【感想・ネタバレ】幽霊作家と古物商 夜明けに見えた真相のレビュー

あらすじ

俺はなぜ、死んだんだろう。ホラーミステリー短篇集の第二巻!

幽霊になっても小説を書き続ける響と、唯一彼のことが視える古物商の類。怪異を呼び寄せがちな二人の穏やかで少し不思議な日常は、ある人物によって狂わされる。さらに、響自身にも不穏な変化が生じてきて……。響はなぜ死んだのか。なぜ成仏できずにいるのか? 全ての真相が明らかになる、ホラーシリーズ待望の解決篇が登場!

====主な登場人物====

長月響(ながつき・きょう)
作家。自分の死因がわからない幽霊だが、今も執筆の仕事を続けている。

御蔵坂類(みくらざか・るい)
古道具屋「美蔵堂」の店主で、響の友人。霊感があり、響のことが視える。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

真相はそう来たか!と予想を裏切られ、しかもそういう結末!?とニコニコしてしまったオカルト小説でした。

特に『自分には実力があるのに運が無いだけ!』の自己陶酔が過大評価じゃない展開とか予想しないよ!(笑)
響と類の関係がとても綺麗で儚く、そこに濱氏との貪欲ガッツが加わって、とても良いバランスになってた。

幽霊である主人公目線で他の幽霊を見て感じたり、怖がったりしてるコミカルな所も読みやすさに繋がっていると思います。

オカルト短編連作で、普通の幽霊話が続いたり、中には伏線のある幽霊話があったり、終盤それらが回収されてと大満足の結末に拍手。
薄くてサクサク読めるのに満足感も得られる本でした。
ナンバリングがありませんが2巻なのでお気をつけて。

0
2024年10月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

謎が残ったまま終わった1巻の解決篇になる2巻。
今回は様々な怪談話が怖いというよりは、響さんに降りかかる諸々が怖いというピンポイントの話が多かったように思う。
特に「身バレ」と言わせていただこう、作家「長月響」の正体が分かってからの展開が怖すぎた。
着地点が見えなくてバッドエンドかと思うほど。

半に幽体離脱の話が出てきたので、響さんももしかしてワンチャン生き霊の可能性あるかなと、生き返る可能性あるかなと思ったけど、そんなことはなく。
真相は某キャラクターにヘイトが集まり、1巻で見えた展開からはそこまで大きな真相解明にはならなかった印象。
直前の行動は分かったけど、後は1巻で分かった展開と変わらなかったような。

予想外だったのは、この物語の着地点。
タイトル回収かつタイトルがダブルミーニングだったかと気付く頃にはお話が終わっているという。
個人的には成仏するなり生き返るなりして、すっきり解決して欲しかったなあという気はします。
少しだけ変わりはしたけれど、結局現状維持に近い終わりだったので。
これからも、この日々は続くよという感じの。
解決篇というよりは、今の生活の延命篇だったのかもしれない。

0
2024年10月23日

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