【感想・ネタバレ】氷点(下)のレビュー

あらすじ

海難事故で出会った宣教師の行為に心打たれた辻口は、キリスト教に惹かれていく。しかし夏枝を許せず、陽子への愛情も生まれない。夏枝は陽子に気づかれないように冷たい仕打ちを続けている。兄・徹は陽子に愛情をそそぐが、思いを自制するために友人・北原に陽子を紹介した。北原と陽子は心通わせるが、夏枝は複雑な嫉妬心から、2人に陽子の出生の秘密をぶちまけてしまう。人間の愛と罪と赦しに真正面から向き合う不朽の名作。

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やっぱり昼ドラの印象が強い。誰がどうだったからというような話ではないんだろうけど、私のような小物は言いたい。夏枝の自己中心的な考えや行動が全ての元凶のように思われてならない。近くにいた周囲の人たちは振り回されてしまったようだ。知らない方が幸せだった。いや、真実を知った方が幸せだったのか。人の生き方を変えてしまう秘密を。北海道の寒さが美しく身に染みる。タイトル回収が素晴らしい。

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2026年08月21日

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ネタバレ

妻の夏枝がとにかく憎い(笑)
娘が殺された時に逢い引きをしていたのに「自分だけが苦しむのはおかしい」と開き直り、7年振りに再会した村井にウキウキし、陽子に様々な意地悪をしても夫や息子の前ではすっとぼけ、北原を陽子から離すためにあれこれし、最終的には陽子の出生の秘密までぶちまける。人前では感じよく振る舞って常に自分を正当化して、ほんと嫌なやつ~!となったが、大切に育ててきた子どもが自分の実の娘を殺した犯人の子だったと後から知ったら、私ならどうするだろう。
こんな家庭で育ったのに、気丈に振る舞う陽子がすごい。中学の卒業式の答辞、感動した。だからこそ最後の「氷点」という言葉がグサッとくる。。続編も読みたい。

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2026年08月12日

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震えた、、、
上巻から、なんかイライラする話だなーお互い心のなかで思ってないで話しろよってずっと思ってた。クズ男村井にも、自分は美しいと自信満々な夏枝にも腹が立つけど、陽子だけはほんとうにいい子で陽子だけが救いだった。
氷点てそういうことだったのね、、陽子には幸せになってほしい。続氷点、読むのか?!私。
昭和の時代の話だけど全然古臭くなく、むしろ古き良き時代風景が心地よかった。

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2026年06月13日

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とんでもない小説を知ってしまった!

イエスキリストの「汝の敵を愛せよ」という言葉をテーマに登場人物は皆がそれぞれに許してほしい、許したいと思っているような罪を抱えている。妬んだり僻んだりして生きていく中で、人は人を許すことができるのか。
陽子は唯一純粋無垢な人物として育つのだが、原罪として自分の血が汚れていることが自分で許せない。汚れた感情が内にあるのだと。
そんな陽子がどうなっていくのかは続・氷点ではっきりするのかな?

正木の自殺理由は私も全く同じことを考えてしまうな。
この世で何者でもない自分の生きる価値とはなんなんだろうと嫌になるときもあるけど、それでも前を向いて生きていたい。


本ではアイヌ差別についても触れていて私自身が不勉強で調べてみた。
明治以降の同化政策によって生まれた偏見と記載されていて令和になっても差別は続いているようで、情けなく感じた。

小説自体は昭和時代に書かれているものだけれど、非常に読みやすい。
それぞれの登場人物の心情が分かりやすいのは、話し言葉のあとにカッコ書きで心情も合わせて書かれているからだと思う。こんな風に書かれている本はあまり見ないなと感じた。

エンタメなんだけれどもテーマは重く、著者が読者へ問題提起しているような思いが、本に込められていて素晴らしかったです!

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2026年03月04日

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登場人物が殆ど全員何かしらの気持ち悪さを帯びている。

意識的にか無意識的にか、その邪悪のようなものに薄ら気づいている陽子は、「自分だけはそうなるまい」と思って清く生きていたが、避けようのない邪悪が自分のコントロールできないところで自分の中を流れていると知ってしまった絶望。。

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2026年09月16日

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クライマックス、、、続編読まなしゃあないのか、、

キリスト教、原罪の考え方で自分らの決断をどう納得していくのだろうか

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2026年05月24日

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上下共通の感想。
序盤はつっかえつっかえ読んだ。啓三も夏枝も碌なものでなく、登場人物に感情移入できなかった。行動とそれに付随する感情とがちぐはぐで、村井の結核とか船の遭難とか次々起こる出来事もなんだか突然でチグハグな感じがした。
下の最後の100ページくらいが面白く、引き込まれるように読めた。陽子の孤独や寂しさ、贖罪の気持ちが素直ながら力強く込められていた遺書のところは特に引き込まれた。
序盤はしんどかったもののラストがよかったので、続氷点を読むかどうか、迷っている。

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2026年04月26日

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2026.05.07


上下巻ありボリュームのある作品ながら登場人物は数少ない。
その人物たちの織りなす憎悪や嫉妬などの黒い感情たちが絶妙に絡みあい、陽子を追い詰めていく。

どんな状況でも自分を見失わない陽子の底なしの強さが眩しく、たとえ他人から意地悪をされても自分は絶対にそれに屈しない、やり返さないところがかっこよかった。この作品の中で唯一まともと言える。

それぞれがそれぞれに対して色々な感情を持ち合わせて長々と続くので疾走感がなく、少し途中飽きてしまった。
ドイツ語は得意なので時々出てくる医療用語には親しみが持てたのはよかったかも。笑

陽子以外、誰にも感情移入できず、私には難しいテーマだった。夏枝が1番人間の醜さの権化のようで見ていて痛々しいが、これが人間なんだよなとも思わせるキャラ。

続編も気になるが、陽子がその他全員を見返して最高にハッピーになるなら読みたい。

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2026年05月07日

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ネタバレ

最後の最後でちょっと分かった気がした。正しくまっとうに生き、誠実さを忘れず、嫌がらせをされても明るく笑い飛ばし、他人の心の汚い部分を垣間見ても信じず、徹頭徹尾善意の人であり続ける、そのような人が自分に拭いきれない罪が最初から課せられていたことに気づいたら、それにどう対応するであろうか、ということなのかもしれない。

ただ、それだけがテーマなのだったら、話の前半部分ほとんど必要ないような気もする。そのくらいほぼすべての登場人物が意味のないことにこだわり続け、誰も気にしていないようなプライドを必死に守って、傷つける必要もない人を傷つけていた。どいつもこいつも大したことないのに、自分は大したことない人間って分かってない。いや一応それっぽいこと考えはするんだけど(キリスト教だのなんだのご大層に引き合いに出して)、考えるだけで全然改めていない。それは結局、自分のくだらなさをちゃんと引き受けられていないということだと思う。

生まれてすぐ実親から引き離され、経済的には豊かであるがお世辞にも温かいと言えない陰湿な性格の夫婦によって育てられた陽子があんなに屈託なく素直な良い子に育つというのもかなりファンタジーだと思う。

続編は読まないな。

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2026年03月09日

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