あらすじ
新作を出版し頭角を現す蔦重。耕書堂は人気となり、蔦重は歌麿と本づくりを始める
江戸のメディア王”として時代の寵児となった蔦屋重三郎の生涯を描く大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」を完全小説化。
蔦重こと蔦屋重三郎の営む本屋・耕書堂は、青本の新作を刊行し、徐々に名前を知られつつあった。そんな折、借金で首が回らない武士たちの窮状を解決すべく、老中・田沼意次は当道座・検校らを捕縛し、資産を没収する強硬手段に出る。幼馴染の花魁・瀬川の身請け人である鳥山検校にも奉行所の手が伸びる。瀬川も捕縛されるが釈放。離縁された瀬川は、蔦重と二人で店を切り盛りする夢を見る。一方、意次の命で、徳川家基の急死の原因を調べていた平賀源内は、鷹狩の手袋が鍵を握っていることを突き止める。しかしその手袋を手配したのはなんと意次だった。商売の手を広げる蔦重は、ある人物と出会い、歌麿と名づけて手伝わせるのだった。
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Posted by ブクログ
“江戸のメディア王”蔦重こと蔦屋重三郎の生涯を題材にした大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(森下佳子, 2025)の小説版第2作。
老中 田沼意次らが座頭金について調査を始める第13章「お江戸揺るがす座頭金」から、日本橋進出を目指す蔦重が丸屋の女将ていと出会う第24章「げにつれなきは日本橋」までを収録。
幼馴染の瀬川や蔦重に「耕書堂」の堂号を贈ってくれた平賀源内との別れ、行方知れずだった唐丸/喜多川歌麿との再会、蟠りがあった鱗形屋孫兵衛との和解、きな臭すぎる蝦夷地上知計画、吉原への恩返しとしての日本橋出店……。毎週欠かさず視聴し、毎回ハラハラドキドキワクワクした昨年のべらぼうに楽しかった頃が蘇る、蘇る! テレビドラマでは描ききれなかった時間経過や心情の変化もおもしろい。
テレビドラマではとても印象的で怖かった、顔はいいのになんかむかつく例のあいつの影は、本書ではごく僅か。映像と文章、それぞれで可能な表現の違いを改めて思い知る。
第13章「お江戸揺るがす座頭金」に、“奉公人”とあるべきが“奉行人”となっている箇所が。
(※2025年3月25日 第1刷発行)