あらすじ
一気読み不可避!戦記ラノベの金字塔!
「全ての色彩を重ね合わせると、白になる。ぼくが目指すのは、全ての種族が共に暮らす『白き国』だ」。遙かな理想を追い求め王族の生き残りたちは「白猫隊」を名乗ってタイタス原野を旅していた。しかしガガが略奪を禁じたため資金難に陥り、やむを得ず旅芸人として歌と演劇で稼ぐことに。だが戦いしか取り柄のない隊員たちにとって芸の道は辛く険しく、知らぬ間に脚本がガガとエアステラのラブストーリーになってしまい…。一方、ガトー島に戻ったジャンジャックらは「魔王の塔」地下で古代の祭壇を発見するが、突如ルシファーが暴走して魔物の群れが溢れ出し…。
葡萄海の覇権を巡り、あまたの英雄、奸雄たちが火花を散らす。着々と権力の地盤を固めるイリアス、次なる野望にむけて暗躍する七々原義春、大軍の動員を開始するグラナディオ七都市同盟、いつの間にか泥沼の三角関係に巻き込まれるガガ、なぜかアルテミシアとの無人島生活がはじまってしまうジャンジャック……。愛と憎悪と裏切りの果て、時代の転換点が迫り来る。
主人公不在、先読み不能。地の深淵から空高く、地の果てから水平線の向こうまでを犬村小六が描き尽くす、超大型ファンタジー群像劇第三弾!
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
こういう展開になるのか!最初から予想を裏切られてばっかりで楽しい。この人の本は明確な悪役がいるパターンのほうが多い気がするけど、こういうふうに多角的な視点で進んでいくストーリーもいいね。
Posted by ブクログ
アルテミシア、こえーよ……。でも、ここでジャンジャックが絆されちゃうのがよくわからんのよな。それは男性にしかわからん感覚なんだろうか。
ルシファー――ルーシーは、前時代の聖遺物ってことだから、一回文明滅びてんのよね、たぶん。
なんで絆されたのか分からん
2巻までクソ女という印象しかなかったアルテミシアの重いバックボーンが明らかになる巻。あんな過去があればアルテミシアがミーニャを憎むのも性格が歪むのも理解できます。だけど、彼女がやったことは許される範囲を超えているので都合の良い救いはなく、最後はそれ相応の報いはあって欲しいですね。
あと何故ジャンジャックがアルテミシアにあれだけ絆されたのか理解できません。
アルテミシアの内面や過去の一端を知る→イリアスがアルテミシアを見放すという流れなら、アルテミシアが哀れで「これ以上憎むことはできなくなった」となるのなら分かるのですが、それを通り越して「ずっと一緒にいたい」と思えるレベルで惹かれているのに納得できないです。
立場の違いでトトやルルと友達ではなかったとはいえ、ジャンジャックは二人とある程度親しかったはずです。そんな二人を殺し、尊敬していた上司や知り合いの生活や幸せをめちゃくちゃにしたアルテミシアに何故そんなに惹かれることができたのか意味不明過ぎる。3巻の交流だけ読んでも、そこまで惹かれることができた理由として弱いと思います。
そもそもアルテミシアの過去や内面を知る前の、彼女の弱った声(ほぼ確実に演技)を聞いたときからジャンジャックは既に絆され始めていたので「こいつちょろすぎるだろ」という印象。
1巻から感じていましたが、この作品の作家さんはキャラの心理描写を書くのがあまりうまくないのかもしれません。どうもキャラの心情に浅さを感じます。