【感想・ネタバレ】天使は見えないから、描かないのレビュー

あらすじ

弁護士の永遠子は33歳。結婚3年目の夫と問題のない関係性を保ちながら、18歳年上の実の叔父・遼一としばしば逢瀬を重ねている。しかし信じていた夫が浮気相手を妊娠させ離婚し、その後、惰性で付き合った若い恋人とも別れてしまう。子供の頃から抱く自らの叔父への歪な欲望に向き合った永遠子が気付いた唯一無二の愛とは。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

叔父と姪の恋愛が受けつけないからと読まないのはもったいないと思わせてくれる物語でした。叔父と姪の恋愛というよりかは、強くならないと生きていけなかった人に読んで欲しい。

「そのとき一番困っている人や弱い者を優先して気遣う、人としてはとても正しくて美しいと思う。だけど、私は強いんだよ。彼にとって私はむしろ後回しにされる側なの。私が強くても弱くても、常に一番じゃなければ嫌だよ。」という台詞。

☁️後回しにされることを不公平だと訴えたいわけじゃない。わがままを言って困らせたいわけでもない。でもずっとぎりぎりの溺れないところ必死でしがみついてふんばって立っている私は誰が助けてくれるんだろうって、言わないけれどずっと思ってることが言語化されていました。
あと、永遠子はINTJだと思う。

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2026年06月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

18歳離れた叔父と姪の、禁断だけれど穏やかで優しい恋愛小説。

いつでも厄介事から逃げられるように努力して手に職をつけたのに、結局は自分で立ち向かっていくよりも誰かに守られることを選んでしまうところや、自分は強い強いと言ってはいるものの、常に一番の味方でいてくれる人間を求めている主人公が、人間らしくてとても好きだった(表面上?の強さはあるけど、本当に内々の部分は島本さんの描く主人公!っていう感じがした)

島本理生さんの作品は、大体父親不在で母親の精神が安定していないものが多い。
小さい頃から両親の愛情をまともに貰えずに育った女の子が、自分を愛してくれる(受け入れてくれる)一人の歳上の男に恋や執着をして、溺れていくものがほとんどな気がする。

今回は片親ではなかったけれど、両親が自分の味方でいてくれずに、幼い頃から適切な愛を貰えていなかったという設定は他の作品と共通していたように思う。
家庭環境の悪さがかなり歳上の男の人への依存に繋がるのは自分と同じだから本当に共感ができるし、叔父さんに対する愛情と執着は、両親に対する失望と比例しているという一文も、自分の腑に落ちるものだった。
島本さんの表現はいつも好き。

ただ、叔父を好きになるというのはどうしても理解ができず…。白髪混じりの短髪という外的表現が、より一層その気持ちを加速させた。
理解ができない愛の対象を描くという観点で見ると、叔父という存在を当てはめてたのは絶妙に気持ち悪くてすごく良かった。
小3で初恋、ということは26~27の叔父さんに恋をしたってことか…。まあありえなくはない…?

"この人の肉体から愛から関心まで全てが欲しい、そばにいたいと願った"という表現は小3にしては考えが大人びていすぎて少し不自然かも?と思ったし、対象が叔父なのはやっぱり理解できないけど、18歳離れた大人に恋い焦がれる気持ちは理解ができるから、単純に気持ち悪い恋愛で済ませられない自分もいる。

そして島本さんは、一見いい人風に見せかけて絶妙に違和感がある人間を描くのがとても上手だな~と感動する。
永遠子を尊重しているような素振りを見せつつ、最終的には自分の事しか考えてないような発言や、永遠子の友達を下品だと括り、それを言葉にしてしまう夫の無神経さと稚拙さ。
永遠子は、生理的に不快ではなく、家事負担など男女差なく分担できて言葉で分かり会える男性に出会えたから結婚するならこの人だと思ったと言っているけど、自分の喜びや楽しみを共有できない相手とよく結婚したな?!って私は思ってしまった。
新しい服に対する感想が「似合うよ。永遠子ってそういう、どこへ着て行っても恥ずかしくないものを選ぶのが上手だから。」なのも、本当に嫌すぎる。それ、褒めてないでしょ。
絶妙に、…ん?と違和感を覚えるような言い回しと行動で、それがあまりにもリアルに描かれていたので、めちゃくちゃ夫のこと嫌いになってしまった。

だからこそ、永遠子が叔父とくっついたのが嬉しかったし、世間からどう思われようと幸せになってほしいと思ってしまった。
やっぱり恋愛は表面的な繋がりではなく、心の繋がりが大事だよね。

島本先生がこういう形のハッピーエンドを描いたことに驚きつつも、先生が終わらない美しさを描いたということは、島本先生の今の幸せが体現されているようなものなのかなと、勝手に嬉しくなる私。
先生のここ数年の作品で一番好きだったな。

いろんな形の幸せがあることを知れた小説。
この先もずっと大切にしたい。

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2026年01月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

島本理生さんの綴る恋愛は、やっぱり湿度が高い。人間は、どうして好きになる人を理性的に選べないんだろう。
奪われ続けることを望んでひたすら孤独に向かうのかと思ったら、終盤で主人公が母親や親友と向き合うシーンがあって、それこそが現代社会において煩わしさであり救いでもあると思った。

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2026年04月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ


心に残ったフレーズを二つほど。

「分かったからだよ。たとえ姪でも、女の人が人生かけて飛び込んどきたことが。だから、俺も決められたんだよ」

「理解されなくていい、なんて思ってないよ。萌には、私を理解してほしい。そして味方でいてほしい。萌が無理だって思うのも、当然だと思う。ただ、そう伝えたかった。

たとえ社会に認めてもらえず、公言できない関係だとしても、遺伝子を残せないとしても、それでも愛し合える、名前をつけ難い、他にない、強固な関係性に憧れと羨ましさを抱いた。
これからどんなに茨の道であっても2人は強くやっていくんだろう。

永遠子が覚悟を決められたのは、複雑な家庭環境が大きく影響しているし、憧れべきものではないとは思っていても、どうしても、私も永遠子のように、愛する者にたいしてそれほど強い思いを持てたならと、考えてしまった。
そんな思いを巡らせてしまうのは、私は忘れられない人がいるけど、覚悟を決め切ることができなかったからだ。決して禁断の関係のような壁が立ち塞がっていたわけでもないのに。

島本理生の作品は、女性の根っからの強さ、強い信念を感じ、感銘を受ける。

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2026年04月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

法律的に許されないし、共感もできない設定だけど、年の差カップルは実際にいるし、

自立している女性が、
「だからせめて恋人だけは私を常識の外側で一番にしてほしいんだよ」
と望む気持ちは分かるし、遼一が包容力があるっていうのは本当だし、それが魅力的に書かれていて、2人が幸せに生きていってくれたらいいなぁという気持ちです。

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2025年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルが気になっていたもの。島本理生の書く女性はやっぱり苦手だなぁ。倫理観のなにかが欠落しているような感じ。

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2026年03月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結局譲れないほど好きな人がいるのだから
その人以外じゃダメなんだと言う話
彼女が出会ってきた男性が皆ダメな男と
言うわけじゃない
叔父さんじゃ無いから、叔父さんと違うから
好きになれない、嫌な部分が目に付く
親に絶縁されたって彼女にはこれしか
残ってない生き方
【私の男】みたいな話なのかと思ってたが
全然違った
読み終えたあと私には叔父が居たのかな?
と考えた
あぁ、居たなぁ1人
でも異性としてなんて全然意識したことなんて無かったな笑

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2025年11月23日

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