【感想・ネタバレ】一朝の夢のレビュー

あらすじ

北町奉行所・同心の中根興三郎の生きがいは朝顔栽培、いつか黄色い朝顔を咲かせるのが夢だ。仕事は閑職、奉行所員の名簿作成係である。時は安政、井伊大老と水戸徳川家の確執や、尊王攘夷の機運が高まっているが、そんなことはこの“朝顔同心”には無縁、長身の身体を縮めるように暮らしている。だが江戸朝顔界の重鎮、鍋島直孝を通じて、宗観と呼ばれる壮年の武家と知り合ったことから、興三郎は思いも寄らぬ形で政情に巻き込まれてゆく。松本清張賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

202112/これがデビュー作とは!消極的でパッとしないタイプだけど、朝顔のことなら周囲がドン引きする程饒舌かつ一方的にマシンガントークしちゃう朝顔オタクな北町奉行同心・中根興三郎が主人公。尊王攘夷、安政の大獄など史実をベースに、政情に係わってしまう主人公、朝顔をうまいこと絡めつつ物語が進んでいく。個性豊かな登場人物達も魅力的で、特に主人公の下男で還暦間近の藤吉が良い。この物語での井伊直弼の描写も面白い。多数の人物や出来事が盛り込まれてるけど読みやすく、混乱することなくページを進められた。同作者の『いろあわせ』の主人公・摺師の安次郎がちらっと登場しててニヤリ。ラストの描写もグッときた。梶よう子の植物モノはどれも面白いなー。

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2021年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

朝顔の交雑の方に気がいってしまって、政情のトラブルが邪魔な気持ちで読んでしまう(笑)
それぐらい主人公が朝顔に対しての気持ちが深かったけれど、後半は朝顔の陰が薄暗いなってしまいました。

それにしても、出てくる人皆隠しごとして出てくる話ですわ。

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2014年06月28日

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