あらすじ
自動運転アルゴリズム開発会社の社長・坂本が拘束された。襲撃犯はその身柄と引き換えに首都高封鎖を要求! 緊迫のAIミステリ
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Posted by ブクログ
読中感想
ITの知識がないと読みづらいかな、、ちょっとだけ
結構親身に解説してくれてはいる
エンジニアが書く小説ってこんな感じか!
安野さんが関わった業界の話(コールセンター、自動運転)が出てきて嬉しい
マツキ自動車、MeTube、Googum、Amuzone、パリパリ動画など、おもろい
ITが発達した(依存している)社会において、社会を動かせる権力者はITのことを知っておかねばならない、当たり前だけど。ジジイが牛耳ってる日本じゃ無理か!
Code is lawが体現された制約に感動した
よくあるトロッコ問題かと思ったら、もっと大きな次元での倫理問題だった、驚き
吉岡がイスラム教徒であることを生かしている
「自分が見えていないものが彼には見えていた」
すごいなぁーー
吉岡は事故の原因を明らかにし、その所在に怒り・やり場のない感情をぶつけるため事を企てた。が、事態が明らかになるにつれ坂本の故意ではなし、しかもその引き金が。。。バッドエンドもバッドエンド。
運命論者からするともう。。死ぬ運命なんだよね泣
Posted by ブクログ
安野さんの想定する未来(自動運転社会)の立て方がとても具体的で面白かった。「夜間の手動運転の禁止により、物流はもっとスピーディーになる」という一文ですっかりこの世界線に引き込まれてしまった。
でも、自動運転の責任を誰がどう取るかや、プログラムにトロッコ問題をどう捌かせるかなど、利便性の向こうにある「直視しないといけない課題」を突きつけてくるハード(キツいという意味で)なSF。
読後、この作品を書ける人が政治に参加してくれたことに、心から感謝したいと思った。
安野さんは、神の目線ではなく、すべての立場の人間の目線を持った人だ。
Posted by ブクログ
自動運転技術の未来像と、その背後にある社会的・倫理的課題が理解できた。
特にトロッコ問題は、単なる哲学的思考実験にとどまらず、技術と倫理の交差点を強く意識させられた。
技術の進歩と社会的責任の両立を考えるきっかけをもらえたように思う。
Posted by ブクログ
SF小説とされるものはこれまであまり読んでこなかったけれど、文章も非常に読みやすくて解像度高く想像できるテーマでもあったなと思いました。解説の「本作の何よりの美点は、絶望のその先を描き出している点にある。」という表現も非常に印象的でした。終盤、マリに影響を与えたあの人とラマワティが同一人物なのかなと読んでしまっていたけど、それはちょっとご都合主義だったのかなと。
Posted by ブクログ
完全自動運転アルゴリズムを開発する企業「サイモン・テクノロジーズ」社長・坂本義晴が、自社の自動運転車で拘束される劇場型誘拐事件が勃発。
その襲撃犯「ムカッラフ」は首都高を封鎖し、坂本が作成した自動運転アルゴリズムに瑕疵があったことで自身の最愛の嫁と子の命を奪ったと証明しようとする。
坂本が作成した自動運転アルゴリズムでは複数人が巻き込まれる事故が避けられない状況になったとき、誰の方向にハンドルを切っているのか、人種や属性によって明らかに死者数が異なっているのではという仮定に対し、坂本は検証を行う。検証の結果は有意な差はなかったこと、アルゴリズムを搭載した自動車を販売しているマツキ自動車が補償金が少なくなるよう社会的弱者を優先的に事故に巻き込むようファインチューニングしていることが判明する。
自動運転が普及することで、自動運転によって亡くなる人は増えるのだが、手動運転により亡くなる人は大きく減り、事故総数が減るのは良いことだが、補償金や遺族の怒りの矛先など法や倫理の未熟さがおきるであろう今後の問題を示唆しているなと感じた。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かったー!
中田さんと安野さんの対談から本を手に取ってみたけど、AIに精通されているだけあり、描写や展開への説得力がありリアリティを感じた。
結末もなるほど…というか、新しいテクノロジーを広めるために課題となることを持ってきたのか。と同期の面も含めて展開に無理がなく読みやすかったし何より緊迫感がすごくて一気に読み終えてしまった。
Posted by ブクログ
普段あまり読まないジャンルなので新鮮。AI、自動運転とかの知識も得られつつ、スピーディで緊迫感溢れるエンタメ小説で面白かった。自動運転システムのロジック、いろいろ課題があるんだなー