あらすじ
邪悪な魔女や人間を襲う人狼。クロスボウを構えたラプンツェル。人間を憎む恐ろしい妖精(フェイ)。――「めでたしめでたし」なんて、無縁の世界。ロンドンに暮らすセレスは、ひとりで8歳の娘を育てていたが、ある日、娘が交通事故で昏睡状態となってしまった。医師の勧めで、セレスは田舎にあるケア施設に娘を移すことにする。その施設の敷地には、『失われたものたちの本』という物語を書いた作家の古い屋敷があった。娘の看病を続けるセレスが限界を迎えた日、彼女は何者かに呼び寄せられるようにして屋敷の屋根裏部屋に入り込み、さまざまな本が呼びかけてくる声を聴いた。そこに突然現れた怪物に襲われ、屋敷から逃げ出すが、気がつくと知らない場所に迷い込んでいた。そこは魔女や人狼、巨人たちが存在する、美しくも残酷な世界だった。セレスは元の世界に戻れるのか? 異世界冒険譚『失われたものたちの本』続編!
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Posted by ブクログ
失われたものたちの国
よみおわりました。
宮崎駿監督が引退を決めたのに、復活するきっかけになった物語(の続編)になります。
ジョン・コナリーの児童書になりますが、
けっして甘ったれた内容ではありません。
前作は少年ディヴィッドが『ねじくれ男』に招かれ異世界に行ってさまざまな苦難を乗り越えて成長していきます。
続編は事故で植物人間になってしまった娘を看病していた女性が異世界に飛び込んでしまいます。
かなり芯のある(強気)女性セレスですが、なぜか十代の女の子に戻ってしまいます。そして前作の主人公ディヴィッドや色んな人物と出会います。
内容はかなりグロい部分があり、スパイスが強めです。
最後10ページくらいはちょっと泣いてしまいました。
目覚めない娘にただ会いたいために奮闘するセレスがいきついた答え、私なら『ねじくれ男』の誘惑に負けそうだな、と思いました。
植物人間の娘が目を覚ますとなれば......
セレスは凄い人物です。