【感想・ネタバレ】倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

イギリス留学中に倫敦塔を訪れた漱石は、一目でその塔に魅せられてしまう。そして、彼の心のうちからは、しだいに二十世紀のロンドンは消え去り、幻のような過去の歴史が描き出されていく。イギリスの歴史を題材に幻想を繰りひろげる「倫敦塔」をはじめ、留学中の紀行文「カーライル博物館」、男女間における神秘的な恋愛の直観を描く「幻影の盾」など七編をおさめる。(解説・伊藤整)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

明治38年から39年にかけて発表された漱石初期の作品七編。英国留学時の経験を題材に幻想を繰り広げる『倫敦塔』、トマス・カーライルの住居跡を巡る紀行文『カーライル博物館』、謎めいた盾に導かれた神秘的な恋愛『幻影の盾』、超自然現象を取り上げた『琴のそら音』、同宿した三人の禅的な語らいの『一夜』、アーサー王妃と円卓の騎士の禁断の愛『薤露行』、相愛関係にあった男女の子孫同士も相愛する不思議を描く『趣味の遺伝』。漢語調の壮麗な文体で紡がれる多彩な作品群には、ロマンチシズムとでも呼ぶべき滾るような情熱が溢れています。

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2025年02月05日

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