【感想・ネタバレ】わたしたちが光の速さで進めないならのレビュー

あらすじ

廃止予定の宇宙停留所には家族の星へ帰るため長年出航を待つ老婆がいた……少数者に寄り添う心温まる未来を描く短篇集、文庫化!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

7篇のSF短編集
韓国の作家さんを初めて読んだ
スペクトラムが1番好きだった
じわじわと心があったかくなるし寂しくなる
言語もなにも理解できないところから、少しずつ相手のことを知ろうとする
ルイが死ぬと次のルイがまた世話をしてくれる
記憶を受け継いでいく中で、守り続けようという意思が、途切れることなく続いていくのが素敵だった
相手のみている世界を、同じようにみることはできないけど、おもい続けていれば、わずかながらに想像できる日がくる

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2026年04月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

SFの短編集で設定もライトで読みやすかった。
何よりSFでありながらも、誰かを待つ、誰かの過去を知ろうとする主人公達の探究心がとても面白かった。特にスペクトラムと館内紛失の話が優しくて私は好きだった。

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2026年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『この世界からは出ていくけれど』に次いで著者を読んだのは2冊目かな。
この本がデビュー作なので、順番としては逆転してしまったけど、テーマを考えると『この世界からは出ていくけれど』から読むのもそんなに間違ってなかったのかな、とか思ったり。

『この世界からは出ていくけれど』は、他者との間にあるどうしようもない断絶を(どちらかと言えば)悲劇的に書かれていることが多かった印象。
対して『わたしたちが光の速さで進めないなら』は、この理解できない他者がそれでも「愛すべき誰か」であった、という部分に善性が感じられて非常に良い。
時が変わっても場所が変わっても、何かを愛する人間性というものは共通しているはず……というささやかな信念が感じられてほっこりしました。

たまにはこんな光のSFもいいですね。カシワイ氏のカバーデザインも相まって良質な一冊でした。

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2026年04月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

youtubeチャンネル出版区でおすすめされていたので購入。

特に好きだったのは共生仮説と館内紛失。

共生仮説について:
大半の人間が生育過程で得る倫理性・利他性、幼少期頃の記憶を忘れてしまう理由、知らない景色にデジャヴを感じ感動や郷愁を抱く瞬間など、自分だけでは説明できない身の回りのことに絡めた内容で、しかも辻褄が合うように話がつくられている部分に、研究者たちと同じように気味悪く思い大発見したかのように興奮した。秘密裏に行われていた交流のあたたかさ、別れの寂しさが心に染み入り、最後にリュドミラの裏の連作についての伏線もしっかり回収され大変美しい話だった。

館内紛失について:
「それでも母は紛失しただろうか」、というあり得ない文法表現は何回読んでも慣れず変な気持ちになる。それはそれとして、最後の一言を読んで私も泣いた。その一言は生前のキム・ウナが欲しかった言葉かはわからないが、第三者である読者の私からはジミンが母に歩み寄るための大きな一歩に見える。私自身、母に向かって酷い言葉を使ってしまった経験があり、すでに謝罪済みなものの未だに悔いているのもあって、それを思い浮かべたし自分の母に会いたくなった。母キム・ウナがもう死者であることは悲劇に思えるが、生きていたら歩み寄りの機会はない、あるいはもっと先だったに違いない。
キム・ウナが苦しんでいた鬱病というものは脳の病気で、あらゆる物事への認識や考え方が歪み、言動もおかしくなってしまう。彼女の言動は病気で歪んでしまった可能性が高く、狂ってしまった人生に同情する。彼女が静かに安らかに眠れるように、彼女のマインドが穏やかに過ごせるように祈る。

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

SFの中では読みやすく、フェミニズムな要素もあり、韓国文学って感じだった。けどやっぱりSFは得意じゃないなぁ。完全なる好みの問題。

巡礼者たちはなぜ帰らない
成年の儀式にまつわる謎について。
話は分かったけど、別にわざわざ周りに迷惑かけて一人で先に旅立つ必要なくない…?みんなと一緒に行ったらダメなの…?と思ってしまった。情緒のなさ。

スペクトラム
言葉の通じない見えている世界も違う地球外知的生命体との交流の話。生命体に情が芽生えていく過程がすてきだった。

共生仮説
ニューロンパターンの解析により被験者が考えていることを解析する研究が進んでいる世界。大人やペットなどでは解析の精度が上がってきたが、赤ちゃんを対象とした解析では思うような結果が出ない。なぜなのか。
この短編、かなり好きでした。SF的な世界観だけでなく、謎を解き明かしていく展開も面白かった。郷愁、のようなものを一緒に感じた。

わたしたちが光の速さで進めないから
会話劇。こちらも会話のなかでどんどん情報が開示されていく展開が面白かった。老人の想い、作中の現代人との感覚の乖離、物悲しい。

感情の物性
感情そのものを造形化した製品『感情の物性』にまつわる話。なぜマイナスな感情の製品も売れるのか?人々はこの製品で現実逃避しているってことなのか?分かったような分からないような……

館内紛失
こじれた母娘の関係。大人になって妊娠して母の軌跡を追うことで初めて母の立場や気持ちを想像できるようになった娘。
娘は妊娠してマインドが変わったが父と弟は引き続き母を理解しようとせず、結局自分が似た立場にならないと歩み寄りは起きないんだな…とやるせない気持ちになった。

わたしのスペースヒーローについて
マイノリティの女性の生き様とそれに屈しない強さ、が描かれたSFだった。

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2026年03月09日

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