あらすじ
そのマンションは資産性を維持できるのか。
こんな「マンション選び」をしている人は必読です!
・やっぱりマンションを買うなら新築が安心
・立地や仕様が同じマンションなら安い方がお得
・都市部の新築・タワマンの価格が下がるのを待つ
・リノベ済み中古物件は内装が新しいため安心
・少しでも気になる物件は全て見ておいた方がいい
・修繕積立金や管理費は安い方がいい
マンションの価格高騰が止まらない。
都心のマンションを中心にバブル期超えの最高値を更新中だ。
しかしその実態は玉石混淆で、
資産性を維持できる「選ばれるマンション」と
資産性を落とす「選ばれないマンション」の
物件格差がかつてないほど広がっている。
そこで本書では、素人にはなかなか見極めが難しい
マンションの資産性を落とす様々な「落とし穴」を
具体的な事例とともに提示。
資産性が落ちない「選ばれるマンション」の選び方、住まい方を
マンションのプロが伝授する。
(底本 2024年5月発売作品)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
東京周りでは、住居として集合住宅を選ぶことが多いだろう。というより、現実的にはそれ以外の選択肢が、ほぼ無いという状況かもしれない。
だが、一部の人の、集合住宅での生活に憧れるという感覚には、共感しかねる。建物の新しさや、フロアプランの見せかけの機能性だけに惹きつけられているのか? 実家暮らしや、若い時の節約生活があまりに暗黒すぎて、とにかくMY空間を手に入れることを希求しているのか? 共有ということに付随する諸々の嫌らしい問題はどうするの? まさか管理会社に丸投げで済むと思っていないでしょうね。公的な責任や手間を極端に嫌う人も多いのに大丈夫? 規格化されたコミュニティー、上下前後左右が同質の空間で生活することの奇妙さに目をつぶっていませんか・・などなど感じるのだが、職住のバランスを求めれば、いたしかたないか。
Posted by ブクログ
マンション・不動産関係の本はけっこう読んで来たが、"管理"にここまで拘って書いてある本はあまり無かった印象。
これからマイホーム購入を進めていくうえで色々と参考になった。
※実際の本×Audibleと言う組み合わせで読んでみたけど新書くらいのライトな情報なら2.5倍速でも問題ないね。
Posted by ブクログ
マンションの選び方
都心 駅近 大規模 タワー
理想と出会う
自分の条件の整理(立地 建物 仕様 管理)
ホームインスペクション
長期修繕 12 年から16〜18年に延長
管理費 修繕費の平均との比較
参考/野村 アセット プレミアム デュオ
Posted by ブクログ
マンションを30年程前に、いわゆるニュータウンと言われる郊外エリアに購入して、住宅ローンも終わってホッとしていたのですが、この本を読んで色々と考えさせらました。
私が社会人になった平成初期は土地が高騰していて、とても都内で家を買うことができませんでしたが、その頃から、いずれは都心回帰となると言われていました。それは都内のマンションが高騰している現在でも変わらないどころか、ますます顕著になるようです。
この本ではマンション市場のマクロ市況のみならず、以前とは価値観が変わった世の中になっている現状、さらには選ばれるマンションとは如何なるものか、理事会の役員を経験した私としても納得させられる内容でした。
以下は気になったポイントです。
・これから起きる大きな変化を予想・予測するとき、私たちには何重ものフィルターがかかってしまっており、判断力を鈍らされれている。定常状態にあるときには特に大きな問題はない、しかし現代のような大きな社会的変革期においては、そのフィルターが大きな邪魔をしてこれに気づかないと将来の見立てについて見誤るどころか、正反対の認識を持つことすらある(p9)
・昨今の超低金利下で1億円を借りると、毎月の支払額は24.7万円、バブル期は7%程度なので、2.6億円の住宅ローンを借りる必要がある、金利水準が圧倒的に異なる状況でマンション価格を当時と現在で比較しても意味はなく、価格だけに着目して雰囲気だけでバブルだと騒いでいるのでしょう(p13)
・郊外の住宅に住んで夫が長時間かけて通勤、妻が家事・育児の全般を取り仕切るというライフスタイルも成り立ったが、夫婦で長時間通勤となると、特に子供のいる家庭では生活がまわらなるので「職住近接」というトレンドである(p22)
・人気が高い不動産の特徴の4点、都心・駅前駅近・大規模・タワー(p24)
