あらすじ
まったく新しい高校野球小説が、開幕する。
秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には関東一円からスカウトが来ていたが、選び取ったのはとある大阪の新興校だった。声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て。息子とともに、菜々子もまた大阪に拠点を移すことを決意する。不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子。果たしてふたりの夢は叶うのか!?
補欠球児の青春を描いたデビュー作『ひゃくはち』から15年。主人公は選手から母親に変わっても、描かれるのは生きることの屈託と大いなる人生賛歌! かつて誰も読んだことのない著者渾身の高校野球小説が開幕する。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今までこのような視点で描かれた作品はなかったので興味深く、高校野球経験者の端くれとしても楽しく読めました。レギュラーもベンチ入りメンバーも、ベンチ入りすら叶わないメンバーも、それぞれに物語があります。さらに高校野球の人気が高まり、子供たちの憧れの世界であり続けてほしいです。
Posted by ブクログ
2025年本屋大賞2位だったので。正直それがなければ読もうとは思わなかっただろうな。四分の一位読んだところで、高校球児の父母会の理不尽さにもう読むのやめようかなとも思ったけど、そこからちょっと読み始めたらもう止まらなくて、久々に夜中の1時まで一気読みしてしまった。面白かった。航太郎のなんと立派なことよ。佐伯監督の変わりぶりにもびっくり。もともとこういう人だったのに、保護者の圧力のせいでこうなったってこと?昔は熱闘甲子園含め、高校野球見るのに熱中してたけど、その裏にこういう苦労があったと思うと切ないような。でも航太郎達はそれでも野球続けてんだもんな。スポーツしてこなかったからそこらへんの気持ちがよく分からん。でも理不尽なことを上回るほど野球が楽しいってことなんだろうけど。あと、菜々子と香澄の関係は羨ましかった。大人になってこんな友達ができるなんていいなー。終わりの方の焼肉屋で野球少年と話すとこが一番ぐっときた。あと内容的に泣く話かと思ってたのに、全然だった。この焼肉屋のとこでちょっと泣いたくらい。泣いてるじゃんね。母にはならなかったけど、やっぱ母ってすごいなー。
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こどもは親のいないところで育つ、というが、それを親として時に心配し時に応援しながら、親もともに育つことができたら、とても素敵な関係を築くことができるのだろう。
スポーツの物語で母親主役のお話は初めてで新鮮だった。
Posted by ブクログ
秋山母子の関係性が素敵だった。母が子を思い、子が母を思う。胸を熱くさせるシーンが満載で、何度も活字が涙で滲んだ。
読み終わって感じたのは「母は偉大だ」ということ。とても月並みな表現かもしれないけれど、この一言に尽きるな、と⋯
改めて、母への感謝の念が湧いた。いつもありがとうと、普段は照れ臭くて言えないが今なら素直に伝えられる気がする。
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甲子園球児を子に持つ親目線での話。親子の関係性、保護者関係でのあれこれとリアルなやり取りが多くて、子どもが部活動をやるとなったらこんなに気を回さないとあかんのかと嫌になった。
Posted by ブクログ
この物語のテーマ自体が自分にとっては、とても新鮮で非常に面白かったです。
多くの母親にオススメしたくなる気持ちも分かりますが、自分は母親じゃない人にこそ読んでほしいと思いました。
物語は甲子園を目指す高校球児を母親が回想する形で始まります。
物語が進むにつれて、勝たせたいと思っている母親と、別の思いを抱える息子の対立へと動いていきます。
このズレが非常に面白いです。
多くの母親が無意識のうちに、自分の努力や犠牲の証明となるものが息子の頑張りの結果という風に考えてしまうのではないのでしょうか?
応援しているつもりでいながらも、どこか結果を求めてしまっている。
しかし、徐々に気づいていきます。
息子の人生は自分のものではないという事実と、母親として本当の意味での応援を。
”本当は女の子のお母さんになりたかった―”
親子の距離感の移り変わりに目が離せません。
Posted by ブクログ
横浜で看護師をしている秋山菜々子。
横浜のシニアリーグで野球をしている息子航太郎は地元で有名なピッチャーだった。関東の多くの高校から推薦の声がかかるなか、航太郎は大阪の野球部ができたばかりの高校に進学する。
母、菜々子も一緒に大阪に住むことになる。
親子の夢
「甲子園出場」
は叶うのか、
わたしは元々野球が好きで、甲子園も毎年見ている。
わたしの兄も高校まで野球をやっていたこともあり、野球部の解像度の高さに驚いた。
子が成長していくように、母親も子とともに成長していくことを実感した。
自分のことは1番自分がわかっていると思っていたが、自分自身が限界をつくってしまっていること。
傷つきたく無いからこれ以上苦しまない選択肢を自然と作ってしまっていること。
わたしがまさにこの状況だったからこそ、考えさせられる内容だった。
諦めなければ全てうまくいくなんて戯言だと思っているが、それまでの過程、得た知識、友人。
多くのものが今後の人生にとって大きな影響を与えてくれることに違いはない。
私ももう少し頑張って生きてみたい。
p258
信念を曲げないことと、周囲の声に耳を傾けないことは違うと。
Posted by ブクログ
いやぁ〜久しぶりに一気読み&涙涙の清々しい一冊でした
作者の早見氏は元高校球児とのこと…登場人物、甲子園を目指すチームやそれを取り巻く環境、支える母目線、試合のリアリティ解像度が高くて、ページを捲る手が止まらなかった
航ちゃん、本当にイイ息子です
母校の甲子園出場から早10数年、そろそろまた後輩たちがアルプス席に連れて行ってくれないかなぁ〜
Posted by ブクログ
自分の息子もスポーツをしているので、なんとなくおもしろそうで読み始め。
同じスポーツをする息子を持つ身として重なる部分も多く、「がんばれぇ!」な
気持ちで読み進めることが出来ました。
息子の出番を直視していられない気持ち、わかります。
目も背けたくなります笑
この本のような息子に育ってくれれば万々歳でしょうね~
現実はそうもいかなく、そこだけが「あぁあ…」って感じでしたが、これはあくまでも超個人的な意見。
作中に「男の子の母親って最高!」って感じのフレーズがありましたが、これには激しく同意です!
息子最高!スポーツ最高!息子たちのママ友最高!
今、私もこの本の主人公たちと同じ世界にいきてるんだなぁと思った作品でした
Posted by ブクログ
良かったです。母親の野球側から見る内情などを知ることができました。しかし、私自身野球の知識に疎いので、あまり入り込むことが出来なかったことが悔しいです。子供に母親の思いがしっかりと反映されていて、温かな気持ちになりました。母親のいざこざは私自身苦手なので、子供を持つことになれば考えさせられる作品だと思いました。
Posted by ブクログ
秋山親子を支える周りの人々の優しさに、泣ける。。
湘南アパートの大家さん。
(航太郎が空けた壁の穴に対して)「こいつには価値がある。将来プロに行く選手にもこういう多感な時期があったんだって、いい教材になるじゃない。弁償いらない、このままにしておこう。」
本城クリニックの院長先生。
(菜々子が面接のときに)「君は野球をがんばって必ず甲子園に行く。僕はお母さんが寂しくならんようにたくさん話をする。それでええな?約束や」
そして、読んでいてあんなに憎かった佐伯監督でさえも、航太郎と出会って諦めないでいてくれたことに感謝してしまう。
「自分だけが限界を定めてしまうというのはよくある話です」