あらすじ
元総理が凶弾に倒れ、その場にいた一人の男が捕まった。
日本を震撼させた2発の銃弾。
本当に“彼”が、元総理を撃ったのか?
日本を震撼させた実際の事件をモチーフに膨大な取材で描く、傑作サスペンス。
奈良県で日本の元内閣総理大臣が撃たれ、死亡した。その場で取り押さえられたのは41歳男性の容疑者。男は手製の銃で背後から被害者を強襲。犯行の動機として、元総理とある宗教団体とのつながりを主張した――。
日本史上最長政権を築いた元総理が殺された、前代未聞の凶行。しかし、この事件では多くの疑問点が見逃されていた。致命傷となった銃弾が、現場から見つかっていない。被害者の体からは、容疑者が放ったのとは逆方向から撃たれた銃創が見つかった。そして、警察の現場検証は事件発生から5日後まで行われなかった。
警察は何を隠しているのか? 真犯人は誰だ?
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匿名
真の《黒幕》とは…?
2024年8月読了。
出版されて直ぐに買ったのだが、余りにも『生々しい話』過ぎて、又、一人の政治家として尊敬していた人の死だった為、案外と《軽いノリ》で書かれている本作は、読み進むのに相当手こずる『難物』だった。
著者としては本作を、あくまで世間への注意喚起と云う意味で《切っ掛けの作品》だと語っていたが、「陰謀説」を突っつき始めると《有象無象》のシロモノが《百花繚乱》に成ってしまう為、本当の意味での《黒幕》にしっかりと焦点を合わせた作品でないと、逆に読者は「面白い読み物だったねぇ…」で終わってしまう気がして、読後は何とも言えない無力感と寂寥感に襲われた。
それにしても、本当の故人はこんなに《やらかし》ていたのか、そこから疑問である。又、この話の線で行けば、朝日は『かなり御目出度い会社』に成っており、最早「メディア」とは言えない事になる。左翼の旗頭はこんなに《だらしない》のか?
まぁ例の教会については彼の祖父の頃に「反共」絡みで色々と大きな金額が往復していた事は知っているが、それとてあの大藪春彦が自作でネタバレっぽく書いていたし、その程度の《金銭の移動》ぐらいで、祖父ではなく《彼の人》が殺されなくてはいけなかったとは思えない。『令和』の解釈もかなり無理がある…。
それから、ヤクザが汲々として凌いで暮らしている今の時代に『右翼の大立者』と云うのも不自然過ぎて、現実味が感じられなかった。まぁ、そこまで分かれば苦労は無いのだろうが…。
以上、雑駁に書いたがあくまで《皆の記憶を残す為》《いつの日か真実が暴かれる日まで》、今回の事件を忘れないでいたいとは強く思った。
Posted by ブクログ
名前や名称を変えてはいるが事実に基づく部分も多くフィクションとノンフィクションの間に位置するような小説だ。発売当時書店に積まれていたので気になっていた。自分もあの事件は暗殺だと思っていたので自民党、警察、CIA、統一協会、右翼団体等
それぞれの視点を通して全体を俯瞰し見えてくるものは、あくまで可能性だが事実に近づいているのではと感じた。はやく事実が解明される事を願う。