あらすじ
刀狩り、太閤検地、醍醐の花見など、豊臣秀吉が仕掛けた大事業を縁の下で支えたのは、尊敬と嫉妬のまなざしを浴びながら五奉行と呼ばれるようになった男たち。ぶつかることも多いが互いの才は認め、敵対勢力の横槍をはねのけ、力を合わせて難事に立ち向かう。『八本目の槍』に次ぐ、石田三成をめぐる歴史お仕事傑作巨篇!
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Posted by ブクログ
『八本目の槍』を読んだ時から、次はコレ!と決めていた本です。
結構なボリュームで、思いのほか読むのに時間がかかりました。
高校の日本史で、名前だけは習ったなあという五奉行のお話。秀吉の無茶振りに命をかけて挑む皆様、本当にお疲れ様でした。
個人個人としては決して仲良くはないが、仕事に関する点で認め合って繋がる5人。こういう関係性も悪くないなあと思いました。
それぞれのお仕事に、ちょっとした敵役がいます。千利休は、嫌味ったらしく描かれていてぐぬぬとなりましたが、伊達政宗公はなぜか憎めず。
以前から大好きな三成と大谷吉継の株は上がりっぱなしです。
秀吉は苦手ですが、ラストの花見で、彼の人生を辿っていくところは自然と涙が出ました。
Posted by ブクログ
全部で五篇からなる秀吉からの難題に答えていく五奉行たちのお話。
作中の
(先に関係があったから、共に何かを成したのではない。仕事をするという一事のみで己たちは出逢った。仕事に導かれたようなものだ。
しかし、それも悪いことではない。成すべきことの為に出逢う。これもまた人というものではないか。)
という科白が五奉行とは比較にならないにせよ、現代に働く私の心にも強く響いた。明日も成すべきことを成す中でどんな人に出逢えるだろう。そう思える良書でした。