あらすじ
「将来の収入」を上げる教育とは? 「第1志望校の最下位」と「第2志望校の1位」、どちらが有利? 子育てには「時間」をかけないといけないの? 家庭・学校・塾・職場で「人を育てる」あなたの疑問に、最新の科学がすべて答えます!
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Posted by ブクログ
何よりも教育への熱い思いを感じる。
子育てとはあるが、教育に関するすべての内容について根拠を明確にしながら述べられている。非認知能力、高校の選択、教育関連の政策。
改めて思うのは、教育の効果は短期的にはわからないということ。このスピードがすべての現代においてそこが難しいこと。
自分自身、教育関係の仕事をして、かつ自分の子どもの子育てもしていて日々実感するが、これは効果的なのかということ。ちょっと時代遅れなんじゃないかな?と思うことも多々ある。
そして、何より共感したのは1番の教育への影響は教師の存在であること。いかに教師の質を保つか、引き上げるか。でも教師の質ってなんだ?
教育の質ってなんだ?将来の犯罪率の低さや所得の高さ、結婚率。それは確かに測れるし、人間にとって幸せと言えるような指標でもある。
納得できたし、共感する部分も多かった。それは確か。だけど、同時にじゃあ教育って将来のための投資なのか?そうじゃない。今も重要。特に子どもにとっての今。それを自分は大切にできているのか?
あれもやらなきゃこれもやらなきゃで子どもは豊かに成長しない。今を大切に充実したものになることこそ、よい教育なのではないか。じゃあ今を充実させるってどういうことなのか?
疑問が止まらない。良書。
Posted by ブクログ
実験ベースで納得感あり面白かった。周りの優秀な人を見ていても結構当てはまっている。
・子供と過ごす時間より質を意識
・スポーツやらせる
・忍耐力、自制心、やり抜く力を身につけさせる
・好奇心を伸ばすために美術や音楽
・リーダー経験させる
・自分で選ばせる、目標立てさせる
・習慣化大事
・自己肯定感が下がらないように学校選ぶ、前回と比べて褒める
・成長マインドセットを持たせる、自分も持つ
子育て真っ只中なので、また時間空けて目次だけでも読み返したい。
Posted by ブクログ
名前の本をチラ見しに本屋さんに行った時に子育て本でヒットしている帯を見て、買ってしまった子育て関連の記念すべき1冊目
【科学的根拠で子育て】中室 牧子
自分用に雑に極端抜粋
・将来の収入をあげるために子供の時にやっておくべきこと
①スポーツをする
∟時間配分の代替効果は勉強時間ではなく、テレビやスマホの時間との間に生じる(小中高では偏差値も高くなるが大学は異なる)
∟女子の方が特に効果を発揮
∟忍耐力、リーダーシップ、自尊心や非認知能力を高めることが結果的に学力、学歴、収入などに影響する
②リーダーになる
∟リーダー経験は勉強時間は減るが、勉強に対する意欲、自主性は高まり、勉強時間の減少を相殺して、あまりある効果を発揮。こちらも女性の方が効果が大きい。
∟リーダーシップは先天的なものもあるが、スキルが大きいため、リーダー経験を促すことが重要
∟社会性(非認知能力)と相関性が高い
③非認知能力を高める
∟結婚、寿命、年収にも影響
∟音楽、美術も非認知能力を高める
・時間投資効果は子どもの年齢が小さい時の方が効果が大きい
∟3歳くらいまでが◎10歳以降は子ども自身の時間投資効果が重要
∟共働きか専業主婦かは関係ない
∟時間投資に差はない。母親の学歴が影響する!?学歴が高い母親の方が体験に時間を投資し、結果的に非認知能力を高める
・勉強することが苦にならなくなるための秘策
①目標をたてる
∟達成可能な範囲で自分で、自己管理方法を学んだ上で設定するのが効果的
②習慣化する
∟始める時の抵抗感をなくすためのきっかけと繰り返す仕組みが大事
③チームでとりくむ
∟ピア効果…仲間や同僚が互いの行動や生産性に影響を与え合うこと
∟友達とチームを組むことで勉強量が増える
∟情報共有のナッジが情報摩擦をなくし、コミュニケーションを改善する
・これらエビデンスは、あくまで合理的な判断の補助線でしかない。
∟エビデンス自体が絶対覆らないとも限らないし、必ず日本で当てはまるとも限らない。
・井の中の蛙効果…ごく身近な人のみ比較することで自分の能力を誤って見積もってしまうこと
・機会費用…何かをする代わりに別の何かができなかったことで生じる架空の損失
※コラム
・偏差値の高い高校や大学へ行くことが将来の収入や学力を高める効果はない(幸福感などはある)
・子供にやり抜く力を伸ばすために教員に求められたポイント
①目標設定が重要
②目標達成には努力が必要
③失敗や挫折を建設的に捉えることが重要
④人間の能力は生まれつきではなく、努力によって変えられる
・相対年齢効果はスポーツや学力だけでなく、非認知能力にも効果が発揮されてしまう
国内外の研究結果に基づいて「たぶんそうだろうな」という内容がエビデンスと一緒に紹介されており、たしからしさが増した気がする(そのエビデンスも最後にあったように時間、数、文化の違いが加味されてなかったり、あくまで実験対象年齢の結果をもとにしたエビデンスなので全て年齢でが当てはまるか、は揺れも大きい気はした)。
第一子の方が出来がよくなるという研究結果もなんか虚しかったな。
9月から住んでいる自治体の保育料も無償化が始まるけど、この本では無償化によって、教育の質が下がったことが紹介されていた。教育における需要と共有、教育の目的を考えれば無償がいいわけないけど、当事者である自分は、この本を読むまで無償化は嬉しいニュースとしか捉えられてなくて、目先の金の動きが明瞭な政策って怖いなと痛感。
とにかく、難しく考えず、非認知能力が大事であること、そのためにはティーチングではなく、コーチングだな。というのが自分の結論。
それにしてもメモがこんなに長くなるならAIに読み込ませて綺麗にアウトプットさせたいと思ってしまうが、目的はアウトプットではなく、理解して読むことだからこれでいいのか?
読み返す自分のことは考えないw
#科学的根拠で子育て
#読書記録
#読書
Posted by ブクログ
実践に役立つ重要ポイント(箇条書き)
・スポーツ習慣:週1〜2回でもチームや協調が要求される活動を選ぶ
・リーダー経験:生徒会・部活動の役職など、「小さくても挑戦できるリーダー役割」を促す
・非認知能力養成:習い事(音楽・美術)や家庭での「目標設定→挑戦→反省」のローテーションを
・目標と習慣の設定:目標は具体的・定量的に。成功体験を小さく積ませ、自信をつける
・失敗の肯定:失敗を「能力不足」ではなく「学びのステップ」として親が対応
・教員との連携:家庭と学校で非認知能力を一致して育むため、教師や保育者とのコミュニケーションを重視
・投資の時期を見極める:幼児期は親子の関わりに注力、成長期にはお金投資(塾・習い事)が効果的
・教育環境の比較判断:無償かどうかに関わらず、質・親の関与・教材・教員などを総合的に評価
・焦りを緩和:「他人と比べて何をやる」ではなく、「限られたリソースで費用対効果の高い活動に集中」を子・親ともに肝に銘じる