【感想・ネタバレ】審判はつらいよ(小学館新書)のレビュー

あらすじ

判定は正しくて当然、間違えれば袋叩き!

どんなスポーツ競技にも必要な「審判員」。彼らがいなければ勝負判定も採点もできず、競技の公平性は担保されない。

重要な役割を任され、絶大な権限を与えられる審判員だが、そのジャッジは正しくて当たり前、「誤審」しようものなら猛烈な批判を浴びる。近年は映像判定をはじめとする「機械」に仕事を奪われつつあり、“競技の番人”としての「権威」「威厳」も低下している。

それでも彼らはなぜ「ジャッジマン」としてスポーツに身を捧げるのか。

日本人として初めてW杯の開幕戦で主審を務めた西村雄一(サッカー)、公式戦3000試合出場の橘高淳(プロ野球)、行司の最高峰である第37代木村庄之助を務めた畠山三郎(大相撲)ほか、第一線で活躍した8競技の審判のインタビューをもとに構成。
彼らが「審判」を目指した理由、自身の「誤審」を巡る騒動、機械判定に対する複雑な思い--競技ごとに異なる判定の難しさとともに「審判としての誇り」を語る。

また、「世界的に物議を醸したW杯開幕戦のPK判定」(西村)、「巨人・ガルベスの硬球投げつけ事件」(橘高)など、審判員として関わった「騒動・事件の裏側」も初めて明かされる。

(底本 2024年5月発売作品)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

2024/11/26
この本ダレが書いとんねん!より
子供がスポ少でサッカーやりはじめたもんで、わりと楽しめて読めた。
まったくスポーツ観戦しない女なので、知らないことばかりでめちゃくちゃ勉強になった。
ちょいと知識増えたし、今後、子供の試合見るにも審判ばかり見ていきそう。

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2024年11月26日

Posted by ブクログ

スポーツには実は欠かせない存在、審判員にスポットを、あてた作品。
サッカー、プロ野球、アマチュア野球、柔道、ボクシング、飛び込み、ゴルフ、大相撲。
相撲の行司が差し違えをした場合に切腹するという覚悟から装束として短刀を纏うという。
各競技ごと他の審判が大変に見えるのも面白い。ビデオ判定が普及しても試合を演出するのは選手だけでなく審判。
スポーツ観戦に新たな視点を与えてくれる楽しい一冊でした。

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2024年10月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

スポーツ審判員の判定をめぐる議論は尽きない。本書は、8名の審判員へのインタビューを通じて、彼らがそれぞれ独自の哲学を持ち、ジャッジに臨んでいる姿を克明に描き出す。基本的にはフリートーク形式で進行するが、本書著者によるビデオ判定と、生まれ変わって審判員をやりたいかという二つの質問が、各々の個性を際立たせている。

特に、ビデオ判定に対する見解は多様で興味深かった。私はこれまでビデオ判定を積極的に導入すべきと考えていたが、現場で活躍する審判員たちの生の声を聞き、その考えに若干ではあるが変化が生じた。

本書を手にした時、日本国内では高校野球の地方予選が真っ盛りで、間もなくパリ五輪が開幕しようとしていた。このタイミングで本書を読んだことで、スポーツ観戦がより一層豊かになるだろう。

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2024年07月31日

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