【感想・ネタバレ】クローズド・ノートのレビュー

あらすじ

堀井香恵は、文具店でのアルバイトと音楽サークルの活動に勤しむ、ごく普通の大学生だ。何か物足りない思いを抱えたまま日々を過ごしていた彼女は、ある日、自室のクローゼットで、前の住人が置き忘れたと思しきノートを見つける。そのノートが開かれたとき、香恵の平凡な日常は大きく変わり始めるのだった。──小さな偶然が導く運命的な出会い。憧れと共感。読み終えた後も温かい余韻がいつまでも醒めない、極上の感動作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

物語半ばまでは、主人公の一人のかえちゃんの言葉のチョイス、感性が女子大生そのもので、男性の筆者の筆力にひたすら感服していた。

ラストは私が想像だにしない成り行きで、涙がこぼれました。
かえちゃんと隆さん、これからどうなるのかな。
伊吹先生の後押しで、少しずつ心の距離を付けて縮めてもらえたらいいな。
伊吹先生ならきっと応援してくれるはず!

伊吹先生のお人柄も本当に素敵。
私、50代ですが、伊吹先生みたいな女性になりたいな。もう遅いかな。

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2023年01月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読む前、タイトルを見たときはミステリーかと思ったが、全く見当違いだった。一人の先生が部屋に残したノートの内容と、恋や友達に悩める女子大生の香恵のストーリーが並行して続く物語であった。香恵の周りの友情の悩みや恋愛事情には非常にリアルで引き込まれた。また二つの三角関係の中、自分の感情が強く現れてしまい、もどかしさを感じたりした。読み進めていくうちに伊吹先生が亡くなっているのではないかと予想できたが、亡くなった事実を突きつけられたときはショックだった。また、ノートで書かれている隆が、石飛隆作さんのことだと気づいたときは鳥肌が立った。そこからラストにかけて香恵が伊吹先生の言葉を代弁するシーンは感動した。最後にマンドリンを忘れた場面では肩透かしを食らったが、香恵らしい終わり方だと思った。解説では、著者の長姉をモチーフに作った作品ということを知り、本作中に姉が遺した文章を使っていることがわかり温かい気持ちになった。

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2022年08月22日

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ネタバレ

物語の結末というか、香恵と香恵が恋している彼、伊吹と伊吹が恋している彼、この関係性は、物語のはじめから分かってしまうんですが、その結末にどうやってたどり着くか、そしてすべてが明らかになったとき、それぞれの気持ちがどうなっていくのかがすごく気になりました。

物語後半の、香恵が伊吹に会いに行く場面と、個展での場面は感動でした。
あとがきもとても良かったです。

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2022年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

堀井香恵
教育大に通う。駅前の今井文具店でアルバイトをしている。マンドリンクラブ。

葉菜
九月から一年間、アメリカに留学することが決まっている。

鹿島
葉菜の彼氏。二十五歳。行政書士。

今井社長
今井文具店の二代目。

今井可奈子
香恵がアルバイトをしている文房具店の一人娘。

石飛隆作
無精ひげの彼。二十六歳。イラストレーター。教育大出身。

沢田美歩
マンドリンクラブ。

恭子
マンドリンクラブ。

瀬戸
指揮を担当する先生。

佐野
マンドリンクラブ。

星美
石飛のクライアント。広告代理店勤務。

藤坂
石飛の個展の幹事。教育大出身。

長瀬
教育大出身。

真中
イラストレーター。

近藤
京経エージェンシーのアートディレクター。

田辺
イラストマガジンの編集。

内田
内田デザイン事務所。



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真野伊吹
香恵の住むマンションに以前住んでいた。小学校の先生。

四年二組の生徒
水原君代
伊吹が担任の四年二組の生徒。不登校。
松井優子
一学期で四年二組から引っ越す。
野口琢己
一学期で四年二組から引っ越す。
春和
伸也
栗沢絵里
幸久
清香
達郎
健介


君代の母

淳美
君代の姉。六年生。

広重
君代の弟。

宮本
児童福祉司。

田中
先生。


塾の先生をやっているらしい。

郁美
伊吹の田舎の友達。

坂口

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2025年10月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

教育大に通いマンドリン部の香恵が住んでいた部屋である日前の住人が忘れて行ったノードやグリーティングカードなどがエプロン型の布の状差しに入ったままで見つけたが、気持ちが悪いとそのまま放置しておいた。
仲良しの葉菜ちゃんはアメリカへ留学し、香恵はアルバイト先の文具ビルで、万年筆の売り場の担当に成り、そこにやって来るイラストレーターの石飛さんと出会う。彼は葉菜ちゃんとお別れの日にアパートに帰っている時香恵の部屋を見上げていた男性だった。
葉菜ちゃんの付き合っていた彼がなぜか香恵にアタックを始めるので戸惑う香恵。
ある日見つけたノートを思い出し、そのページを開いて香恵は読み始める。どうやらそれは若い女性の小学校の先生で、初めて担任を任されてその日々を綴っていたノートだった。
それを読み進めるうちに・・・

やはりあまりネタバレをしない方がいいと思うのでこれぐらいで。

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2025年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

香恵は主体性がないと言われがちだけど、天然で憎めない可愛らしさをもつ普通の女子大生。親友の葉那ちゃんが留学してしまってから、寂しさと物足りなさを感じながらアルバイトに勤しむ中で、前の住人が置いていったノートと、ある男の人と出会うという物語。
香恵の日常と伊吹先生のノート、二つが交互に進んでいく話なのだが、中弛みもなく引き込まれるストーリーだった。特に、伊吹先生のノートの言葉がなんだか血が通っているというか、とても温かみがあるのだが、巻末を読んで衝撃を受ける。心が疲れた時に読みたくなる、素敵な作品だった。

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2021年05月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

繋がりや伊吹先生の事とか、こうなんだろうなぁってわかっちゃうんだけど、なんせ伊吹先生が素敵なので読み進んじゃう!

恋の行方も気になるけど、、ラスト
えっ、ここで?今?今、ここで??しかも暗唱??
内容は感動的だけど、ここで??
てゆーか、隆は1人でじっくり手紙読みたかったんじゃないのかなぁ、、
祝いの席だからアリなのか。
まぁ、いやな感じのお嬢様も涙ぐんでいたし、感動的な大団円とゆうことで、

共感力が足りないんでしょうね、わたし。

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2023年03月04日

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ネタバレ

最近はあまり恋愛ものの小説を読んでいなかったので香恵と石飛の微妙な関係性に食傷気味になりながら読み進めていったが最後に意外な繋がりが分かり「なるほど~」と一気に印象が変わった。

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2022年12月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公は香恵でも隆作でもなく、伊吹。後書きにあるとおり、筆者のお姉さんが遺されたものが、話の中心。だから、脇役の香恵と隆がどうなろうが、正直どうでもいい(その話が本筋だからどうでもよくはないんだけど)。伊吹という名でお姉さんの証を世に送り届けた筆者に心を動かされた。

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2021年04月06日

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