・値上がりは顕著であるが、平成バブルとは異なり、一部エリアの物件しか高騰していない「局地的バブル」である、今は、郊外で利便性の悪いエリアになると価格上昇の動きは見られず、むしろ値下がりしている物件がたくさんある(p28)代表的なのは、都心から30-40キロ離れていつ、かつてのベットタウンである。そこまで都心部から離れていないということで、従来は人気が高かったエリアでも、今後は高齢化・人口減少が進み、徐々に価値が下がっていく可能性が高い、駅から離れれば離れるほど、下落幅は大きくなる、今は「徒歩7分以内」の駅近を探す人が増加した(p31)
・ペアローンは節税効果が2倍になる分、住宅ローンを2本組むことで事務手数料や印紙代などの各種手数料も2倍になる、共有名義なので離婚した時に揉めやすい、ローンを一本化する手続きが難航する(p37)
・現段階では変動金利を選んでおけば問題ない、変動金利には「5年ルール」があり、仮に利上げされても5年間は月の返済額が据え置かれる仕組みになっている、6年目以降も従来の返済額の125%までしか上げられないことになっている。最近は一部ネット銀行で、そのルールのない住宅ローンを販売するようになったので注意が必要(p40)
・国は「マンション管理適正化法」という法令に基づいて、2022年4月から「管理計画認定制度」を導入、管理計画が一定基準を満たすマンションを自治体が認定する(p55)管理組合が任意で申請するものである(p57)
・マンションを見極める4点、1)立地、2)建物仕様、3)管理状況、4)相場妥当性、都市の下水道は1時間あたり50-70ミリまでの雨水を処理する想定で作られているが、最近のゲリラ豪雨は80ミリ以上の雨と定義されていて都市の排水能力を大幅に上回っている(p70)
・阪神大震災で甚大な被害を受けた建物の9割は、旧耐震のもので新耐震の建物の被害は限定的であった、2024年の能登地震でも同様であった(p79)
・マンションの法定耐用年数は47年と言われるが、これは減価償却の計算に使われる数字であり、マンションの寿命ではない。耐震改修工事をきちんとして、そのほかの設備も定期的に点検・修理しておけば、築古でも安全に住める状況をキープでき、あくまでも管理次第である(p81)
・マンションを選ぶ際には、修繕積立金を均等積立方式で徴収しているところを探すのがベストである(p89)
・団地で人が住んでいる住戸が半分、残りは空室(所有者不明)の場合、何か物事を決めようという時に今住んでいる人全員が賛成しても、住民の5分の4が賛成したことにはならない、つまり所有者不明住戸の多いマンションは身動きが取れない状態である(p112)
・管理会社は管理業務や日常的な修繕をこなしているだけでは経営が成り立たないので、大規模修繕工事を請け負う必要がある、総工費の5-20%くらいは管理会社の利益になる(p126)
・役員の任期が一巡し、ほとんど全ての住民に役員経験があり、マンション管理に前向きなマンションは、管理力が非常に高まっている状態である。それは新築にはない中古マンションならではの価値と言える(p152)
・マンションを買って住む場合、火災や建物損壊がない限りには、避難所へ行かず、自宅でライフラインが復旧するまで耐える生活(住宅避難)をする可能性の方が圧倒的に高くなる(p158)
・インフラの中で最も早く回復しやすいのは「電力」阪神大震災などの例に照らし合わせても、水道は1ヶ月、ガスは1−2ヶ月も復旧までに時間がかかる(p163)
・給水配管は概ね20−30年で更新サイクルが巡ってくるイメージ、不具合がで始めたところで早めに修繕がベター、水回りはほったらかしにすると漏水の恐れがある(p176)
・マンションを売却するとき、全てを不動産会社に任せるのではなく、売主の方から、そもそも自分がこの物件をなぜ買ったのか、住んでみて良かったところ、などを文章にまとめて不動産会社に渡すといい(p186)
2025年1月20日読破
2025年1月22日作成
Posted by ブクログ
マンション買うなら、新築がよいか、中古でよいのか。中古でもリノベ済か、買ってからやるのがよいか。早く決めた方いいか、価格低下を待つのがよいのか。一世一代のお買い物。知るべきことは多い。住めればよいというものでもない。いつかは手放す。資産価値を落とさないことは大事。管理組合の役割は重要。…購入予定もなく、所有もしていない自分としては、第三者の目線で読んでみる。スパやジムなど豪華な設備は魅力的。ただ、管理費が高くなり、老朽化で不良債権化の恐れがある。少し住んでは次から次へと新築へ。そんな豪勢な身分になりたい。