あらすじ
容疑者は、 天久鷹央!?
天才医師、絶体絶命の窮地。
長野県の山奥に聳え立つ洋館、 九頭龍邸に招かれた天久鷹央。
そこで彼女を待っていたのは、計算機工学の天才、九頭龍零心朗からの「最後の依頼」だった。
だが、捜査を開始し間もなく、とある 「殺人」が起き、事態は混迷を極めていく。
浮かび上がる容疑者たちと、連鎖する事件。
そして最後に嫌疑がかかったのは、まさかの…?
現役医師が描く本格医療ミステリー、書き下ろし長編!
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Posted by ブクログ
今回の事件を通して、『愛』というものについて考えた。
『愛』は時に人を癒し救うものになるが、一方
人を狂わせ蝕んでいく毒にもなりうるそう思った。
今回、鷹央の元パートナーの燐火が出てきた。小鳥遊が「何故自分では駄目だったのに鷹央のそばにいられるのか」という問いに対して、「天才として特別扱いするのではなく、一人の人間として見ている。互いを補完し合いながら成長していく友人である。」と答えた際は、この2人の分かりにくくも確かに存在する絆を感じた。
Posted by ブクログ
天久鷹央シリーズ第十五弾。
面白かった。
鷹央が喜んでいたようにクローズド・サークルっぽい状況だからか、
病人がひとりだけだったからなのか。
それとも、
偽コロンボ刑事を初めとする警察が出てこなかったからか
(いや、偽コロンボ刑事は嫌いではない)、
鷹央の過去が少し判明したからなのか。
鷹央も認めるコンピューター工学の天才、医療機器の会社の会長が、
車の事故によって体を動かすことも、
自発呼吸もできない状態になってしまった。
その事故は、
財産目当てで三人の子供のうち誰かが起こしたものではないかと疑う、
会長の妻。
元恋人だったその妻から依頼されて、長野県の山奥の別荘までやってきた鷹央は、
高級な酒につられて調べることにする。
近未来的な医療サポートロボットが登場したが、
荒唐無稽さはなく、
少なくともこのシリーズの設定の中では不自然さはなく、
面白さの阻害要因にはならなかった。
面白かったのは、
鷹央が自分の居場所は統括診断部にあると明言したからかな。
Posted by ブクログ
今までも天久鷹央シリーズを読んできましたが、事件現場に容疑者がいないというトリックがこんなに使われた事件は初めてです。量が違えば薬は毒になるというのがトリックの一つだと思いました。いくつかの事件と容疑者の思惑が複雑に絡み合っていて、早く真相を知りたい!とページをめくる手が止まりらず、2日で読みきってしまいました。結末は意外なもので驚いたと同時に、天久鷹央の人としての成長も感じました。
最初は、燐火さんが怪しいなと思っていたら前半ではそうではなくて、まさか黒幕だったとは…
Posted by ブクログ
すごく久しぶりに『天久鷹央シリーズ』読んだかも
やっぱり、鷹央と舞と小鳥の話が面白かった!
まさか、鷹央が犯人なりかけるとは、
プロローグって九頭龍霊心郎かもと読み終わった時に思いました。
なんだろ全体的に語彙力無いような気がするのは僕だけでしょうか?
