたりと本好きとして共感出来るところも。
(アンネは読んでなかったけど…←)

見てはいけないモノを見てしまった衝撃や(勝手に)裏切られたような感覚、
違うグループの女子やいつも一緒にいる友達への嫉妬なんかがいちいちリアル。
この歳になってある程度引いた目線で読めるから、
面白いと思えるのかも。
十代の時に読んでたら…どうかなぁ。
面白いけど、痛々しくて恥ずかしくなってるかも…。
ページをめくる手が基本は止まらないけれど、時々進まなくなるような…。
逆に救われるかもしれないけど。

林真理子の本を一冊読むのは初めてでしたが、
青春小説として名作だと思います。

あと、大人になってある程度成功してからの最後がなんとも言えなかった…。
葡萄のように甘ずっぱい学生時代の部分で終わらないのも、
林真理子ならではなのかもしれない。

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2018年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物ぜんいんの葛藤が描かれていて、読んでて共感しやすかった。祐子が最後に人気な男の子と密会してたのには、驚いた。

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2021年09月12日

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