【感想・ネタバレ】可及的に、すみやかにのレビュー

あらすじ

大人だって道に迷うことあるよ――。
離婚を機に実家へ戻ったシングルマザーの詩織は、両親や友人たちとゆるやかに繋がりながら、七歳になる息子・翔との日々を積み上げていく(『可及的に、すみやかに』)。引きこもりの息子・蒼汰を案ずる幸子は、些細なきっかけから万引きに溺れていく。罪を重ねていく幸子を待つものとは(「掌中」)。ままならぬ日々を、それでも進むひとたちへ。純文学界注目の書き手が母と子を描く中編二編。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

全2編。最初は、引きこもりの息子がいる母の話。息子には無視され、夫には頼れないという境遇は辛いが、万引きをしている間はそれだけに集中していて、まるで全て忘れてしまいたくてやっているように思えた。
補導されて息子が迎えに来たのには驚いたが、彼女の孤独感は薄まりそうもない。明るい未来はあるのだろうか。

次は、離婚して実家に住む女性の話。息子と父母と暮らすが、母親とは折り合いが悪い。
こちらの境遇も辛いな。息子とスキンシップを取っているシーン以外は、辛い。息子がいるからまだ孤独ではない気もするが、やるせない気持ちになったときに話をする相手がいないのは可哀想に思う。
日常の裏にある隠された辛さは、他人から見ても分からない。皆、いろいろあるよね。

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2024年12月01日

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