Posted by ブクログ
天久鷹央シリーズ第17弾。脳の橋部による閉じ込め症候群は一般的に目の開け閉めと眼球の上下運動は傷害されない。そのため目の動きで意思疎通を図る。重症筋無力症は初期症状として眼瞼下垂が起こることが多い。禁忌薬は抗コリン薬。そもそも全身麻痺している状態で尿道カテーテルを入れてる患者が頻尿の薬を飲むわけがないということは素人でも気づくべきだった。鷹央の学生時代つきあったことがある天才が考えた殺人事件だった。独占欲が強く他人を所有物として扱い籠の鳥にするため策を練った話だった。狂気だ。
Posted by ブクログ
鷹央先生の元カノ登場回。事件は凄惨で悲しくても、鷹央先生がどんどん人間らしく成長してて毎回ほっこりできます。鷹央先生のとなりに小鳥遊先生がいてくれることは救いだね。天才だからって一線を引いたり特別扱いしないことは意外と難しい。友人と明言してくれたことはうれしかっただろうなあ。今回はクローズドミステリ感強かったな。医療知識がないと解決できない事件というのがこの小説のミソだなと改めて思う。
Posted by ブクログ
最初、病院から離れすぎてて普通のミステリーやん…てなったけど、やっぱりさすが、がっつり医療ミステリーだった。
そして鷹央先生からの信頼がしっかりわかった巻だった。
読み終わって「猛毒のプリズン」て見ると、あぁ…てなるね。
Posted by ブクログ
愛も行き過ぎると病気になる。愛する人をも殺す「共依存」の怖さ。
犯人はあの人だろうと早くに気づけたが、九頭龍零心朗を殺した理由まではわからず。
恨みではなく、自分だけのものにしたい。うーん、想像以上に怖かった。
鷹央の過去の恋愛にも、へぇーとびっくり。
もちろん、安定の面白さです。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
久々に戻ってきた天久鷹央シリーズ。
今回は鷹央の元恋人が…!
閉じ込め症候群って恐ろしい状態…と思っていたら、国試で習った懐かしい病名も。
今回も程よく楽しめました!
Posted by ブクログ
「天久鷹央シリーズ」10周年!おめでとうございます❁⃘*.゚
今回はプロローグを読んですぐに犯人が予想できたのですが、犯人が生み出した決して解けない完全犯罪と、全ての謎を解き明かす超人的な頭脳を持った鷹央先生との対決!とっても面白かった~!
今作ではいつもの“家“ではなく山奥にある洋館にしばらく滞在するお話だったので、カレーと甘い物しか食べれない鷹央先生は食事はどうするんだろう?と思っていたのですが…そこはやっぱり鷹央先生!ちゃんとしっかりカレーパウダーを小瓶に入れて持参しておりました!(豪華な食事を作ってくれた味元さんが何だか可哀想でした…)
そして今作ではいつも以上に鷹央先生と小鳥先生の絆を感じることができ、統括診断部は鷹央先生にとって最高の居場所なんだなぁと改めて実感しました!
Posted by ブクログ
天久鷹央シリーズ。
山奥の洋館に招かれた鷹央たち。館主の妻は、鷹央の元カノで、夫である館主を殺害しようとした犯人を見つけるよう依頼。
犯人あては難しくないが、トリックはお手上げ。知識がないから、伏線を拾って「~らしい」と推測するのみ。
お酒の飲み方
高いワインはディキャンターでディキャンテージュしてゆるゆる飲むものだし、
開口健さんの記述が詳しい。ピーター卿の従者のバンターさんに怒られちゃう。
ただし、シャンパンは別、冷やしたのをそれ用の処理されたグラスで飲みます。
炭酸が抜けたりぬるくなる前に、速やかにです。
そーゆーふうに記述すると、わかっているなあと感じられるのですがすこうし残念。
高級ブランディに氷ぶち込むのも随分乱暴な気がしました。
やっすいハイボール飲むみたいなグラスでぐーびんグーびん飲んでるんのでしょうか。
トリックは相変わらずお見事ですが、結局、遺産はどこに行ったのかについて
説明がないのが少し残念ですね。
以下蛇足ですが、
ピーター卿はドロシーおばさんの作品ですが、ロマネコンティとキャンティを横並べで比べるとか、
随分乱暴なことしてます。セカンドレベルでも100倍以上のお値段がつきうるのに。
ディキャンテージュが必須のものと、栓抜いてお気軽に楽しむものを横並びにしちゃうんですか、
みたいな話です。
自称ワイン通が保管庫にはこだわっても、ディキャンターも使わねえでパカスカ飲んでいるのとかもいますが、
文化の程度の違いとでも言いましょうかな気がします。
個人的にはワインは安酒に限る、何よりめんどくさくなくていい。おあと財布に優しい。
お好みで。