あらすじ
2072年、人間はAIの作った「ニューオーダーAI」に保護され平和に暮らしていた。
ニューオーダーAI・イズの元で管理されながら働くスルガとサガミ。
二人はかつて人間が作った、人間の記憶が搭載された「オールドAI」を破棄する仕事を行なっている。
ある日スルガはサガミに告白されるが、恋に疎い彼は、かつて一人の男性が亡くなった恋人を模して作ったオールドAIの記憶のコアを持ちだし、意思疎通を試みようとする――。
“人間らしさ”とは何か。未来に問いかけるSFラブロマンス
感情タグBEST3
続く未来も切ない
2055の続編なので、先に2055を読み返してみることに。泣けた。切なすぎる。
そして、こちらのお話もまた切ない。2055の2人も過去のAIとして登場。テクノロジーの進化は時の流れとともにあっというまに古くなり、どんどん新しくなっていく。
2072年は新しいAIが人間を守りながら支配していく世界。普通なら死んでいるであろう状態でも、AI搭載の部品を取り付けることで半分AI半分人間の状態で生き返り生き続ける。何が幸せなのか、もはやよくわからない。愛するが故に迷いや葛藤がある。選択肢が増えることは、本当に幸せなのだろうか。
2055も
セットで読むと良いです。BLとしてだけではなく、このような世界が来るのかなと未来に思いを馳せるような壮大で深いテーマの作品でした。
スルガを思い続けるサガミが本当に切なくて。
アオイを思い続けるヤナギも、ヤナギを思い続けるアオイも切なくて。
記憶が残っている方、生き残った方は自分の想いとどう向き合っていくのか。選択肢が増えるほど複雑で、考えさせられました。